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✿02:そんな陰謀……いや淫謀知りたかねーっ!
**26.ソウビ怒る(2)
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「とにかく!! 俺はもうお前とは関わり合いになりたかねぇっ!! わかったか!!」
「ああ、わかった、わかった。我も生半可なことをしていたらお主をどうこうできるわけではないということをわかったぞ」
「え?」
「お主はこのままでいいのか?」
「……」
「このままこの辺境の地に追いやられたまま、ここで骨を埋めるつもりなのかと聞いている」
「そんなこと言ってどうせ俺を変な目に合わせるための手段だろう?」
「そうだ!! どんな目にあっても決してくじけない男と見込んでいたが、これは見込み違いだったな」
「っ!?」
「まあ、いい。お主には甘ったるいやり方は通用しない。最初からもっと高度なやり方を取るべきだった」
「はぁ!?」
途端、ぱっと光がソウビ・アイの右手から発せられると、ソウビ・アイはその手を癒月へとかざした。
「うわっ……はひっ!」
ゾクゾクとしたものが、背筋を駆け巡る。
(は……あ、な、これっ、急に心臓バクバクしてきてっ……!?)
「ほらほら、どうしたのだ? 内股になって?」
「おま、また、なんかっ……ンゥ……したな!!」
服が肌を擦れただけで、じわじわと快感が滲む。
「高度発情と自慰無効を汝にかけた。解除方法は一つ。我の精液を胎内に得ること。まあ、わかるな?」
「わ、わかりたくねぇこと、言うなよ……」
喉が渇く。どんどんと自分が渇いてきて、何かを欲するように身体が蠢きだす。
(熱い……、これってあのときの……前に身体を乗っ取られたときの……と、似てるけど……っ!)
「それと、前にかけた淫術もかかっている。努力しなくてもほぐれやすくなっているから、素直に男を漁ってこい」
「はぁっ!?」
「ちゃんと話を理解しているのか? お前に拒否権はないのだぞ。まあ、永遠にそのまま身もだえていてもよいのなら話は変わるが」
「ちょいまて! お前っ」
「我はお主がほかの男を自ら誘い、その蕾で男を受け入れるまで、お主を自由にはさせないつもりだ」
「はぁっ!?」
(ざ、ざけんなよ!!)
「いっとくがお主が本気になればひとりやふたりくらい釣れるはずだ。釣ってこい」
「おい! こんな状態でできるわけっ」
「そうだな、不自由そうに下半身をおったてて内またでひーひーしているガキが、な」
「……っ!」
「おっと、いいところに。お前がこの前逃げてきたのはこの男ではなかったか?」
(なっ!)
ソウビが指さすほうを見る。建物の影から顔を出して覗き込めば、そこには、忘れもしない、グレイの姿があった。
「俺に、俺が足蹴にしてきた男に今更泣いてすがれというのかっ」
「そうだ。それ以外に、お主を容赦のない発情から解き放つ手段はないぞ? さあ、行ってこい」
「ふ、ざけん……っ!」
すこし服がずれただけでもそれが引き金になって腰が重くなる。
「ああっ、ひ、くそぉ」
癒月は涙目でソウビを睨む。けれど。
「おや、そこに誰かいるのか?」
声をグレイに聞かれてしまった。
「ああ、わかった、わかった。我も生半可なことをしていたらお主をどうこうできるわけではないということをわかったぞ」
「え?」
「お主はこのままでいいのか?」
「……」
「このままこの辺境の地に追いやられたまま、ここで骨を埋めるつもりなのかと聞いている」
「そんなこと言ってどうせ俺を変な目に合わせるための手段だろう?」
「そうだ!! どんな目にあっても決してくじけない男と見込んでいたが、これは見込み違いだったな」
「っ!?」
「まあ、いい。お主には甘ったるいやり方は通用しない。最初からもっと高度なやり方を取るべきだった」
「はぁ!?」
途端、ぱっと光がソウビ・アイの右手から発せられると、ソウビ・アイはその手を癒月へとかざした。
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「おま、また、なんかっ……ンゥ……したな!!」
服が肌を擦れただけで、じわじわと快感が滲む。
「高度発情と自慰無効を汝にかけた。解除方法は一つ。我の精液を胎内に得ること。まあ、わかるな?」
「わ、わかりたくねぇこと、言うなよ……」
喉が渇く。どんどんと自分が渇いてきて、何かを欲するように身体が蠢きだす。
(熱い……、これってあのときの……前に身体を乗っ取られたときの……と、似てるけど……っ!)
「それと、前にかけた淫術もかかっている。努力しなくてもほぐれやすくなっているから、素直に男を漁ってこい」
「はぁっ!?」
「ちゃんと話を理解しているのか? お前に拒否権はないのだぞ。まあ、永遠にそのまま身もだえていてもよいのなら話は変わるが」
「ちょいまて! お前っ」
「我はお主がほかの男を自ら誘い、その蕾で男を受け入れるまで、お主を自由にはさせないつもりだ」
「はぁっ!?」
(ざ、ざけんなよ!!)
「いっとくがお主が本気になればひとりやふたりくらい釣れるはずだ。釣ってこい」
「おい! こんな状態でできるわけっ」
「そうだな、不自由そうに下半身をおったてて内またでひーひーしているガキが、な」
「……っ!」
「おっと、いいところに。お前がこの前逃げてきたのはこの男ではなかったか?」
(なっ!)
ソウビが指さすほうを見る。建物の影から顔を出して覗き込めば、そこには、忘れもしない、グレイの姿があった。
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「そうだ。それ以外に、お主を容赦のない発情から解き放つ手段はないぞ? さあ、行ってこい」
「ふ、ざけん……っ!」
すこし服がずれただけでもそれが引き金になって腰が重くなる。
「ああっ、ひ、くそぉ」
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声をグレイに聞かれてしまった。
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