玄関開けたらくぱぁ待ちとか洒落にならないのでやめてもらえませんかね?🔞

阿沙🌷

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「ハウウェルぜんばいっ、あいたかったでず~~~~っ!?」

 アルトの声が響いて、ドン! と脇腹になにかがぶつかって来た。

「ぐっ、がっ!?」

 長時間の乗馬の疲れからか、踏ん張ることができず、べしゃっと地面に倒れ込む。頭突きの入った脇腹と、ぶつけた背中が痛い。そして、上に乗っている奴が重い。

「人にっ、いきなりタックルすんなって何度も言ってんだろうがっ、このボケがっ!?」

 イラッとして怒鳴り、わたしにしがみ付いている奴を蹴飛ばして退かす。

「がはっ!?」

 息の詰まる音が聞こえたけど、気にしない。痛む背中をさすりつつ、身を起こす。

「は、ハウウェルが襲って来た奴怒鳴って蹴っ飛ばしたっ!? つか、それなに?」
「?」

 それ、と言われて蹴飛ばした奴の方を見ると、ストールで顔をぐるぐる巻きにした男子(多分)が地面に倒れていた。イラッとして思わず蹴飛ばしたけど、なんだかすっごく怪しい奴だ。

「えっと、ネイサン様の名前を呼んでいましたが、お知り合いでしょうか?」
「名前、呼ばれてました? 脇腹に頭突きされて、背中もぶつけて痛かったのでちょっと……」

 あと、なんて怒鳴ったっけ?

「ふむ・・・もしかして、フィールズだろうか?」
「ふぇ? その声は、レザン先輩ですかっ!?」

 と、ストールで顔をぐるぐる巻きにした奴がパッと立ち上がる。

「そうですっ、僕です! エリオット・フィールズです! エルです! 会いたかったですっ!! ハウウェル先輩っ、レザン先輩っ!!」
「……もしかしなくても、騎士学校時代の後輩か?」
「はいっ!! ハウウェル先輩の弟子ですっ!!」
「え? 弟子?」
「や、違うから」
「そんなっ、ヒドいですよハウウェル先輩! って、なんでそんなところに座っているんですか? 服が汚れますよ? あ、もしかして怪我でもしたんですか? 大丈夫ですか? 立てます?」

 と、わたしにいきなりタックルをかましたアホが手を差し出す。

「ははっ、つい今し方、どこぞのアホにタックルかまされて転ばされたんだけどな?」
「ハウウェル先輩にそんなことをする奴がっ!? 一体誰ですかっ!?」

 と、辺りを見回すストールぐるぐる巻きの頭。その状態で見えるのか? というか、なぜにそんな格好しているんだか?

「や、今ハウウェル押し倒したのお前じゃん」
「え? ええっ!? 僕ですかっ!? ごめんなさいハウウェル先輩っ!!」

 がばっと頭を下げるエリオット。

「な、な、ハウウェル。もしかしてアホの子?」
「まぁ、見ての通りだね。ありがと」

 声を潜めて聞くテッドの手を取って立ち上がる。ああ、背中と脇腹が痛い。

「その、背中と脇腹が痛いとのことですが……大丈夫でしょうか? ネイサン様。そちらの方も、どこか痛いところはありませんか?」
「っ!! お、女の子がいる~~~っ!?」

 ケイトさんが言った途端、ビクッ! として、レザンの背中に隠れるエリオット。ケイトさんはさっきからいたんですけどね?

「ハウウェル先輩、レザン先輩っ、ここ、このがっこう、女の子がいっぱいいるんですっ!? 助けてくださいっ!?」
「は? ここ共学だぞ? 女の子いて当然だろ、なに言ってんのコイツ?」
「……まあ、ちょっと気持ちはわかるが……」

 エリオットの言葉に、アホを見る視線になるテッド。わかると呟いたリールは……まぁ、女の子が苦手だったな。

 でも、エリオットはリールよりも深刻のようだ。

「女の子こわい、女の子こわい……」

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