『助けていただいた蜘蛛です』一人暮らしの大学生の家に、ある日突然ハエトリグモが「恩返し」にやってくるお話。

良音 夜代琴

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2話 冬のハエトリグモ(追加部分(1/2)

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内側をミスジの三本の指が優しく掻き混ぜている。
「ぅぅ……、ぅ……」
怖いような、ちょっと泣きたいような気持ちが小さな呻きになって漏れる。
「そろそろ良さそうですね。こーたさん、もう少し脚を開いてください」
「……っ」
そんな事言われても、無理だ。
今だって限界を超える程の恥ずかしさなのに、これ以上なんてできそうにない。
思わずもじもじと閉じてしまいそうな両足をミスジの手が止める。
「そんなに恥じらわれると余計こーたさん自身に開いてほしくなっちゃうんですけど……。まあ今日は初めてですし、ぼくがしますね」
くすりと耳元で小さく笑ったミスジの気配。
けど俺は恥ずかしすぎて顔が上げられない。

ぐい。と小さな手に似合わず強い力で両足を大きく割られて、俺はどうしようもなさに涙ぐむ。
誰だよ、こんなの許可したの。俺だよ。

自問自答にそろそろ疲れてきた俺の頬を、慈しむようにミスジの指が撫でた。
「大丈夫ですよ、すぐに良くしてあげますからね」
俺を宥めた指が、俺の肌の上をスルスルと下がってゆく。
輪郭を辿るようになぞる指が、俺のモノを撫でてからその下へと向かった。
マジかよ……。いや、これは知りたくなかったな……。
さっき一度吐精したはずのそこは、今また緩やかに起立している。
……俺、こんな風にされても勃ってんのかよ……。

情けないやら悲しいやらで、滲んだ涙がポロリとこぼれた。
ここまでの疲労もあってか、なんだか急に全てがどうでも良いような気になってくる。
「はぁ……」
とため息を吐いた俺の両脚を持ち上げるようにして、ミスジがずぶりと内側に侵入した。
「っ!」
強烈な異物感。途端身体中に力が入る、
「こ、こーたさん、そんなに締め付けないでください。さっきみたいに力を抜いて……」
諭すミスジの声が少し上擦っている。
眉間に強く眉を寄せたミスジの表情は、今まで見た事が無いほど雄らしい色をしていた。

「ぁ、ごめ……」
思わず謝りながら、なるべくゆっくり息を吐く。
精一杯力を抜いた俺の中へ、ミスジが深く入り込んだ。
「ぁっ、く、ぅゔ……」
身を縮める俺の肩をミスジが宥めるように撫でる。
「上手ですよ、こーたさん……。もう、少しですからね……」
な、ん……だって……?
まだ全部じゃないってのかよ……。

ごりごりと内を抉られる感触に、脂汗が浮く。
お前、体格とモノとのサイズ差がおかしいんだよ!!
「は、ぁ……、っ、くぅ……っ、ん……っ」
必死でミスジを受け入れる俺を慰めるように俺のモノをミスジが片手で扱く。
俺のモノはこんな目に遭ってもまだ力を失っていないらしい。
おかしいだろ。
普通こんな目に遭ったら萎えるだろ?
「は、ぁ……、や……っ、ミスジっ」
ミスジのそれが、未だ誰にも触れられた事のない所まで進んでくる。ぞくりと恐怖が背を駆け上る。
圧迫感と鈍い痛みに思わず顔が歪む。
苦しい。怖い……。
「大丈夫ですよ、こーたさん。ぼくに全部任せてください。優しく、します、から……」
ミスジの言葉が少し揺れてる。
今ミスジがどんな顔してるのか、俺は急に気になって、ギュッと瞑っていた目をそろそろと開けた。
黒い瞳が、俺をじっと見つめている。
うっとりと、どこか切なげな表情で。
熱い視線を俺に注ぐミスジが、俺を見つめたまま口端を僅かに上げた。
「――あっ」
目を開くために少し力を抜いた俺の身体に、ミスジのモノが深々と挿し込まれる。
「ぅ、あっ……、あ、っ……うぁっ!」
侵入を拒もうとする俺の身体が勝手にあちこち力を入れれば、ミスジは苦しげに口を開いた。
「こぉ、た、さんっ、そんな締め付けたら、痛いです……っ」
痛みを訴える声に俺は必死で身体の力を抜く。
内側をズズズと進んだミスジの腹がようやく俺の脚に触れた。
ああ、これでようやく、全部入った……。
ホッとした俺の身体をミスジがゆるゆると揺らす。
入れられたまま優しく揺さぶられれば、強烈だっま異物感も鈍い痛みもじわじわ薄れて溶けてゆく。
はぁ、と俺の上で熱い息を吐いたのはミスジだった。
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