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✿03:淫紋の次は淫呪かよ、知りたくなんかない!!
***13.これはご褒美じゃない(2)※
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「な……ああ……」
声が漏れる。
癒月の下半身の惨状というのは、見ていていたたまれなくなる。
あれほど、グレイと交わっていたというのに、衰えない花幹はてらてらと先走りに濡れて光り、またその上に彩られた淫靡な色彩のハート状の淫紋は怪しい光を明滅させている。
「これ、どうにかならないのかよ……」
意識が戻ったせいで、急に、もよおしてきた。
幹に手を伸ばして、そっとかき上げる。疲れていて、もうしたくないのに、その欲情は止まらない。
「だから、我がここにいるのだろうに」
(ん? ま、待てよ?)
ここにきて、癒月は重大なことに気がついた。
「待て待て待て。ここは、どこなんだよ!? つか、グレイは!? 俺って宿にいたよね!?」
周囲を見渡せば、一面が真っ白い四角い空間にあって、雲のようにふんわりとした何かに自分は包まれている。
明らかにここは、現実の世界とは思えなかった。
「まあ、その、お便利な、ほにゃらら的な世界であるな」
「なんだよ、そのふわっとした設定は!! つか、グレイの旦那はどうしたんだよ!?」
「大丈夫、ちゃんと生きておるぞ。さすがにまだ男の精を吸いつくして男を干からびさせて殺すほどお主は成長しておらん」
「どういうこったそりゃ」
「まあ、安心安心。それより、とっとと淫紋の解除をしてやらなくてはな」
「ああ、そうしてくれ」
と、言ったところで、癒月は淫紋解除のための方法を思い出して、ぞっとした。
「待て待て待て」
「なんじゃなんじゃなんじゃ」
「ナシナシ!! あのさ、それ以外、アレ以外にないの!? もっとファンシーでイイ感じに解除する方法!!」
「はあ? 我と寝るのはファンシーでもイイ感じでもないというのか?」
「あったりめー!! っていうか、ええ!? ええええええ!?」
癒月は一糸まとわぬソウビの姿に驚愕した。というのも、その下半身に問題がある。
「そそそそそ、ソーちゃんって、男!?」
「おお、やっとソーちゃんと呼んでくれたな」
「いや、違う、今のはほら!! 動揺していてうっかりしてしまっただけで!!」
「そうかそうか、動揺するくらい我と寝たいというのか、めんこいのぉ」
「何でもかんでも、自分の都合のいいように解釈するのはやめてくれないか!!」
「さーて、可愛がってやるかな」
「ちょっと、ひとの話聞いてる!? ひとの話、聞いて!?」
「なに? そんなにあの男のことが気になるのか? ……まあ、様子を少しくらい見せてやることならできるが」
ふと眼前にスクリーン状の光が四角形に現れたかと思ったら、すぐに消えた。
「え!?」
「やっぱやめた」
「はあ!?」
声が漏れる。
癒月の下半身の惨状というのは、見ていていたたまれなくなる。
あれほど、グレイと交わっていたというのに、衰えない花幹はてらてらと先走りに濡れて光り、またその上に彩られた淫靡な色彩のハート状の淫紋は怪しい光を明滅させている。
「これ、どうにかならないのかよ……」
意識が戻ったせいで、急に、もよおしてきた。
幹に手を伸ばして、そっとかき上げる。疲れていて、もうしたくないのに、その欲情は止まらない。
「だから、我がここにいるのだろうに」
(ん? ま、待てよ?)
ここにきて、癒月は重大なことに気がついた。
「待て待て待て。ここは、どこなんだよ!? つか、グレイは!? 俺って宿にいたよね!?」
周囲を見渡せば、一面が真っ白い四角い空間にあって、雲のようにふんわりとした何かに自分は包まれている。
明らかにここは、現実の世界とは思えなかった。
「まあ、その、お便利な、ほにゃらら的な世界であるな」
「なんだよ、そのふわっとした設定は!! つか、グレイの旦那はどうしたんだよ!?」
「大丈夫、ちゃんと生きておるぞ。さすがにまだ男の精を吸いつくして男を干からびさせて殺すほどお主は成長しておらん」
「どういうこったそりゃ」
「まあ、安心安心。それより、とっとと淫紋の解除をしてやらなくてはな」
「ああ、そうしてくれ」
と、言ったところで、癒月は淫紋解除のための方法を思い出して、ぞっとした。
「待て待て待て」
「なんじゃなんじゃなんじゃ」
「ナシナシ!! あのさ、それ以外、アレ以外にないの!? もっとファンシーでイイ感じに解除する方法!!」
「はあ? 我と寝るのはファンシーでもイイ感じでもないというのか?」
「あったりめー!! っていうか、ええ!? ええええええ!?」
癒月は一糸まとわぬソウビの姿に驚愕した。というのも、その下半身に問題がある。
「そそそそそ、ソーちゃんって、男!?」
「おお、やっとソーちゃんと呼んでくれたな」
「いや、違う、今のはほら!! 動揺していてうっかりしてしまっただけで!!」
「そうかそうか、動揺するくらい我と寝たいというのか、めんこいのぉ」
「何でもかんでも、自分の都合のいいように解釈するのはやめてくれないか!!」
「さーて、可愛がってやるかな」
「ちょっと、ひとの話聞いてる!? ひとの話、聞いて!?」
「なに? そんなにあの男のことが気になるのか? ……まあ、様子を少しくらい見せてやることならできるが」
ふと眼前にスクリーン状の光が四角形に現れたかと思ったら、すぐに消えた。
「え!?」
「やっぱやめた」
「はあ!?」
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