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「だ、だめだ。離してくれ」
外で上がった声に不安が湧き上がってくる。一之瀬は必死に牧田に許しを乞おうとした。だが、牧田は許さなかった。
「だめです。ここで、して。早く済ませば、ばれませんから」
揺るぎのない口調でノーをつきつけられて、一之瀬はただ諦めの中に落とされる。勝手に瞳の端に涙が浮かんできてしまう。それを牧田に指摘されるわけにはいかない。唇の裏側を悔しさとともに噛みしめて、そっと自身をしごき始めた。
「う……っ、うう」
一之瀬の手に触れると、中心はそれを待っていたかのように硬さを増した。上下に刷り上げ、裏筋を撫でる。いつものやり方でしごくが、牧田の視線を感じて、余計に興奮が高まる。
溢れる吐息に艶が出てくる。一ノ瀬のペニスは順調に膨らみ始め、欲を孕む。
「見られて善がって、本当にどうしようもない人間ですね」
耳元でささやかれる牧田の声すら興奮材料と化す。
「あ、おい、やめろよ」
「何を? 何もしてませんよ。しているのは、あなた」
声をかけられるたびに背筋がぴりぴりとする。堪らなくなって静止を求めたが、逆に何度も吐息を駆けられて、一之瀬はたまらなくなり身をよじった。しかし、牧田から逃れることが出来ない。
「うわぁ、先走りだらだらですね。愛液みたいにたくさん溢れてきてる」
「い、いうな……」
一之瀬が上下にするたびに先端からぷくりと水気があがる。それを揶揄するように指摘され、一之瀬は全身に秘が付いたように熱くなる。
「あっ、な、何を!?」
背後から押される力が突然強くなって一ノ瀬のペニスがガラスに擦り付けられ上下に揺すられる。先走りが窓に付着し、広がる。
冷たいガラスもだんだんと一ノ瀬の欲望の体温で温められ、ぬめりをまして曇っていく。
「あっ、あ、あん、や、やっ、やめっぁっんんっ」
まるで窓ガラスで床オナするような状況に――それも意思とは関係なく強引にすられる刺激によって――一ノ瀬は成すすべもなく高められていく。
「嫌って言うわりには喜んでいますけれどね」
一ノ瀬の下半身はビクビクと脈を打ち精を放った。
荒い息を整え、これで開放されると期待する一ノ瀬だったが。
「あらら、汚してしまいましたね。そのまま、きれいにしてください」
次に出された支持に呆然とする他なかった。
「自分で放ったものの処理くらい、していただかないと……」
「ま、まさか」
「ええ、舐めてお掃除くらいできるでしょう?」
吐精したものでべったりと汚れた窓ガラス。そこに舌を這わせろと言われ絶句する。
「出来ないなら……どうなるでしょうねぇ、写真を播かれたくはないでしょう?」
(了)
外で上がった声に不安が湧き上がってくる。一之瀬は必死に牧田に許しを乞おうとした。だが、牧田は許さなかった。
「だめです。ここで、して。早く済ませば、ばれませんから」
揺るぎのない口調でノーをつきつけられて、一之瀬はただ諦めの中に落とされる。勝手に瞳の端に涙が浮かんできてしまう。それを牧田に指摘されるわけにはいかない。唇の裏側を悔しさとともに噛みしめて、そっと自身をしごき始めた。
「う……っ、うう」
一之瀬の手に触れると、中心はそれを待っていたかのように硬さを増した。上下に刷り上げ、裏筋を撫でる。いつものやり方でしごくが、牧田の視線を感じて、余計に興奮が高まる。
溢れる吐息に艶が出てくる。一ノ瀬のペニスは順調に膨らみ始め、欲を孕む。
「見られて善がって、本当にどうしようもない人間ですね」
耳元でささやかれる牧田の声すら興奮材料と化す。
「あ、おい、やめろよ」
「何を? 何もしてませんよ。しているのは、あなた」
声をかけられるたびに背筋がぴりぴりとする。堪らなくなって静止を求めたが、逆に何度も吐息を駆けられて、一之瀬はたまらなくなり身をよじった。しかし、牧田から逃れることが出来ない。
「うわぁ、先走りだらだらですね。愛液みたいにたくさん溢れてきてる」
「い、いうな……」
一之瀬が上下にするたびに先端からぷくりと水気があがる。それを揶揄するように指摘され、一之瀬は全身に秘が付いたように熱くなる。
「あっ、な、何を!?」
背後から押される力が突然強くなって一ノ瀬のペニスがガラスに擦り付けられ上下に揺すられる。先走りが窓に付着し、広がる。
冷たいガラスもだんだんと一ノ瀬の欲望の体温で温められ、ぬめりをまして曇っていく。
「あっ、あ、あん、や、やっ、やめっぁっんんっ」
まるで窓ガラスで床オナするような状況に――それも意思とは関係なく強引にすられる刺激によって――一ノ瀬は成すすべもなく高められていく。
「嫌って言うわりには喜んでいますけれどね」
一ノ瀬の下半身はビクビクと脈を打ち精を放った。
荒い息を整え、これで開放されると期待する一ノ瀬だったが。
「あらら、汚してしまいましたね。そのまま、きれいにしてください」
次に出された支持に呆然とする他なかった。
「自分で放ったものの処理くらい、していただかないと……」
「ま、まさか」
「ええ、舐めてお掃除くらいできるでしょう?」
吐精したものでべったりと汚れた窓ガラス。そこに舌を這わせろと言われ絶句する。
「出来ないなら……どうなるでしょうねぇ、写真を播かれたくはないでしょう?」
(了)
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