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2021
窓の蜂
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「ぎゃあっ」外を眺めていた彼が叫んだ。「蜂、蜂!」彼が指差す黄色い飛行物体。「ビビるな、ガラス越しだろ」俺に飛びつきすがりつき、助けを求めるようにこちらを見上げる彼のいつもの生意気な顔が可愛くみえる。こんなに密着したのはいつ以来だろうか。昆虫にひそかに感謝しつつ、彼の頭を撫でた。(了)
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