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第7章 土の大龍穴編
113 障壁魔法の反省会
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「ルシア様、レン様、ごちそうさまでした。ルシア様が用意された海鮮料理はすごく好みに合っていてとっても美味しかったです!」
ルシアが用意した夕食はたくさんの種類の海鮮料理。山の中で海鮮料理というのも趣があるよね。おそらくどこかのお店で買ったものだと思うんだけど、ものすごく美味しかった。腕のいいシェフが作ったんだろうな。
『フハハ! そうであろう! これはネイスエルの王都クラルマイヤの三ツ星レストランで作ってもらった料理だ。ベルスに頼んでたくさん買い込んだのだ』
「そうだったのですね! 宰相がおすすめするお店は本当に美味しいところばかりなんです。ネイスエルの料理だったから特別に美味しく感じたのかも知れません」
なるほど。ルシアは料理の買い込みをするために、宰相様に美味しいお店の紹介を頼んだのだろう。宰相様がおすすめするお店はどこも美味しかったからな。
『順番に入浴をしたあとは、それぞれの課題に取り組むように。明日は土の大龍穴に行くぞ』
「明日出発するんだね。分かったよ。今いるところはユレアード王国の東側だけど、土の大龍穴があるモントオールまではどうやって行く予定なの?」
『転移するぞ。早く大龍穴を確認したいからな』
「珍しいね! 今までなら走ったり、泳いだりしたのにさ」
『ここから大龍穴までは遠いからな。ここに来たのは我が猪鍋を食べたかったまで。大龍穴を確認したらやりたいこともある。今回は洞窟の入り口に転移して、そこから奥までは走るとしよう』
「了解。そうしたら明日には土龍様に会えるのかな」
『そうなるな。土龍の名はエルデボロスという。少し変わった男だが、豊富な魔力量を誇る実力者だぞ』
土龍様はエルデボロスという名前なのか。少し変わってるというのが気になるけど、ヴァン様もアクアも個性的だったからな。お会いできるのは楽しみだ。
僕たちは夕食のあと、クリスタ、僕、ルシアの順番でお風呂に入った。クリスタには収納空間からチェストを取り出して渡している。
クリスタはそこに入ってた部屋着に着替えたんだけど、さすがは王女様。部屋着も高級感があって気品を感じるよ。真っ白なシルクがとても似合っている。
入浴後、クリスタは魔力操作の訓練、僕は勉強をしたあとに就寝した。本当にこのログハウスは居心地がいいね。リラックスして眠れるよ。
「レン様、おはようございます。朝、起きたときに確認したのですが、障壁魔法は纏えてなかったです。眠ったときに消えてしまったんだと思います。実際にはどのような感じでしたか?」
昨晩、クリスタには寝ているときの障壁魔法についてアドバイスをしたんだよね。
といっても大したことじゃなくて、「難しいと思うけど、障壁魔法を意識して眠って見て」と言っただけなんだけどさ。
クリスタはベッドに入って少しの間、眠れなかったようだったけど、20分経たないぐらいで眠ったようだった。
そこからジワジワと障壁魔法が消えていったんだよね。眠りが深くなっていくに連れて消えたんだろうな。
そのことを説明するとクリスタは残念そうにしていた。
「少しずつ慣れていけば大丈夫だよ。しばらくは障壁魔法を意識して眠ることを続けていこう。魔力操作の訓練も続けていけば出来るようになるよ!」
「そうですね! 落ち込まずに頑張ります! 寝ているところを見られるのは……、少し恥ずかしいですけど……」
「ごめんね! なるべく寝ている姿は見ないように、魔力だけを見てるから安心してよ」
「あっ、申し訳ありません。レン様に気を遣ってもらうために言ったわけじゃありません。寝るときまで私の訓練に付き合っていただいてありがとうございます。
異性の方に寝ているところを見られるのは初めてですので恥ずかしいですけど、おかしなところがないか、じっくり見てもらえるとありがたいです!」
「じっくり……。まあ、そんなにじっくり見なくても魔力の流れで色々と分かるから、気づいたことはアドバイスするよ」
クリスタが顔を真っ赤にして、答えてくる。
「……い、いえ! じっくり見て欲しいというのは障壁魔法の話でして……そう! じっくりというより、しっかり見て欲しいというか……しっかりというのも誤解を招きますね……。と、とにかく、アドバイスをお願いします!!」
クリスタがあたふたしてる。珍しいな。僕も寝ているところを見られるのが恥ずかしいのは分かるよ。僕が出来る範囲で気をつけなきゃ。
『二人で障壁魔法の反省会か?』
うおっ! 2段ベッドの上から顔を出したルシアが声をかけてきた。ルシアは気配を消して上から見てたんだな。気付かなかったからびっくりしたよ。クリスタなんて驚きすぎて目を見開いて固まってるよ……。
「ルシアも聞いてたのなら途中で話に入ってきてよ。見事なまでに気配を消してるから気付かなかったよ」
『フフフ。二人のやりとりが面白かったのでな。ところで、クリスタの就寝中の障壁魔法だが、呪いで魔力が阻害されている影響も少なからずあるはずだ。レンが言うように訓練を続けて、我が解呪を進めて行けば出来るようになるであろう』
そうだね。呪いの影響もあるんだよね。訓練と解呪を続ければクリスタなら出来るようになるはずだ。
「は、は、はい。ありがとうございます。よろしくお願いします」
固まっていたクリスタがようやく復活したみたいだな。
『それでは朝食を食べたら、クリスタの解呪を行う。それからモントオールに転移するぞ』
いよいよ、土の大龍穴か。どんなところだろう。土龍様もどんな方だろう。ワクワクしてきたな。
ルシアが用意した夕食はたくさんの種類の海鮮料理。山の中で海鮮料理というのも趣があるよね。おそらくどこかのお店で買ったものだと思うんだけど、ものすごく美味しかった。腕のいいシェフが作ったんだろうな。
『フハハ! そうであろう! これはネイスエルの王都クラルマイヤの三ツ星レストランで作ってもらった料理だ。ベルスに頼んでたくさん買い込んだのだ』
「そうだったのですね! 宰相がおすすめするお店は本当に美味しいところばかりなんです。ネイスエルの料理だったから特別に美味しく感じたのかも知れません」
なるほど。ルシアは料理の買い込みをするために、宰相様に美味しいお店の紹介を頼んだのだろう。宰相様がおすすめするお店はどこも美味しかったからな。
『順番に入浴をしたあとは、それぞれの課題に取り組むように。明日は土の大龍穴に行くぞ』
「明日出発するんだね。分かったよ。今いるところはユレアード王国の東側だけど、土の大龍穴があるモントオールまではどうやって行く予定なの?」
『転移するぞ。早く大龍穴を確認したいからな』
「珍しいね! 今までなら走ったり、泳いだりしたのにさ」
『ここから大龍穴までは遠いからな。ここに来たのは我が猪鍋を食べたかったまで。大龍穴を確認したらやりたいこともある。今回は洞窟の入り口に転移して、そこから奥までは走るとしよう』
「了解。そうしたら明日には土龍様に会えるのかな」
『そうなるな。土龍の名はエルデボロスという。少し変わった男だが、豊富な魔力量を誇る実力者だぞ』
土龍様はエルデボロスという名前なのか。少し変わってるというのが気になるけど、ヴァン様もアクアも個性的だったからな。お会いできるのは楽しみだ。
僕たちは夕食のあと、クリスタ、僕、ルシアの順番でお風呂に入った。クリスタには収納空間からチェストを取り出して渡している。
クリスタはそこに入ってた部屋着に着替えたんだけど、さすがは王女様。部屋着も高級感があって気品を感じるよ。真っ白なシルクがとても似合っている。
入浴後、クリスタは魔力操作の訓練、僕は勉強をしたあとに就寝した。本当にこのログハウスは居心地がいいね。リラックスして眠れるよ。
「レン様、おはようございます。朝、起きたときに確認したのですが、障壁魔法は纏えてなかったです。眠ったときに消えてしまったんだと思います。実際にはどのような感じでしたか?」
昨晩、クリスタには寝ているときの障壁魔法についてアドバイスをしたんだよね。
といっても大したことじゃなくて、「難しいと思うけど、障壁魔法を意識して眠って見て」と言っただけなんだけどさ。
クリスタはベッドに入って少しの間、眠れなかったようだったけど、20分経たないぐらいで眠ったようだった。
そこからジワジワと障壁魔法が消えていったんだよね。眠りが深くなっていくに連れて消えたんだろうな。
そのことを説明するとクリスタは残念そうにしていた。
「少しずつ慣れていけば大丈夫だよ。しばらくは障壁魔法を意識して眠ることを続けていこう。魔力操作の訓練も続けていけば出来るようになるよ!」
「そうですね! 落ち込まずに頑張ります! 寝ているところを見られるのは……、少し恥ずかしいですけど……」
「ごめんね! なるべく寝ている姿は見ないように、魔力だけを見てるから安心してよ」
「あっ、申し訳ありません。レン様に気を遣ってもらうために言ったわけじゃありません。寝るときまで私の訓練に付き合っていただいてありがとうございます。
異性の方に寝ているところを見られるのは初めてですので恥ずかしいですけど、おかしなところがないか、じっくり見てもらえるとありがたいです!」
「じっくり……。まあ、そんなにじっくり見なくても魔力の流れで色々と分かるから、気づいたことはアドバイスするよ」
クリスタが顔を真っ赤にして、答えてくる。
「……い、いえ! じっくり見て欲しいというのは障壁魔法の話でして……そう! じっくりというより、しっかり見て欲しいというか……しっかりというのも誤解を招きますね……。と、とにかく、アドバイスをお願いします!!」
クリスタがあたふたしてる。珍しいな。僕も寝ているところを見られるのが恥ずかしいのは分かるよ。僕が出来る範囲で気をつけなきゃ。
『二人で障壁魔法の反省会か?』
うおっ! 2段ベッドの上から顔を出したルシアが声をかけてきた。ルシアは気配を消して上から見てたんだな。気付かなかったからびっくりしたよ。クリスタなんて驚きすぎて目を見開いて固まってるよ……。
「ルシアも聞いてたのなら途中で話に入ってきてよ。見事なまでに気配を消してるから気付かなかったよ」
『フフフ。二人のやりとりが面白かったのでな。ところで、クリスタの就寝中の障壁魔法だが、呪いで魔力が阻害されている影響も少なからずあるはずだ。レンが言うように訓練を続けて、我が解呪を進めて行けば出来るようになるであろう』
そうだね。呪いの影響もあるんだよね。訓練と解呪を続ければクリスタなら出来るようになるはずだ。
「は、は、はい。ありがとうございます。よろしくお願いします」
固まっていたクリスタがようやく復活したみたいだな。
『それでは朝食を食べたら、クリスタの解呪を行う。それからモントオールに転移するぞ』
いよいよ、土の大龍穴か。どんなところだろう。土龍様もどんな方だろう。ワクワクしてきたな。
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