61 / 112
✿03:淫紋の次は淫呪かよ、知りたくなんかない!!
***05.初めての…(2)※
しおりを挟む
「キスだけでとっろっどろに、いけないお汁を出しちゃうんだね」
グレイに揶揄されて、羞恥が癒月を襲う。
「やだ、言わないで」
「どうして? こんなにエッチでかわいい子、なかなかいないよ?」
それは。
反論したくて、癒月はもじもじと足を動かした。
「こ、ここ……っ」
「ん?」
グレイの視線が、癒月の下腹部へと注がれる。それすら恥ずかしくなって、癒月は死にそうになる。
けれど、そこにあるものを見ればこの男もなっとくするはずだ。自分がこんなあさましい状態になってしまっていることに。
「なに?」
しかし。
グレイはそれがあるということを指摘しない。
「ここを可愛がってほしいってこと?」
「な‼ そ、そんなわけっ」
「いいけど?」
「違う、違うって、そうじゃなくて、俺のここっ、妙なの光ってて!!」
「え?」
もしかして。と、ある可能性が癒月を襲った。
(まさか、グレイにはこの淫紋が見えていないのか!?)
癒月の下腹部にはやけに奇妙な桃色の光輝くそれが刻まれている。ハート・マークのようではあるが、少し違う。左右に小さな個室があり、そこが大きなハートに津が鳴っているような異様な、それでいて淫靡な図。まるで、男である自分の肉体に子宮が描かれているかのような、奇妙な違和感。それが派手なピンクの色調で光をずっと発しながら、じくじくと癒月の神経をむしばんでいるのだ。
こんなに派手なものだ。
一見すればすぐにわかるというのに。
だが、そんなものなどないかのように、グレイは癒月の淫紋に触れない。
「あの、俺のここ、見て何も思わないのかよ」
「え? お腹?」
グレイは意図がわからないといった風。
謎、と頭をかしげたいのは癒月のほうだ。
しかし、そのままグレイは癒月の後ろへと手を伸ばした。
「ひぃっ!」
身をこわばらせた癒月の唇の先にグレイの唇が軽く重なる。
「力を抜いて」
その声は興奮にかすれていた。
「む、むり、そこはぁっ!」
つんつんと入り口をつついていたグレイの指が、縁をなぞってから、なかへと入ってくる。
(あ、だめだ、気持ち悪い、はずなのにっ)
その逆だ。
気持ちと身体が別々の方向へと互いに走っていく。
後ろの場所に男の指を入れられること自体、気分が悪い。そもそも、そこはそんな使い方をするような場所ではないのに。それでも、抵抗すらできずにつぷりと第一関節まで簡単に飲み込んでしまうとは。
「すご、やわらかい……」
グレイの漏らした率直な感想に癒月はぶるりと震えた。
「え?」
グレイが驚いて、癒月を凝視した。
グレイに揶揄されて、羞恥が癒月を襲う。
「やだ、言わないで」
「どうして? こんなにエッチでかわいい子、なかなかいないよ?」
それは。
反論したくて、癒月はもじもじと足を動かした。
「こ、ここ……っ」
「ん?」
グレイの視線が、癒月の下腹部へと注がれる。それすら恥ずかしくなって、癒月は死にそうになる。
けれど、そこにあるものを見ればこの男もなっとくするはずだ。自分がこんなあさましい状態になってしまっていることに。
「なに?」
しかし。
グレイはそれがあるということを指摘しない。
「ここを可愛がってほしいってこと?」
「な‼ そ、そんなわけっ」
「いいけど?」
「違う、違うって、そうじゃなくて、俺のここっ、妙なの光ってて!!」
「え?」
もしかして。と、ある可能性が癒月を襲った。
(まさか、グレイにはこの淫紋が見えていないのか!?)
癒月の下腹部にはやけに奇妙な桃色の光輝くそれが刻まれている。ハート・マークのようではあるが、少し違う。左右に小さな個室があり、そこが大きなハートに津が鳴っているような異様な、それでいて淫靡な図。まるで、男である自分の肉体に子宮が描かれているかのような、奇妙な違和感。それが派手なピンクの色調で光をずっと発しながら、じくじくと癒月の神経をむしばんでいるのだ。
こんなに派手なものだ。
一見すればすぐにわかるというのに。
だが、そんなものなどないかのように、グレイは癒月の淫紋に触れない。
「あの、俺のここ、見て何も思わないのかよ」
「え? お腹?」
グレイは意図がわからないといった風。
謎、と頭をかしげたいのは癒月のほうだ。
しかし、そのままグレイは癒月の後ろへと手を伸ばした。
「ひぃっ!」
身をこわばらせた癒月の唇の先にグレイの唇が軽く重なる。
「力を抜いて」
その声は興奮にかすれていた。
「む、むり、そこはぁっ!」
つんつんと入り口をつついていたグレイの指が、縁をなぞってから、なかへと入ってくる。
(あ、だめだ、気持ち悪い、はずなのにっ)
その逆だ。
気持ちと身体が別々の方向へと互いに走っていく。
後ろの場所に男の指を入れられること自体、気分が悪い。そもそも、そこはそんな使い方をするような場所ではないのに。それでも、抵抗すらできずにつぷりと第一関節まで簡単に飲み込んでしまうとは。
「すご、やわらかい……」
グレイの漏らした率直な感想に癒月はぶるりと震えた。
「え?」
グレイが驚いて、癒月を凝視した。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
134
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる