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✿01:あっこれって追放ですね知っています
*09.崩壊(4)
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そのことばに耳を疑ったのは、癒月だった。思わず息を飲んで映像に食い入る。
「まあ、そんなの無理って話だろうな。こんなうすぎたねぇ男にどうこうされてもいいって男、いねぇよ。……その通り。俺はずっとユーザに惚れた。それこそ下品な意味でな」
突然、始まったタグの告白に癒月は硬直する。
「見てみろよ。あの黒曜石のような瞳。見つめられただけでぞくぞくしてきちまう。それにあの細い腰。あれで勇者やってんだぜ。まるで女だよなぁ。きっとスキルが強かったからそれでなんとかやってこれたんだと思うぜ。あんな弁天みてえなツラしてさぁ。俺が一番だっていっつも顔に張り付いてた。気味が悪いくらいに自己中心的で。まるで箱入り娘かどこぞのお嬢さまって感じでそそるんだよなぁ」
癒月は思わず震えた。
「なんだよ……これ」
ずっと、こう思われていたのか。それとも。いや、嘘だ! タグはこんなやつじゃない。
「まるで自分がこう思っていることはほかのやつもきっとそうだと決めつけてるフシがあってな。それだわ、ユーザがやけに女王さまっぽい理由は。でもそういう独善的で、何かあったらすぐ世界のせいにして逃げたり誰かのせいだ、陰謀だって言って自分は被害者顔するヤローが、死ぬほどエロい体しててさ、服の上からでも男誘うような、あんな色気ねぇだろ。そりゃずっと一緒にいたいってか、自分で犯して穢してやりたくなるわな」
癒月の唇は血の気が引いて紫に変色していた。
「で、さっきの問い。お前、さっき俺の欲しいもの全部くれてやるみてぇなこと、言ってたけどさ。寝れるの? 俺はさぁ、こういうゲスい男だぜ? 自分の主人みて欲情してしっぽ振ってるような。ん? おいおい、なんだよ、お前。ほんとはユーザが一番なんだけど、お前だって意外と可愛い顔してんじゃん。どうなのよ」
癒月は彼らのやり取りをじっと息を殺してみていた。
「いいですよ」
驚いたのは癒月だけではなくタグもだったらしい。
「冗談いうのはよしな。魔法院だか何だか知らないが深窓のお坊ちゃんが手を出されて泣かれるのが落ちじゃねえの」
「まさか……俺は……」
リュセはタグの手を取ると、自身の股間にその手を押し付けた。
「なっ、お前!!」
「ほら、俺、あなたの話を聞いてるだけでこんなになってる……あなた以上に悪い子なのは、俺です」
途端、タグがリュセに襲い掛かった。
「まあ、そんなの無理って話だろうな。こんなうすぎたねぇ男にどうこうされてもいいって男、いねぇよ。……その通り。俺はずっとユーザに惚れた。それこそ下品な意味でな」
突然、始まったタグの告白に癒月は硬直する。
「見てみろよ。あの黒曜石のような瞳。見つめられただけでぞくぞくしてきちまう。それにあの細い腰。あれで勇者やってんだぜ。まるで女だよなぁ。きっとスキルが強かったからそれでなんとかやってこれたんだと思うぜ。あんな弁天みてえなツラしてさぁ。俺が一番だっていっつも顔に張り付いてた。気味が悪いくらいに自己中心的で。まるで箱入り娘かどこぞのお嬢さまって感じでそそるんだよなぁ」
癒月は思わず震えた。
「なんだよ……これ」
ずっと、こう思われていたのか。それとも。いや、嘘だ! タグはこんなやつじゃない。
「まるで自分がこう思っていることはほかのやつもきっとそうだと決めつけてるフシがあってな。それだわ、ユーザがやけに女王さまっぽい理由は。でもそういう独善的で、何かあったらすぐ世界のせいにして逃げたり誰かのせいだ、陰謀だって言って自分は被害者顔するヤローが、死ぬほどエロい体しててさ、服の上からでも男誘うような、あんな色気ねぇだろ。そりゃずっと一緒にいたいってか、自分で犯して穢してやりたくなるわな」
癒月の唇は血の気が引いて紫に変色していた。
「で、さっきの問い。お前、さっき俺の欲しいもの全部くれてやるみてぇなこと、言ってたけどさ。寝れるの? 俺はさぁ、こういうゲスい男だぜ? 自分の主人みて欲情してしっぽ振ってるような。ん? おいおい、なんだよ、お前。ほんとはユーザが一番なんだけど、お前だって意外と可愛い顔してんじゃん。どうなのよ」
癒月は彼らのやり取りをじっと息を殺してみていた。
「いいですよ」
驚いたのは癒月だけではなくタグもだったらしい。
「冗談いうのはよしな。魔法院だか何だか知らないが深窓のお坊ちゃんが手を出されて泣かれるのが落ちじゃねえの」
「まさか……俺は……」
リュセはタグの手を取ると、自身の股間にその手を押し付けた。
「なっ、お前!!」
「ほら、俺、あなたの話を聞いてるだけでこんなになってる……あなた以上に悪い子なのは、俺です」
途端、タグがリュセに襲い掛かった。
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