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・屋敷編
9.
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部屋に残されたのは二人になった。藤滝は、唾液のたまった彼の口を吸い、それから乱暴に敷かれている布団の上に彼を投げ捨てた。
何が始まるのか、わかる。
身を固くする青年の背なかのむこうで、男がチャックを開く音がした。
「藤滝っ!」
振り返ろうとしたが、その前に、彼の熱い滾りを、尻に押し付けられて、青年は息をのんだ。
背中越しに男の少し荒い息遣いが伝わってくる。
「俺で興奮したか?」
徴発するように囁けば、男の腕が頭を掴んで、布団に叩き落とした。くぐもった声をあげて、抗議したが、それでどうにかなる相手ではない。
連日の行為で緩んできた彼の後蕾は、かんたんにこじ開けられた。
重厚な質量を飲み込む感覚に、全身が震える。感じていることを、彼に見透かされないように、青年は声を押さえたが、接合部の中から伝わって、藤滝は笑い声を出した。
「お前こそ、じゅうぶんに興奮しているようだが?」
うるさい、と悲鳴をあげるその口に、藤滝の指が入り込んで来て、彼の口内を蹂躙しだした。
「噛むなよ」
そう言われると嚙みたくもなるのだが、弱い上あご部分をゆびのはらで擦られて、ぞくぞくと背中を震わせてしまう。
ゆっくりと侵入してきたそれの――男の全てを受け入れた途端、びんくんと、青年の身体は大きく跳ねた。歯が彼の指にあたって、血が滲んだ。ちたん、大きく乾いた音が鳴った。
何が始まるのか、わかる。
身を固くする青年の背なかのむこうで、男がチャックを開く音がした。
「藤滝っ!」
振り返ろうとしたが、その前に、彼の熱い滾りを、尻に押し付けられて、青年は息をのんだ。
背中越しに男の少し荒い息遣いが伝わってくる。
「俺で興奮したか?」
徴発するように囁けば、男の腕が頭を掴んで、布団に叩き落とした。くぐもった声をあげて、抗議したが、それでどうにかなる相手ではない。
連日の行為で緩んできた彼の後蕾は、かんたんにこじ開けられた。
重厚な質量を飲み込む感覚に、全身が震える。感じていることを、彼に見透かされないように、青年は声を押さえたが、接合部の中から伝わって、藤滝は笑い声を出した。
「お前こそ、じゅうぶんに興奮しているようだが?」
うるさい、と悲鳴をあげるその口に、藤滝の指が入り込んで来て、彼の口内を蹂躙しだした。
「噛むなよ」
そう言われると嚙みたくもなるのだが、弱い上あご部分をゆびのはらで擦られて、ぞくぞくと背中を震わせてしまう。
ゆっくりと侵入してきたそれの――男の全てを受け入れた途端、びんくんと、青年の身体は大きく跳ねた。歯が彼の指にあたって、血が滲んだ。ちたん、大きく乾いた音が鳴った。
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