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第5章 ネイスエル女王国編
83 アクア様たちが乱入
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「ルシア様! どの料理も最高に美味しいです。それにこちらのお酒も芳醇な香りと味わいが素晴らしいです。最高に幸せな気分です!」
アクア様がうっとりとした表情でルシアと話している。それにしてもお酒を飲むペースが速いよね。アクア様もお酒が好きなのかな? ヴァン様にフライヤは大のお酒好き。ルシアもお酒が嫌いじゃなさそうだし、龍族ってお酒が好きな人が多いのかもね。
「ねえねえ、レン様! ルフトリーフ様と戦ったときの話をもう一度お聞かせください!」
それで僕はというと、アクア様の眷属であるウェンディさんをはじめとした4人の女子たちに次々と質問攻めにあい、今はヴァン様のところで起こった出来事を話しているところだ。
食事中にルシアが話した内容で分かったんだけど、大龍穴にいる五大属性龍の中でアクア様が一番若いそうだ。火龍様をフレア姉、ヴァン様をヴァン兄と呼んでるのは親しみを込めてそう呼んでるだけで本当の兄妹では無いらしい。
そしてアクア様の眷属であるウェンディさんたちは眷属の中で一番若いそうだ。それでも100歳は超えてるらしいけど……。
そして僕のことをレン様と呼ぶからなぜなのか聞いたんだけど、「空の紋章をお持ちなのですから当然です」ということらしい。そして僕には普通に話して欲しいと言われたから、今の状況になってるんだけど、こういうやりとりって大龍穴で必ず発生している気がするよ。
『レンよ。ウェンディたちに気に入られたようだな。こう見えてもアクアの眷属だけあって、水魔法の達人揃いだ。明日の大龍穴の確認は我とアクアだけで事足りるから、練習試合をしてみるとよい。治癒魔法に特化したシンシアでも強敵だぞ。練習試合で転移は使ってよいが、次元断は禁止にしておこう』
「分かった。僕も楽しみだよ」
「レン様、転移も使えるのですか? すご~い!!」
「いや、転移と言っても練習中のやつで……」
ウェンディさんたちからの熱量がとんでもない。時空間魔法が使えるのってそんなにすごいことなんだよな。
一方、アクア様はというとたまにチラッとこっちを見られるけど、すぐに目をそらされる。親しくなるのは難しそうだな……。でもウェンディさんたちが僕と話すのを止めさせたりはしない。そこはOKみたいだ。
僕たちは美味しい食事とともにたくさんの話をして夜は更けていく。神殿には客室があるそうで、僕たちにそれぞれ一部屋ずつ用意してくれた。
それと驚くべき施設があって、海底の神殿の奥にはなぜか大浴場が。しかも天然温泉。自由に使っていいそうなので、ルシアと2人でゆったりと入っていたら、アクア様たちが「お背中をお流しいたします!」と5人で乱入してきた!
「ウソでしょ! 僕は大丈夫です。ルシアをお願いします」
そう告げると、僕はそのまま浴槽に潜って奥の方へと逃げるように泳いでいく。おそらく5人でルシアの背中を流しに来たんだろう。アクア様が僕の背中を流すはずがないし。そんなことを考えながら浴槽の一番端まで泳いでお湯から顔を出すと、
「旅の疲れを癒やしてくださいませ!」
……ウェンディさんが、待ち構えてました。
ルシアの方を見るとアクア様を含めた3人でルシアの背中を流してる。はぁ~、人族と龍族では感覚が違うのかな。僕はこんなに女性に囲まれて裸を見られるのは恥ずかしいんですけど。せめてもの救いは5人とも作業着みたいなものを着てるから目のやり場には困らないことかな。
「さあ、レン様もこちらにお座りください。旅の疲れを落として差し上げますよ!」
もう覚悟を決めよう。恥ずかしがってることが恥ずかしくなってきた。
浴槽から出て浴室の椅子に座ると、「いきますよ~!」と掛け声をかけられて、ウェンディさんとシンシアさんに頭に背中、腕を洗われる。絶妙な力加減でとても気持ちがいい。「あとはご自由になさってください~」と洗う道具を置いて退散していく5人。
ふぅ~。何かどっと疲れた……。とりあえず置いていったタオルで全身を洗って、もう一度浴槽に入る。
「ねえ、ルシア」
『なんだ?』
「龍族って、龍形態の時は裸のようなものだよね。もしかして人形態でも裸が恥ずかしくないとか?」
『あほう! 恥ずかしいに決まっておろうが! しかし……確かに龍形態のときは気にならん。人形態のときも人族のようには気にならんのかも知れんな。服を着ずに外を歩くのは嫌だが、風呂場では誰に見られても平気だぞ』
「さっきみたいにアクア様たちが入ってきても恥ずかしくないの?」
『何が恥ずかしいのだ? 風呂場だから裸に決まっておろう。不思議なことをいう奴だ』
なるほどね。やっぱり人族と龍族では違うんだ~。
そのあともルシアと話したけど、風呂場で裸が当たり前なのは、男女問わず当たり前という感覚らしい。
つまりさっきアクア様たちは作業着のようなものを着てたけど、裸で入ってきたとしても何も思わないんだって。
そして『アクアたちも裸を見られたなどと思うわけがなかろう、風呂場なのだから』と言ってた。
その感覚、人族が理解するのは難しいです。
……というか忘れてたけど、ルシアの服って魔法なんだよね! 幻術魔法なのか、変身の魔法なのか分かんないけど、とにかく僕のように服を着ているわけじゃない。
そりゃ~、人族と龍族の感覚が違うはずだよ。アクア様たちの作業着も魔法だったということだよね。
はぁ~、よかった。魔法を使ってくれて。
僕は湯船に浸かりながら、人族と龍族の認識の違いをあれこれと考えていた。
アクア様がうっとりとした表情でルシアと話している。それにしてもお酒を飲むペースが速いよね。アクア様もお酒が好きなのかな? ヴァン様にフライヤは大のお酒好き。ルシアもお酒が嫌いじゃなさそうだし、龍族ってお酒が好きな人が多いのかもね。
「ねえねえ、レン様! ルフトリーフ様と戦ったときの話をもう一度お聞かせください!」
それで僕はというと、アクア様の眷属であるウェンディさんをはじめとした4人の女子たちに次々と質問攻めにあい、今はヴァン様のところで起こった出来事を話しているところだ。
食事中にルシアが話した内容で分かったんだけど、大龍穴にいる五大属性龍の中でアクア様が一番若いそうだ。火龍様をフレア姉、ヴァン様をヴァン兄と呼んでるのは親しみを込めてそう呼んでるだけで本当の兄妹では無いらしい。
そしてアクア様の眷属であるウェンディさんたちは眷属の中で一番若いそうだ。それでも100歳は超えてるらしいけど……。
そして僕のことをレン様と呼ぶからなぜなのか聞いたんだけど、「空の紋章をお持ちなのですから当然です」ということらしい。そして僕には普通に話して欲しいと言われたから、今の状況になってるんだけど、こういうやりとりって大龍穴で必ず発生している気がするよ。
『レンよ。ウェンディたちに気に入られたようだな。こう見えてもアクアの眷属だけあって、水魔法の達人揃いだ。明日の大龍穴の確認は我とアクアだけで事足りるから、練習試合をしてみるとよい。治癒魔法に特化したシンシアでも強敵だぞ。練習試合で転移は使ってよいが、次元断は禁止にしておこう』
「分かった。僕も楽しみだよ」
「レン様、転移も使えるのですか? すご~い!!」
「いや、転移と言っても練習中のやつで……」
ウェンディさんたちからの熱量がとんでもない。時空間魔法が使えるのってそんなにすごいことなんだよな。
一方、アクア様はというとたまにチラッとこっちを見られるけど、すぐに目をそらされる。親しくなるのは難しそうだな……。でもウェンディさんたちが僕と話すのを止めさせたりはしない。そこはOKみたいだ。
僕たちは美味しい食事とともにたくさんの話をして夜は更けていく。神殿には客室があるそうで、僕たちにそれぞれ一部屋ずつ用意してくれた。
それと驚くべき施設があって、海底の神殿の奥にはなぜか大浴場が。しかも天然温泉。自由に使っていいそうなので、ルシアと2人でゆったりと入っていたら、アクア様たちが「お背中をお流しいたします!」と5人で乱入してきた!
「ウソでしょ! 僕は大丈夫です。ルシアをお願いします」
そう告げると、僕はそのまま浴槽に潜って奥の方へと逃げるように泳いでいく。おそらく5人でルシアの背中を流しに来たんだろう。アクア様が僕の背中を流すはずがないし。そんなことを考えながら浴槽の一番端まで泳いでお湯から顔を出すと、
「旅の疲れを癒やしてくださいませ!」
……ウェンディさんが、待ち構えてました。
ルシアの方を見るとアクア様を含めた3人でルシアの背中を流してる。はぁ~、人族と龍族では感覚が違うのかな。僕はこんなに女性に囲まれて裸を見られるのは恥ずかしいんですけど。せめてもの救いは5人とも作業着みたいなものを着てるから目のやり場には困らないことかな。
「さあ、レン様もこちらにお座りください。旅の疲れを落として差し上げますよ!」
もう覚悟を決めよう。恥ずかしがってることが恥ずかしくなってきた。
浴槽から出て浴室の椅子に座ると、「いきますよ~!」と掛け声をかけられて、ウェンディさんとシンシアさんに頭に背中、腕を洗われる。絶妙な力加減でとても気持ちがいい。「あとはご自由になさってください~」と洗う道具を置いて退散していく5人。
ふぅ~。何かどっと疲れた……。とりあえず置いていったタオルで全身を洗って、もう一度浴槽に入る。
「ねえ、ルシア」
『なんだ?』
「龍族って、龍形態の時は裸のようなものだよね。もしかして人形態でも裸が恥ずかしくないとか?」
『あほう! 恥ずかしいに決まっておろうが! しかし……確かに龍形態のときは気にならん。人形態のときも人族のようには気にならんのかも知れんな。服を着ずに外を歩くのは嫌だが、風呂場では誰に見られても平気だぞ』
「さっきみたいにアクア様たちが入ってきても恥ずかしくないの?」
『何が恥ずかしいのだ? 風呂場だから裸に決まっておろう。不思議なことをいう奴だ』
なるほどね。やっぱり人族と龍族では違うんだ~。
そのあともルシアと話したけど、風呂場で裸が当たり前なのは、男女問わず当たり前という感覚らしい。
つまりさっきアクア様たちは作業着のようなものを着てたけど、裸で入ってきたとしても何も思わないんだって。
そして『アクアたちも裸を見られたなどと思うわけがなかろう、風呂場なのだから』と言ってた。
その感覚、人族が理解するのは難しいです。
……というか忘れてたけど、ルシアの服って魔法なんだよね! 幻術魔法なのか、変身の魔法なのか分かんないけど、とにかく僕のように服を着ているわけじゃない。
そりゃ~、人族と龍族の感覚が違うはずだよ。アクア様たちの作業着も魔法だったということだよね。
はぁ~、よかった。魔法を使ってくれて。
僕は湯船に浸かりながら、人族と龍族の認識の違いをあれこれと考えていた。
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