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・Day5/Chapter6 水揚げには違いない(3)

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 内壁の中を激しく脈打つものが暴れ回る。男が前後に腰を振るたびに、肌のぶつかりあう音が響きわたり、結合部から先に出されたものが泡立ってこぼれ落ちてくる。
「ああっ、う、う、くっ……」
 洩れる声を押さえるために、下唇を必死で噛みこらえていた青年だったが、ついにそれも崩壊した。半ば開ききった唇からは、ひっきりなしに嬌声がこぼれだし、止まらなくなった。
 この男の前にも二人を相手にしている。この三人目でいまこの場にいる男は終わりだ。しかし、三人目に抱かれている青年の脇でじっとこちらを凝視しているふたりのぎらついた目には、まだ欲望の兆しがありありと満ちていた。
 正常位で、横たわった青年の内部に男が突き入れてくる。奥まで貫かれる苦しさから、青年は、自身の身体をずりあげようともがいた。逃げようとする青年の腰は、挿入している男の両腕に捉えられて、高々と持ち上げられ、さらに挿入が深くなる。
「い、やあ、もう、入んないで」
 青年が左右に顔を振るたびに、ボロボロと雫が飛び散る。。
「そんなことを言って、ここはよろこんでいるのになあ」
 こことは前のことではない。前戯で、さんざん中身が空っぽになるまで、しぼりとられた青年の前は若干兆しつつも弱弱しく、揺さぶられる腰の動きに合わせて、揺れていた。
 男が突き入れた腰を小刻みに震わせた。青年は振動に襲われて、身もだえしながらうめく。
 赤く充血した蕾がひくひくと蠢いて中のものを締め付けた。じゅぷっという音を立てて、ローションと白濁が混ざり合ったものが、内側からあふれて来た。男の幹を伝い、青年の臀部を伝って、落ちていく。
「ひ、い、ああ……」
「ここも、こんなに反応しているよ。可愛いね」
 見ていただけの一人が、青年の左胸の尖りをつんとつついた。青年の腰がびりっと震える。
「お、しまる」
 男は青年に絞られそうになって、低くうめいた。
「じゃあ、おじさんはこっちの子を可愛がってあげようかね」
 右胸の尖りをちゅっと唇で吸われた瞬間、中で雄が爆ぜた。
「あー、あ、ああー……」
 否、先に果てていたのは青年のほうだった。ぎゅっと激しく中が収縮して、それに負けて中が爆発したのだった。
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