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・屋敷編

Mon-7

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「ともかく、こういう腐り切った場所にはうんざりだ!」
 青年のことば、うなづいて滝田が言う。
「それは俺も同感だ。だから、それに関しては少し俺も何か協力しないとな。っていっても、成績の数字を誤魔化すとか、隠密的になにかを……っていうのは、俺も、今あぶりだされたら、いっかんのおわりだから、そういうのは出来ないけれど」
「つまり、俺に、稼げって言いたいのか」
「端的にいうと――そうだな」
 悪魔め、と青年は小さく言った。
「まあ、一番の悪魔を倒すっていう共通の目的があるだろう。俺たちは仲間だ」
「どうだかな」
「言っただろう。俺も協力はする、と」
「期待していいんだか、悪いんだか」
 滝田を一瞥すると、青年はさっと屋敷の中へ戻っていった。



 太陽が、水平線に沈み始めるころから、消えゆく陽光にうってかわって、妖しげに灯された光によって、屋敷の表情が変わる。
「急遽、メンバーが変わる」
 使用人たちの間で共有された今日の演目に、追加変更されるものがあった。
「用意をはやくしろ。ご主人さまを失望させるな。お客さまを待たせるな」
 使用人頭が、てきぱきと配下に指示をはじめる。廊下は走りまわる使用人たちの足音に満たされる。
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