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✿03:淫紋の次は淫呪かよ、知りたくなんかない!!
***29.俺を挟むな!(7)※
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(本当に、このまま、帰っちゃうのかよ……)
きゅんと腰の奥が甘くうずく。
ずきずきと、花芯が痛みだす。
(ちくしょぉ……くそが……)
癒月は我慢できなくなって、己の花芯へと腕を伸ばした。
最初に手が触れたとき、どろりと濡れた感覚。そして、幹がどくどくと脈動している感覚。
そのまま手のひら全体でそれを包んで上下に擦るだけで、頭がスパークしてしまいそうなくらいに、感じる。
「はっ、ああっ……」
こぼれていく甘い声も、アルコールの話を互いに交わしている男たちのもとへは届いていないらしく、カンジとグレイは癒月へと振り向いてはくれない。
(あ、なんで……)
じゅわじゅわと先っぽから、先走りの涙をこぼしながら、だんだんと反り返っていく癒月の花芯であったが、足りない。
何度も先端をいじるも、決定的な刺激にはならない。幹を何往復もする。
(これって、これじゃぁ……)
達することが、できない。
「ひっ」
癒月はグレイとカンジへと助けを求めるように視線を注いだ。しかし、彼らは言い合いに夢中になっている。
(気が付いて、くれよ……俺、もう、ひとりじゃっ)
自身の手だけでは足りなくなって、腰までもあさましくへこへこと動かし始める。
(俺だけじゃ……イけないっ……!!)
どうすれば?
そのとき、癒月はあることを思い出した。
――汝、篭絡せよ。
そうだ、とそのとき、すとんと癒月は確信してしまう。
なにを求めているのかを。
どうやって、それを得るのかを。
自分が落とされることが嫌で仕方がなかったのだが、それならば、相手を落としてしまえばいい。
目の前の男たちを自分が落としていいように、使えばいい。
そんな、考えが――浮かんだ。
「あの……」
癒月はふたりへと話しかける。
しかし、ふたりはもう、扉の前にいて、外に出ていきそうになっていた。
癒月は自身の花芯から手を離した。
ここは自分で慰める場所ではない。彼らに奉仕させる。
ふらつく足取りでふたりの背中を追う。
そして、どん、とあえて、グレイの背中に身体をぶつける。
きゅんと腰の奥が甘くうずく。
ずきずきと、花芯が痛みだす。
(ちくしょぉ……くそが……)
癒月は我慢できなくなって、己の花芯へと腕を伸ばした。
最初に手が触れたとき、どろりと濡れた感覚。そして、幹がどくどくと脈動している感覚。
そのまま手のひら全体でそれを包んで上下に擦るだけで、頭がスパークしてしまいそうなくらいに、感じる。
「はっ、ああっ……」
こぼれていく甘い声も、アルコールの話を互いに交わしている男たちのもとへは届いていないらしく、カンジとグレイは癒月へと振り向いてはくれない。
(あ、なんで……)
じゅわじゅわと先っぽから、先走りの涙をこぼしながら、だんだんと反り返っていく癒月の花芯であったが、足りない。
何度も先端をいじるも、決定的な刺激にはならない。幹を何往復もする。
(これって、これじゃぁ……)
達することが、できない。
「ひっ」
癒月はグレイとカンジへと助けを求めるように視線を注いだ。しかし、彼らは言い合いに夢中になっている。
(気が付いて、くれよ……俺、もう、ひとりじゃっ)
自身の手だけでは足りなくなって、腰までもあさましくへこへこと動かし始める。
(俺だけじゃ……イけないっ……!!)
どうすれば?
そのとき、癒月はあることを思い出した。
――汝、篭絡せよ。
そうだ、とそのとき、すとんと癒月は確信してしまう。
なにを求めているのかを。
どうやって、それを得るのかを。
自分が落とされることが嫌で仕方がなかったのだが、それならば、相手を落としてしまえばいい。
目の前の男たちを自分が落としていいように、使えばいい。
そんな、考えが――浮かんだ。
「あの……」
癒月はふたりへと話しかける。
しかし、ふたりはもう、扉の前にいて、外に出ていきそうになっていた。
癒月は自身の花芯から手を離した。
ここは自分で慰める場所ではない。彼らに奉仕させる。
ふらつく足取りでふたりの背中を追う。
そして、どん、とあえて、グレイの背中に身体をぶつける。
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