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第6章 怨恨渦巻く陰謀編
106 まさかの大浴場
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「これは気持ちがいいね!! 色んな花が浴槽に浮かべてあるよ。香りもいいし、お湯もツルっとした感じで気持ちいい」
『うむ。こういった風呂もいいものだ」
大浴場の浴槽には色んな種類の花が浮かべられている。香りもいいし、見た目もいい。すごくリラックスできるね。
「いよいよ、明日には出発だね。土の大龍穴に行くんでしょ」
『そうだ。土の大龍穴はテルスゲア大陸にある。そこにはドワーフたちが住むユレアード王国があるのだ』
「ユレアード王国については授業でも習ったよ。ウェスタール王国との交易も盛んで、武器や防具を購入したり、他にも色んな加工品を買ってるんだって」
『ドワーフたちはものづくりが得意だからな。以前も説明したが、ミスリルなどの特殊金属を加工できるのはドワーフだけだ。龍族にも鍛冶師はおるが、ドワーフには敵わんな』
「そんなにすごいんだ! ユレアード王国に行くのが楽しみだよ。それにハンターギルドの本部もあるしね」
『それからユレアードには我が人間界で懇意にしている人物がおる。そやつに会うのも目的の一つだな』
「ルシアが懇意にしている人がいるんだ! すっごく意外だけど、そんな人に会えるなら楽しみだな」
ユレアード王国は興味をそそられるものがたくさんありそうだぞ。あっ! それともう一つ気になってたことを聞いておこう。
「アクアから水の加護をもらえたのは本当にありがたかったけど、ルシアは魔道具の使用期限をあえて伝えて、僕に加護をくれるように誘導したんじゃない?」
『うむ。その通りだ。水の加護があれば水中での戦闘が楽になるし、治癒魔法の効果が飛躍的に上がるからな』
「やっぱりそうだったんだ。僕はありがたいし、本当に水の加護の効果は大きいけどさ」
『ふむ。我がお願いすればアクアは水の加護をくれるであろうが、借りは作りたくなかった。それとな。アクアはお主に加護をあげたかったと思うぞ』
「えっ? そんなことある? 最初は恨まれてる感じがしたぐらいだけど」
『アクアはな。素直になりきれないのだ。五大属性龍の中で一番若いが実力は確かだ。しかし精神年齢はさらに若い。だからあやつが自然と水の加護を与える流れに導いたのだ』
アクアが僕に水の加護を与えたかった? 何か信じられないけど、ルシアが言うのならそうなんだろうな。
湯船に浸かりながら、ルシアと話をしているときだった。
「ルシア様、湯加減はいかがでしょうか? 誠に寂しい限りですが、明日にはルシア様が出発されますので、今日は一緒にお風呂に入りましょう!」
「ウソでしょ!! この前、背中を流すだけでも驚いたのに、一緒に入るなんておかしいでしょ!!」
なんと、アクアたち5人が一緒にお風呂に入ると言って、大浴場に入って来るみたいだ。
ちょっと待ってよ! 龍族って裸でも平気なんでしょ? もしかしてそのまま入ってくるの?
「失礼します」
アクアたちが浴室に入ってくる!
……あれ? みんなが着ているのは水着? 裸じゃない?
「よかった~!!」
僕はアクアたちの姿を見て心からホッとした。
「本当に人族って裸を恥ずかしがる種族なのね。ウェンディの意見が正しいみたいね」
「はい。私も不思議なのですが、昔、王宮でそのような話を聞いたことがありまして」
うん? 今のやりとりから想像すると、ウェンディのアドバイスのおかげで裸で入ってこなかったということか。
「ウェンディ! 助かったよ。さすがに5人も裸で入って来られたら恥ずかしいよ。転移で逃げられるものなら逃げてるところだよ」
「ふふ。前回もレン様が恥ずかしがると思って、作業着に変身したのです。今日は一緒に入りたかったので水着に変身してみました。いかがですか?」
「すごく可愛い水着で似合ってるよ! でもそうか、変身なんだよね。みんなが好きなデザインや色を考えて変身したってことか」
「はい。そうです。でも衣服に変身するのは慣れていますが、水着に変身したのは初めてです。可愛いと褒めてもらえて嬉しいです」
いや、本当に似合ってるんだよね。元々、みんな美少女だというのも大きいけど。
「普通の人族の男であれば、女性の裸は嬉しいのではないの? レンが特別なの?」
アクアが不思議そうに呟いていた。
「大人の男性であれば嬉しいんだと思うよ。でも僕はまだ12歳だから嬉しいというよりも恥ずかしい方が強いよ」
「分かったわ! レンは思春期というやつね! 人族にはそういう時期があるんでしょ? それならもう少し大きくなったら裸で入っても問題無いのね!」
……いや、僕は確かに思春期かも知れないけど、大きくなったら裸で入って問題無いってことではないよ。別にそんな説明はしないけどさ。
『ふむ。とりあえず話をするにしても湯船に浸かったらどうだ? お主たちが準備してくれた風呂は本当に気持ちがいいぞ」
「ありがとうございます!! それではご一緒に入らせてもらいます!」
さっとルシアの横にいくアクア。動きが速い。続いてウェンディたちも入ってくる。
まさか食事のあとで7人でお風呂に入ることになるなんて、想像もしてなかったよ……。
『うむ。こういった風呂もいいものだ」
大浴場の浴槽には色んな種類の花が浮かべられている。香りもいいし、見た目もいい。すごくリラックスできるね。
「いよいよ、明日には出発だね。土の大龍穴に行くんでしょ」
『そうだ。土の大龍穴はテルスゲア大陸にある。そこにはドワーフたちが住むユレアード王国があるのだ』
「ユレアード王国については授業でも習ったよ。ウェスタール王国との交易も盛んで、武器や防具を購入したり、他にも色んな加工品を買ってるんだって」
『ドワーフたちはものづくりが得意だからな。以前も説明したが、ミスリルなどの特殊金属を加工できるのはドワーフだけだ。龍族にも鍛冶師はおるが、ドワーフには敵わんな』
「そんなにすごいんだ! ユレアード王国に行くのが楽しみだよ。それにハンターギルドの本部もあるしね」
『それからユレアードには我が人間界で懇意にしている人物がおる。そやつに会うのも目的の一つだな』
「ルシアが懇意にしている人がいるんだ! すっごく意外だけど、そんな人に会えるなら楽しみだな」
ユレアード王国は興味をそそられるものがたくさんありそうだぞ。あっ! それともう一つ気になってたことを聞いておこう。
「アクアから水の加護をもらえたのは本当にありがたかったけど、ルシアは魔道具の使用期限をあえて伝えて、僕に加護をくれるように誘導したんじゃない?」
『うむ。その通りだ。水の加護があれば水中での戦闘が楽になるし、治癒魔法の効果が飛躍的に上がるからな』
「やっぱりそうだったんだ。僕はありがたいし、本当に水の加護の効果は大きいけどさ」
『ふむ。我がお願いすればアクアは水の加護をくれるであろうが、借りは作りたくなかった。それとな。アクアはお主に加護をあげたかったと思うぞ』
「えっ? そんなことある? 最初は恨まれてる感じがしたぐらいだけど」
『アクアはな。素直になりきれないのだ。五大属性龍の中で一番若いが実力は確かだ。しかし精神年齢はさらに若い。だからあやつが自然と水の加護を与える流れに導いたのだ』
アクアが僕に水の加護を与えたかった? 何か信じられないけど、ルシアが言うのならそうなんだろうな。
湯船に浸かりながら、ルシアと話をしているときだった。
「ルシア様、湯加減はいかがでしょうか? 誠に寂しい限りですが、明日にはルシア様が出発されますので、今日は一緒にお風呂に入りましょう!」
「ウソでしょ!! この前、背中を流すだけでも驚いたのに、一緒に入るなんておかしいでしょ!!」
なんと、アクアたち5人が一緒にお風呂に入ると言って、大浴場に入って来るみたいだ。
ちょっと待ってよ! 龍族って裸でも平気なんでしょ? もしかしてそのまま入ってくるの?
「失礼します」
アクアたちが浴室に入ってくる!
……あれ? みんなが着ているのは水着? 裸じゃない?
「よかった~!!」
僕はアクアたちの姿を見て心からホッとした。
「本当に人族って裸を恥ずかしがる種族なのね。ウェンディの意見が正しいみたいね」
「はい。私も不思議なのですが、昔、王宮でそのような話を聞いたことがありまして」
うん? 今のやりとりから想像すると、ウェンディのアドバイスのおかげで裸で入ってこなかったということか。
「ウェンディ! 助かったよ。さすがに5人も裸で入って来られたら恥ずかしいよ。転移で逃げられるものなら逃げてるところだよ」
「ふふ。前回もレン様が恥ずかしがると思って、作業着に変身したのです。今日は一緒に入りたかったので水着に変身してみました。いかがですか?」
「すごく可愛い水着で似合ってるよ! でもそうか、変身なんだよね。みんなが好きなデザインや色を考えて変身したってことか」
「はい。そうです。でも衣服に変身するのは慣れていますが、水着に変身したのは初めてです。可愛いと褒めてもらえて嬉しいです」
いや、本当に似合ってるんだよね。元々、みんな美少女だというのも大きいけど。
「普通の人族の男であれば、女性の裸は嬉しいのではないの? レンが特別なの?」
アクアが不思議そうに呟いていた。
「大人の男性であれば嬉しいんだと思うよ。でも僕はまだ12歳だから嬉しいというよりも恥ずかしい方が強いよ」
「分かったわ! レンは思春期というやつね! 人族にはそういう時期があるんでしょ? それならもう少し大きくなったら裸で入っても問題無いのね!」
……いや、僕は確かに思春期かも知れないけど、大きくなったら裸で入って問題無いってことではないよ。別にそんな説明はしないけどさ。
『ふむ。とりあえず話をするにしても湯船に浸かったらどうだ? お主たちが準備してくれた風呂は本当に気持ちがいいぞ」
「ありがとうございます!! それではご一緒に入らせてもらいます!」
さっとルシアの横にいくアクア。動きが速い。続いてウェンディたちも入ってくる。
まさか食事のあとで7人でお風呂に入ることになるなんて、想像もしてなかったよ……。
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