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第1章 ウェリス王立学園編
04 剣術の授業
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今日は金曜日。午前中の授業も終わり、今は昼食の時間だ。金曜日の午後は剣術の授業である。
ウェリス王立学園高等部では魔法と剣術の授業は必修科目となっている。
僕は魔法には自信が無いけど、剣術は少しだけ自信がある。
元々、剣術に関しては自分に合ってる感覚があったし、毎日セバスの特訓を受けてるからね。
だから剣術の授業がある金曜日は好きな曜日なんだ。
剣術の授業は実技だけじゃなく当然座学もある。剣がどうやって作られているのかとか、歴史上の有名な剣士のこととか、騎士団についてなども学ぶ。
ウェスタール王国の子どもたちに人気なのは魔法騎士団で、その次が王国騎士団だ。
小さい頃はよく騎士団ごっこをして遊んだな。木の棒を持ったアーシェ騎士団長に追いかけまわされたのも良い思い出だよ。
ウェスタール王国では魔法の能力が高いものが優秀とされているから、魔法騎士団は憧れの存在だ。
ウェリス王立学園は卒業するときに魔法騎士団に入ることができる3名の枠がある。
魔法の成績上位者3名には自動的にその権利が与えられるんだけど、その者が貴族家や商家の跡取りであったり、何らかの理由で辞退する場合は次の成績上位者にその権利が譲られる。
ただし成績上位者であっても魔法騎士団に相応しい能力に達していない場合は入れないこともあるそうだ。
他の学校やその他の応募者も受験し、魔法騎士団に合格するのは毎年10名もいない狭き門なんだよね。
魔法騎士団の次に人気があるのが王国騎士団だ。
主に剣を武器として戦う騎士団であり、その中でも近衛騎士団は選ばれた者しか入ることができない。求められる能力は当然剣の技術である。
高等部四年生になると槍や斧など違う武器を学ぶこともできるんだけど、一年生から三年生の間は騎士の基本とされる剣術を習うことになる。
そろそろ剣術の授業が始まる時間だ。今日は実技の授業だから訓練場に移動しなきゃ。
「よ~し! 一年生諸君揃ったか? それではAクラスが縦に一列、Bクラスも縦に一列、縦30名の列を作れ!」
剣術の先生であるファルド先生の掛け声とともに生徒が一斉に列を作る。
ファルド先生は王国騎士団に所属していたんだけど、理由があって騎士団の職を辞したあと、学園の先生になったそうだ。元騎士団ということで、剣術の腕はすさまじい。
「今日は打ち込みの訓練を行う。まずはAクラスが受け手、Bクラスが攻め手だ。訓練用の刀だからといって気を緩めないように。それでははじめ!」
今日は人対人の打ち込みか。これは気合いが入るな! 僕の相手は……女の子? そうだよね。適当に並んだから男対男になるとは限らないよね。
「お願いします!」
目の前の女の子が剣を構えた。きれいな構えだな。たしかウインデル伯爵家のアメリアだったよな。高等部一年生の女子では剣捌きがすごく上手なんだよね。おそらく実家でも鍛えられているんだろう。
打ち込みの訓練では受け手が構えたところに剣を打ち込むのが基本だ。僕は剣を両手で持って、右斜めに剣を構えた。
「いきます! セイッ!!」
僕の左上から斜め45度に振り下ろされる。
ガキンッ!!
おっ! これは結構重い手応えだな!! その威力に僕の剣は想像していたよりも押し込まれていた。
やっぱりアメリアの剣筋はきれいだし、初めて打ち込みを受けたけど女の子とは思えない力が込められている。アメリアをよく見ると全身を魔力で強化しているのが分かる。魔力を力の強化に使っているのだろう。
今度は剣を左斜めに構えて、さっきよりも両腕に集中する魔力を多くしてみた。
カキーン!!
おっ! いい感じだな。アメリアの全身強化した斬撃の力と僕の受け手の力がぴったり合ってる感触だ。
それから10合ほど打ち込みを受けたところで、ファルド先生から「受け手、攻め手交代!」という掛け声がかかった。
するとアメリアが僕と同じように右斜めに剣を構えた。
「いくよ!」
僕は剣を右手で持ちアメリアに向かって右上から剣を振り下ろす。アメリアの受け手の力が分からないので、右腕に込めた魔力は力よりも速度重視だ。
キンッ!!
なるほど。簡単に受け止めているし、もう少しだけ魔力を力に割り振ってもよさそうだな。
「レアンデル君! すごい剣速ね!! 授業で見てたときも思ってたんだけど、実際に受けてみるとさらにすごいわ!」
アメリアが驚いた顔で、そしてとても嬉しそうに話しかけてきた。
「そうかな? 確かに速度重視で剣を振ったけど、次は少し力も込めてみるよ」
「お願い! レアンデル君の剣を受けるのは貴重な体験だわ! 次はこっちね!」
そういうとアメリアは剣を左斜めに構えた。
カキンッ!!
これでちょうどいい感じだな。
「やっぱりすごいわ! この剣速でこの威力。でもおかしいわね。私の身体強化を上回るほどの魔力を使えるんじゃないの。それなのに魔法の授業ではなぜあんな威力なのかしら?」
ああ、そんな風に思うんだな。実際のところ僕はアメリアを上回る魔力は持ってないし、使うこともできない。アメリアは……というか生徒全員に言えることだけど、魔力で身体強化をするときは全身に魔力を行き渡らせてる。
でも僕はそんな量の魔力を使えないから、踏み込みのときに足に魔力を集めて、剣を振るときには右腕に魔力を集めて、打ち込むときは手のひらに魔力を集めている。魔力量が少ないから工夫をしているだけなんだよね。
「う~ん。魔法と剣は違うとしか答えようが無いけど、剣術に関しては家で稽古をたくさんしてるからね。だから剣術は少しだけ得意なんだ」
「ふ~ん。私も家で毎日剣術の稽古をしてるけど、あなたの剣速と威力には及ばないわ。うちは剣術にうるさい家だから男も女も関係なくスパルタなのよ。これでも剣術に関しては同学年なら男子を含めても上位に入るって自負してるんだけど。
だからあなたの剣術は少し得意ってレベルではないと思うわよ。絶対、才能があるわ!」
「ありがとう。僕ももっと上手になれるように訓練を積むつもりだから、剣術は得意って自信をもって言えるぐらい頑張るよ!」
「分かったわ! 私もあなたに負けないように頑張るからお互い頑張りましょうね! よ~し。どんどん打ち込んできて!」
それから10合ぐらい打ち込んだところで「よし! ここで少し休憩を取る。各自、受け手と攻め手のときの反省点を振り返っておくように」と休憩の指示が出た。
ふぅ~。アメリアの斬撃は受けていて面白かったな。剣筋がきれいなパワータイプって感じ。さらにスピードが加わって、剣筋に変化が出てきたらどんどん強くなるんだろうな。
そんなことを考えていたら、
「レアンデル! 随分と調子に乗ってるみたいじゃないか! なんだ? ウインデル家のお嬢様に褒められてそんなに嬉しいのか? そうだよな~。魔法の才能が0なんだから、剣ぐらいできないと貴族とは呼べないわな。まあ、お前がどれだけ剣が上手になろうと、俺の火魔法の前にはな~んの価値も無いがな。フハハハハ! 精々、剣を何百回も振って腕力ぐらいは鍛えておくんだな」
「「「ハハハハハッ!!!」」」
ジャインと取り巻きの連中も思いっきり馬鹿にした目で僕を笑いながら立ち去っていった。
――うん。僕は僕のできることを頑張ろう。剣術も、そして魔法も頑張るんだ。
休憩時間が終わって、受け手と攻め手の生徒を入れ替えながら打ち込みの訓練は続いた。
僕は訓練用の剣を握りしめ、心を波の立たない水面のように落ち着かせることを心がけながら、黙々と剣術の授業に打ち込むのであった。
◇
<人物紹介>
ファルド先生
元王国騎士団所属。とある理由により騎士団を辞したあと、学園の剣術の教師となった。元騎士団のため剣術の腕は高く、生徒からの信頼も厚い。
アメリア=ウインデル
ウインデル伯爵家の次女。歴代当主は王国騎士団に所属する剣術重視の家系。アメリア本人も才に溢れ努力を惜しまない真っ直ぐな性格。
ウェリス王立学園高等部では魔法と剣術の授業は必修科目となっている。
僕は魔法には自信が無いけど、剣術は少しだけ自信がある。
元々、剣術に関しては自分に合ってる感覚があったし、毎日セバスの特訓を受けてるからね。
だから剣術の授業がある金曜日は好きな曜日なんだ。
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ウェスタール王国では魔法の能力が高いものが優秀とされているから、魔法騎士団は憧れの存在だ。
ウェリス王立学園は卒業するときに魔法騎士団に入ることができる3名の枠がある。
魔法の成績上位者3名には自動的にその権利が与えられるんだけど、その者が貴族家や商家の跡取りであったり、何らかの理由で辞退する場合は次の成績上位者にその権利が譲られる。
ただし成績上位者であっても魔法騎士団に相応しい能力に達していない場合は入れないこともあるそうだ。
他の学校やその他の応募者も受験し、魔法騎士団に合格するのは毎年10名もいない狭き門なんだよね。
魔法騎士団の次に人気があるのが王国騎士団だ。
主に剣を武器として戦う騎士団であり、その中でも近衛騎士団は選ばれた者しか入ることができない。求められる能力は当然剣の技術である。
高等部四年生になると槍や斧など違う武器を学ぶこともできるんだけど、一年生から三年生の間は騎士の基本とされる剣術を習うことになる。
そろそろ剣術の授業が始まる時間だ。今日は実技の授業だから訓練場に移動しなきゃ。
「よ~し! 一年生諸君揃ったか? それではAクラスが縦に一列、Bクラスも縦に一列、縦30名の列を作れ!」
剣術の先生であるファルド先生の掛け声とともに生徒が一斉に列を作る。
ファルド先生は王国騎士団に所属していたんだけど、理由があって騎士団の職を辞したあと、学園の先生になったそうだ。元騎士団ということで、剣術の腕はすさまじい。
「今日は打ち込みの訓練を行う。まずはAクラスが受け手、Bクラスが攻め手だ。訓練用の刀だからといって気を緩めないように。それでははじめ!」
今日は人対人の打ち込みか。これは気合いが入るな! 僕の相手は……女の子? そうだよね。適当に並んだから男対男になるとは限らないよね。
「お願いします!」
目の前の女の子が剣を構えた。きれいな構えだな。たしかウインデル伯爵家のアメリアだったよな。高等部一年生の女子では剣捌きがすごく上手なんだよね。おそらく実家でも鍛えられているんだろう。
打ち込みの訓練では受け手が構えたところに剣を打ち込むのが基本だ。僕は剣を両手で持って、右斜めに剣を構えた。
「いきます! セイッ!!」
僕の左上から斜め45度に振り下ろされる。
ガキンッ!!
おっ! これは結構重い手応えだな!! その威力に僕の剣は想像していたよりも押し込まれていた。
やっぱりアメリアの剣筋はきれいだし、初めて打ち込みを受けたけど女の子とは思えない力が込められている。アメリアをよく見ると全身を魔力で強化しているのが分かる。魔力を力の強化に使っているのだろう。
今度は剣を左斜めに構えて、さっきよりも両腕に集中する魔力を多くしてみた。
カキーン!!
おっ! いい感じだな。アメリアの全身強化した斬撃の力と僕の受け手の力がぴったり合ってる感触だ。
それから10合ほど打ち込みを受けたところで、ファルド先生から「受け手、攻め手交代!」という掛け声がかかった。
するとアメリアが僕と同じように右斜めに剣を構えた。
「いくよ!」
僕は剣を右手で持ちアメリアに向かって右上から剣を振り下ろす。アメリアの受け手の力が分からないので、右腕に込めた魔力は力よりも速度重視だ。
キンッ!!
なるほど。簡単に受け止めているし、もう少しだけ魔力を力に割り振ってもよさそうだな。
「レアンデル君! すごい剣速ね!! 授業で見てたときも思ってたんだけど、実際に受けてみるとさらにすごいわ!」
アメリアが驚いた顔で、そしてとても嬉しそうに話しかけてきた。
「そうかな? 確かに速度重視で剣を振ったけど、次は少し力も込めてみるよ」
「お願い! レアンデル君の剣を受けるのは貴重な体験だわ! 次はこっちね!」
そういうとアメリアは剣を左斜めに構えた。
カキンッ!!
これでちょうどいい感じだな。
「やっぱりすごいわ! この剣速でこの威力。でもおかしいわね。私の身体強化を上回るほどの魔力を使えるんじゃないの。それなのに魔法の授業ではなぜあんな威力なのかしら?」
ああ、そんな風に思うんだな。実際のところ僕はアメリアを上回る魔力は持ってないし、使うこともできない。アメリアは……というか生徒全員に言えることだけど、魔力で身体強化をするときは全身に魔力を行き渡らせてる。
でも僕はそんな量の魔力を使えないから、踏み込みのときに足に魔力を集めて、剣を振るときには右腕に魔力を集めて、打ち込むときは手のひらに魔力を集めている。魔力量が少ないから工夫をしているだけなんだよね。
「う~ん。魔法と剣は違うとしか答えようが無いけど、剣術に関しては家で稽古をたくさんしてるからね。だから剣術は少しだけ得意なんだ」
「ふ~ん。私も家で毎日剣術の稽古をしてるけど、あなたの剣速と威力には及ばないわ。うちは剣術にうるさい家だから男も女も関係なくスパルタなのよ。これでも剣術に関しては同学年なら男子を含めても上位に入るって自負してるんだけど。
だからあなたの剣術は少し得意ってレベルではないと思うわよ。絶対、才能があるわ!」
「ありがとう。僕ももっと上手になれるように訓練を積むつもりだから、剣術は得意って自信をもって言えるぐらい頑張るよ!」
「分かったわ! 私もあなたに負けないように頑張るからお互い頑張りましょうね! よ~し。どんどん打ち込んできて!」
それから10合ぐらい打ち込んだところで「よし! ここで少し休憩を取る。各自、受け手と攻め手のときの反省点を振り返っておくように」と休憩の指示が出た。
ふぅ~。アメリアの斬撃は受けていて面白かったな。剣筋がきれいなパワータイプって感じ。さらにスピードが加わって、剣筋に変化が出てきたらどんどん強くなるんだろうな。
そんなことを考えていたら、
「レアンデル! 随分と調子に乗ってるみたいじゃないか! なんだ? ウインデル家のお嬢様に褒められてそんなに嬉しいのか? そうだよな~。魔法の才能が0なんだから、剣ぐらいできないと貴族とは呼べないわな。まあ、お前がどれだけ剣が上手になろうと、俺の火魔法の前にはな~んの価値も無いがな。フハハハハ! 精々、剣を何百回も振って腕力ぐらいは鍛えておくんだな」
「「「ハハハハハッ!!!」」」
ジャインと取り巻きの連中も思いっきり馬鹿にした目で僕を笑いながら立ち去っていった。
――うん。僕は僕のできることを頑張ろう。剣術も、そして魔法も頑張るんだ。
休憩時間が終わって、受け手と攻め手の生徒を入れ替えながら打ち込みの訓練は続いた。
僕は訓練用の剣を握りしめ、心を波の立たない水面のように落ち着かせることを心がけながら、黙々と剣術の授業に打ち込むのであった。
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