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・地下室調教編(Day7~)

一日目 1-4

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 先端から、ぽろぽろと液体がこぼれていく。先走りがとろとろと流れて、筒の中を満たしたあと、筒が上下に動くたびに下に流れておちていく。
「くっ」
 歯を食いしばる青年は、肌を薔薇色にそめていた。
 前に柔らかいシリコン製の筒をかぶされて、そこを上下に擦られているのだ。男根から、ひろがる甘美な感触に、彼は震えていた。
 否。
 それは甘い蟻地獄のようなものだった。
 筒は、さしいれたものの左右四方に快楽をあたえるように設計されていたが、がなかった。幹の周囲に与える刺激で高ぶったとしても、茎の頭には一切刺激が与えられることはない。
 先端に刺激がいかなければ、男として達することができない。そのため、いつまでたっても青年は達することができなかった。
 がしゃがしゃと、鎖が音を立てる。
 何度もがいても結果は同じだ。囚われて自由が利かない。乱暴に暴れても、強固な拘束を振り払うことはできない。
 けれど、甘くせつない責めから逃れようと、青年は無意識に暴れ続けた。といっても、足を左右に開かれた状態で固定されていて、ろくな抵抗はできずにいた。
 これが始まってから、どのくらい時間がたっただろうか。この部屋には時計がない。あらかじめ、設置しないように設計されていたに違いない。長時間の責めで陥落させることを目的として。
 反吐が出そうだ。
 あの男のやり方には。
 藤滝の顔が青年の頭のなかに浮かんできて、彼は、うっと身を弾ませた。ずくんと腰の奥が一層重くなる。
 きゅっと持ち上がった玉袋が、せつなく震える。行き場のない欲望が、解放されるのを今か今かと待ち、体内で暴れていた。
「うっ」
 声が漏れた。
 それでも下を責められる水音はとまりもしない。
「ああ……あ、う……」
 がしゃりと鎖の音。
 青年は、力なくうなだれる。と、いえど、両手首にはまされた拘束具が、彼の両腕を上に固定しているため、彼の身体が崩れ落ちることはない。
 胸の尖りがぴんと張り詰めて刺激を待っていた。ここでもいい。擦ってほしい。
 うるんだ瞳で、己の前に奉仕責めをほどこす使用人を見下ろしたが、彼は無言だった。そして、正確に命じられたことを的確にこなすことのみに全神経を使っているかのような、義務的で、決して止むことなき手つきを青年にひろうしていた。
「も、もう、やめてくれっ」
 青年が我慢しきれなくなって、彼に懇願した。
 使用人は、ぴくりと眉を動かしただけで、与えられた行動をそのまま繰り返すだけだった。
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