65 / 131
第4章 帝都アウシルバード編
64 皇宮の食事会①
しおりを挟む
目の前への転移に成功した僕は、続けて練習をしようと思ったんだけど、
「あれ? 魔力が半分以上も減ってるぞ? これじゃもう一度転移の練習はできないや」
目の前2mの距離に移動しただけなのに、僕の魔力貯蔵量は半分を切るほどに減っていた。
『ふむ。転移の魔法は多大な魔力量を必要とするのだが、それにしても魔力を使い過ぎだな。
まず入れ替える空間の範囲指定が甘い。広い空間を入れ替えるほど魔力を必要とするから、魔力を抑えるためには自分だけを入れ替えるイメージを掴むことが重要となる。最小限の空間を入れ替えることがポイントの1つ目だ。もう一つは単純に転移に慣れておらんから無駄な魔力を使ってしまっている。これは数をこなせば自ずと掴めてくるものだ。
あとは二つの空間を思い浮かべるのに目を閉じているが、戦闘中に行う転移であれば重大な隙となる。これも慣れの問題だ。練習に励むことだな』
なるほど。自分だけを入れ替えるように、範囲を絞った空間の把握が大事なんだな。次はそこを意識してやってみよう。あとは目を閉じないでもできるように練習しなくちゃね。
僕は魔力が回復してから、もう一度転移の練習をしてみた。
空間の範囲を絞ることを意識すると、魔力の消費量は大幅に減らすことができた。それでも僕の魔力貯蔵量の三分の一程度を使ってしまう。練習を重ねればもっと効率よくできるんだろうけど、今の時点では連続して転移をするのは2回が限界だな。3回使うと魔力枯渇の危険性が出てくる。
『レンよ。焦る必要はないぞ。今は本当の転移を使うための練習期間だ。今のうちに転移の感覚を掴み、魔力の使い方を覚えていけばよい。どのみち転移を使えるようになるのはしばらく先の話だ』
「分かった。とりあえずは他の魔法と同じように練習を続けていくよ」
僕は夕方の食事会までの間、剣や魔法の練習に励むことにした。練習のあと、部屋でシャワーを浴びて寛いでいるとドアがノックされる。
「レン様。夕食の場所にご案内します。ご準備はお済みでしょうか?」
案内に来てくれたのはアイラさんだ。
「はい。準備はできています。よろしくお願いします」
今からレオーネ皇帝とご家族と一緒に夕食だ。昨日、軽い感じで誘われたけれど、とんでもないことなんだよな。ウェスタール王国で王様とご家族と食事なんて考えられないもの。
ルシアはウェスタール王に食事をごちそうになったと言ってたから、偉い方たちと食事するぐらいなんてことないんだろうけどさ。
とりあえず服装も普段着でいいってことだったけど、手持ちの服で一番フォーマルに近いウェリス学園の制服を着ることにしたよ。
「それではご案内しますね。こちらへどうぞ」
アイラさんについて行くと皇宮の奥の部屋へと通された。
「失礼いたします。レン様をお連れしました」
アイラさんが声をかけると、扉が開かれる。そこは豪華なシャンデリアに、広々とした高級感のあるテーブル、目を引く調度品が飾ってある豪華な部屋だ。でも何か落ち着く雰囲気の部屋だな。
「よく来てくれた、レン殿。そこのルシア殿とフライヤ殿の間に座るとよい」
声をかけてくれたのはレオーネ皇帝だ。
「お招きいただきありがとうございます」
僕は一言お礼を述べてから、ルシアとフライヤの間の椅子に座る。
「それでは全員揃ったところで、改めてサンネイシス帝国皇帝のレオーネ=サンネイシスである。
まずはこの度のクイーンサンドワームから我が国を救ってくれたことについて感謝を申し上げる。また、こうして我が家族と食事をして親交を深められることは実に喜ばしい。
……と、この辺りで堅苦しい雰囲気は終わりとするかな」
「そうしてくれ。堅苦しい雰囲気での食事はまずくなるぞ」
レオーネ皇帝がフライヤを見ながらニヤリと笑っている。
「フハハハ。帝国の英雄フライヤもこう言っておることだし、今日は気楽に食事を楽しんで欲しい。その前にフライヤは知っておるが、ルシア殿とレンに家族を紹介させてくれ」
レオーネ皇帝が僕とルシアの方を向いて話しかける。僕が座っている方にはルシアとフライヤの3人。向い側にはレオーネ皇帝のほかに大人の女性が1名と子どもが4名座っている。そうすると兎の獣人でとても美しくて品のある女性が立ち上がる。
「ようこそお越しくださいました。私はアリア=サンネイシス。レオーネ陛下の妻でございます。ゆっくりとお寛ぎください」
こちらを向いてニコッと微笑む皇后様。ものすごく魅力的な方だな。美しさも際立ってるけど、優しさに溢れてる感じが伝わってくるよ。
皇后様の挨拶が終わると、4名の子どもたちが一斉に立ち上がる。
「私は第一皇子のリオンと言います。よろしくお願いします」
「僕は第二皇子のラルフです。よろしくお願いします」
「私は第一皇女のレイアと申します。よろしくお願いします」
「第二皇女のルナよ。よろしくね」
4人ともみんな獅子の獣人だ。ルシアから教えてもらったんだけど、獣人族というのは身体的な因子は父親から受け継ぐんだって。だからレオーネ皇帝の子どもは全員獅子の獣人になるんだよね。それにしてもルナ皇女だけすごくフランクな感じだったな。僕たちの方を向いてウインクまでしてたし。獣人族の年齢は分かりにくいんだけど、僕より年下だろうな。リルよりは上だと思うけどね。
「よし。全員の挨拶が終わったな。よかったら簡単に自己紹介をしてくれないか」
レオーネ皇帝がこちらに挨拶を促す。
「それでは私から挨拶をさせてもらう。畏まったのは嫌いだから簡単にな。私はハンターのフライヤ。ここにいる全員と面識があるから特に言うことは何もない。ただし、一つ言いたいことがあるゆえ、私から挨拶をさせてもらった。
こちらにいらっしゃるルシア様は龍族の尊いお方だ。私もヴァン様も尊敬する偉大な方ということをしっかりと認識してもらいたい。ルシア様の機嫌を損ねるようなことがあれば、私はその者に対して自分を抑えられるか分からないからな。以上だ」
うわ~。フライヤの挨拶の最後の方、少し殺気が混じってたぞ。冗談じゃなく本気で言ってるのを伝えるためだろうけど、陛下の子どもたちが引いてるじゃん……陛下と皇后様は微笑みを崩さないところは流石だな。
「我がフライヤから説明のあったルシアだ。フライヤよ。お主の気持ちはありがたいが、気軽に食事を楽しむ場をお主が固くしてどうする」
「はっ。申し訳ありません。ですが、ルシア様が素晴らしいお方ということだけは伝えないわけには参りませんでしたので」
「ふむ。まあよいが、この場は食事がメインなのだからな。これ以上の威圧は禁じる。
我とここにいる人族のレンは修行の旅をしておる。旅は我の趣味であるグルメを楽しむことも兼ねておるゆえ、今日は食事を楽しみに参加させてもらった。フライヤはあのように言ったが、今日の食事会では気軽に接してもらって構わないぞ。その方が食事も旨いからな」
ルシアがいかに夕食を楽しみにしているのかが分かる挨拶だな。子どもたちもルシアの挨拶を聞いたら少し緊張がほぐれたようだ。そうしたら僕の挨拶だな。僕は目の前に座っている6人の顔を見て席を立つ。
「僕はウェスタール王国から来ました、レアンデル=アリウスと申します。先日、ボレアザントでハンター登録をしまして今はレンと名乗っています。よろしくお願いします」
ふう~。簡単な挨拶だからこんな感じでいいかな。うん? さっきからずっと僕の方ばかりを見ているよね。ご自分の挨拶のときから僕を見てたから気になってたけど、気のせいじゃないな。
ずっとニンヤリとした笑みを浮かべたルナ皇女が僕を見つめていた。
「あれ? 魔力が半分以上も減ってるぞ? これじゃもう一度転移の練習はできないや」
目の前2mの距離に移動しただけなのに、僕の魔力貯蔵量は半分を切るほどに減っていた。
『ふむ。転移の魔法は多大な魔力量を必要とするのだが、それにしても魔力を使い過ぎだな。
まず入れ替える空間の範囲指定が甘い。広い空間を入れ替えるほど魔力を必要とするから、魔力を抑えるためには自分だけを入れ替えるイメージを掴むことが重要となる。最小限の空間を入れ替えることがポイントの1つ目だ。もう一つは単純に転移に慣れておらんから無駄な魔力を使ってしまっている。これは数をこなせば自ずと掴めてくるものだ。
あとは二つの空間を思い浮かべるのに目を閉じているが、戦闘中に行う転移であれば重大な隙となる。これも慣れの問題だ。練習に励むことだな』
なるほど。自分だけを入れ替えるように、範囲を絞った空間の把握が大事なんだな。次はそこを意識してやってみよう。あとは目を閉じないでもできるように練習しなくちゃね。
僕は魔力が回復してから、もう一度転移の練習をしてみた。
空間の範囲を絞ることを意識すると、魔力の消費量は大幅に減らすことができた。それでも僕の魔力貯蔵量の三分の一程度を使ってしまう。練習を重ねればもっと効率よくできるんだろうけど、今の時点では連続して転移をするのは2回が限界だな。3回使うと魔力枯渇の危険性が出てくる。
『レンよ。焦る必要はないぞ。今は本当の転移を使うための練習期間だ。今のうちに転移の感覚を掴み、魔力の使い方を覚えていけばよい。どのみち転移を使えるようになるのはしばらく先の話だ』
「分かった。とりあえずは他の魔法と同じように練習を続けていくよ」
僕は夕方の食事会までの間、剣や魔法の練習に励むことにした。練習のあと、部屋でシャワーを浴びて寛いでいるとドアがノックされる。
「レン様。夕食の場所にご案内します。ご準備はお済みでしょうか?」
案内に来てくれたのはアイラさんだ。
「はい。準備はできています。よろしくお願いします」
今からレオーネ皇帝とご家族と一緒に夕食だ。昨日、軽い感じで誘われたけれど、とんでもないことなんだよな。ウェスタール王国で王様とご家族と食事なんて考えられないもの。
ルシアはウェスタール王に食事をごちそうになったと言ってたから、偉い方たちと食事するぐらいなんてことないんだろうけどさ。
とりあえず服装も普段着でいいってことだったけど、手持ちの服で一番フォーマルに近いウェリス学園の制服を着ることにしたよ。
「それではご案内しますね。こちらへどうぞ」
アイラさんについて行くと皇宮の奥の部屋へと通された。
「失礼いたします。レン様をお連れしました」
アイラさんが声をかけると、扉が開かれる。そこは豪華なシャンデリアに、広々とした高級感のあるテーブル、目を引く調度品が飾ってある豪華な部屋だ。でも何か落ち着く雰囲気の部屋だな。
「よく来てくれた、レン殿。そこのルシア殿とフライヤ殿の間に座るとよい」
声をかけてくれたのはレオーネ皇帝だ。
「お招きいただきありがとうございます」
僕は一言お礼を述べてから、ルシアとフライヤの間の椅子に座る。
「それでは全員揃ったところで、改めてサンネイシス帝国皇帝のレオーネ=サンネイシスである。
まずはこの度のクイーンサンドワームから我が国を救ってくれたことについて感謝を申し上げる。また、こうして我が家族と食事をして親交を深められることは実に喜ばしい。
……と、この辺りで堅苦しい雰囲気は終わりとするかな」
「そうしてくれ。堅苦しい雰囲気での食事はまずくなるぞ」
レオーネ皇帝がフライヤを見ながらニヤリと笑っている。
「フハハハ。帝国の英雄フライヤもこう言っておることだし、今日は気楽に食事を楽しんで欲しい。その前にフライヤは知っておるが、ルシア殿とレンに家族を紹介させてくれ」
レオーネ皇帝が僕とルシアの方を向いて話しかける。僕が座っている方にはルシアとフライヤの3人。向い側にはレオーネ皇帝のほかに大人の女性が1名と子どもが4名座っている。そうすると兎の獣人でとても美しくて品のある女性が立ち上がる。
「ようこそお越しくださいました。私はアリア=サンネイシス。レオーネ陛下の妻でございます。ゆっくりとお寛ぎください」
こちらを向いてニコッと微笑む皇后様。ものすごく魅力的な方だな。美しさも際立ってるけど、優しさに溢れてる感じが伝わってくるよ。
皇后様の挨拶が終わると、4名の子どもたちが一斉に立ち上がる。
「私は第一皇子のリオンと言います。よろしくお願いします」
「僕は第二皇子のラルフです。よろしくお願いします」
「私は第一皇女のレイアと申します。よろしくお願いします」
「第二皇女のルナよ。よろしくね」
4人ともみんな獅子の獣人だ。ルシアから教えてもらったんだけど、獣人族というのは身体的な因子は父親から受け継ぐんだって。だからレオーネ皇帝の子どもは全員獅子の獣人になるんだよね。それにしてもルナ皇女だけすごくフランクな感じだったな。僕たちの方を向いてウインクまでしてたし。獣人族の年齢は分かりにくいんだけど、僕より年下だろうな。リルよりは上だと思うけどね。
「よし。全員の挨拶が終わったな。よかったら簡単に自己紹介をしてくれないか」
レオーネ皇帝がこちらに挨拶を促す。
「それでは私から挨拶をさせてもらう。畏まったのは嫌いだから簡単にな。私はハンターのフライヤ。ここにいる全員と面識があるから特に言うことは何もない。ただし、一つ言いたいことがあるゆえ、私から挨拶をさせてもらった。
こちらにいらっしゃるルシア様は龍族の尊いお方だ。私もヴァン様も尊敬する偉大な方ということをしっかりと認識してもらいたい。ルシア様の機嫌を損ねるようなことがあれば、私はその者に対して自分を抑えられるか分からないからな。以上だ」
うわ~。フライヤの挨拶の最後の方、少し殺気が混じってたぞ。冗談じゃなく本気で言ってるのを伝えるためだろうけど、陛下の子どもたちが引いてるじゃん……陛下と皇后様は微笑みを崩さないところは流石だな。
「我がフライヤから説明のあったルシアだ。フライヤよ。お主の気持ちはありがたいが、気軽に食事を楽しむ場をお主が固くしてどうする」
「はっ。申し訳ありません。ですが、ルシア様が素晴らしいお方ということだけは伝えないわけには参りませんでしたので」
「ふむ。まあよいが、この場は食事がメインなのだからな。これ以上の威圧は禁じる。
我とここにいる人族のレンは修行の旅をしておる。旅は我の趣味であるグルメを楽しむことも兼ねておるゆえ、今日は食事を楽しみに参加させてもらった。フライヤはあのように言ったが、今日の食事会では気軽に接してもらって構わないぞ。その方が食事も旨いからな」
ルシアがいかに夕食を楽しみにしているのかが分かる挨拶だな。子どもたちもルシアの挨拶を聞いたら少し緊張がほぐれたようだ。そうしたら僕の挨拶だな。僕は目の前に座っている6人の顔を見て席を立つ。
「僕はウェスタール王国から来ました、レアンデル=アリウスと申します。先日、ボレアザントでハンター登録をしまして今はレンと名乗っています。よろしくお願いします」
ふう~。簡単な挨拶だからこんな感じでいいかな。うん? さっきからずっと僕の方ばかりを見ているよね。ご自分の挨拶のときから僕を見てたから気になってたけど、気のせいじゃないな。
ずっとニンヤリとした笑みを浮かべたルナ皇女が僕を見つめていた。
0
お気に入りに追加
1,492
あなたにおすすめの小説
終了し強制力の無くなった乙女ゲームの世界の悪役令嬢のその後…
クロノス
恋愛
私はよくある異世界に転生した元日本人で社会人だった。仕事の帰り道によくあるトラック事故にて呆気なく死んでしまった/(-_-)\
まさかの転生先が前世で何度もプレーする程大好きだった乙女ゲームの中の悪役令嬢になっていた。
私の前世の推しである悪役令嬢になるなんて~
攻略対象者?ヒロイン?知りません!
って思ってたらヒロインめちゃくちゃウザイし攻略対象者もめちゃくちゃウザイ…
強制力やっぱりあるし( ・᷄ὢ・᷅ )
強制力あっても何とか逞しく乗り切ろうとする悪役令嬢に転生した私の物語
女神の愛し子の私に冤罪って…
って何故かどんどん話のスケールがでかくなってませんか!?
ゆるふわ設定です!
頭をラフにしてお読み下さい(*^^*)

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

食うために軍人になりました。
KBT
ファンタジー
ヴァランタイン帝国の片田舎ダウスター領に最下階位の平民の次男として生まれたリクト。
しかし、両親は悩んだ。次男であるリクトには成人しても継ぐ土地がない。
このままではこの子の未来は暗いものになってしまうだろう。
そう思った両親は幼少の頃よりリクトにを鍛え上げる事にした。
父は家の蔵にあったボロボロの指南書を元に剣術を、母は露店に売っていた怪しげな魔導書を元に魔法を教えた。
それから10年の時が経ち、リクトは成人となる15歳を迎えた。
両親の危惧した通り、継ぐ土地のないリクトは食い扶持を稼ぐために、地元の領軍に入隊試験を受けると、両親譲りの剣術と魔法のおかげで最下階級の二等兵として無事に入隊する事ができた。
軍と言っても、のどかな田舎の軍。
リクトは退役するまで地元でのんびり過ごそうと考えていたが、入隊2日目の朝に隣領との戦争が勃発してしまう。
おまけに上官から剣の腕を妬まれて、単独任務を任されてしまった。
その任務の最中、リクトは平民に対する貴族の専横を目の当たりにする。
生まれながらの体制に甘える貴族社会に嫌気が差したリクトは軍人として出世して貴族の専横に対抗する力を得ようと立身出世の道を歩むのだった。
剣と魔法のファンタジー世界で軍人という異色作品をお楽しみください。
魔拳のデイドリーマー
osho
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生した少年・ミナト。ちょっと物騒な大自然の中で、優しくて美人でエキセントリックなお母さんに育てられた彼が、我流の魔法と鍛えた肉体を武器に、常識とか色々ぶっちぎりつつもあくまで気ままに過ごしていくお話。
主人公最強系の転生ファンタジーになります。未熟者の書いた、自己満足が執筆方針の拙い文ですが、お暇な方、よろしければどうぞ見ていってください。感想などいただけると嬉しいです。

狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!

公爵家三男に転生しましたが・・・
キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが…
色々と本当に色々とありまして・・・
転生しました。
前世は女性でしたが異世界では男!
記憶持ち葛藤をご覧下さい。
作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。

聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います
登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」
「え? いいんですか?」
聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。
聖女となった者が皇太子の妻となる。
そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。
皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。
私の一番嫌いなタイプだった。
ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。
そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。
やった!
これで最悪な責務から解放された!
隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。
そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる