上 下
121 / 285
・地下室調教編(Day7~)

一日目 2-1

しおりを挟む

 無理矢理に腹にいれたものが、胃のなかで暴れる。吐き出してしまいそうだ。
 いや、それ以上に青年をくるしめているのは、行き場もなく、たまりきった「悦」そのものである。
「頼む、もう……っ!」
 耐えきれないとばかりに、涙でぐしょぐしょになった顔で使用人に懇願する。
 血管が浮き出るほど痛々しくいきりたったものは、この状態のまま、今のいままでずっと放置されているのだ。それどころか、とえどなく流れていく先走りでうるんだ筒のなかに閉じ込められて絶えず刺激を与えられつづけてきた。
 達することなく、降り積もっていくだけの、刺激を――。
 もう、限界である。
 頭は真っ白に靄がかかったようで、もはや達すること以外には、何も考えることができない。
 何度ももがいているが、びくともしない拘束の前に、青年にはなすすべもなかった。
 ここではすべてのことを、この部屋にのこされた使用人に任せる以外に彼になすすべはないのだ。
 ガチャガチャと鎖が鳴る。青年が必死にもがくたびにその音色は奏でられ続ける。
 食事というには、一方的な行為が終わって、使用人がトレーを片付けに行った。彼が視界から姿を消すたびに、青年の胸の奥で不安が爆発しそうになる。
 このまま彼がかえってこなかったら、自分は永遠にこの状態のままだ。今の状態も地獄だが、放置でもされたら、それ以上の地獄――。
 青年の最悪の想像を裏切って、使用人は戻って来た。
 彼はほっと胸をなでおろしたのだが、彼が帰って来たことを後に後悔することになる。
「っ!」
 びくんと、青年の腰が揺れた。
 じわっとひろがったその感覚に歓喜の声を洩らしてしまう。
 使用人は、戻ってくるやいなや、青年の一番触れてほしかった場所へと手を伸ばしてきたからだ。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。 でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。 けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。 同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。 そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

捜査員達は木馬の上で過敏な反応を見せる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

ハイスペック上司からのドSな溺愛

鳴宮鶉子
恋愛
ハイスペック上司からのドSな溺愛

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

処理中です...