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・Day5/Chapter6 水揚げには違いない(3)
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「あ、く、くそ! 離せ!」
青年は男に畳に押し付けられるようにうつ伏せにされていた。
三人がかりである。
抵抗しようにも、上にのしかかれれて重たい。うごけない。
後ろで前をくつろげる衣擦れの音がする。
青年は息を飲んだ。
これから彼らが何をしようとしているのかを察して、慌ててもがこうとする。
「ひっ」
尻たぶを掴まれて、青年は息を飲んだ。
そのままその双丘を割るように開かれて、隠されていた後蕾があらわにされると、男たちの間で嘆息がおこった。
「なんだ、ずいぶん、奇麗じゃないか」
「ああ、藤滝の旦那が出し渋っているから…と思っていたのだが」
「あ、あ、う……」
指先で、後ろを突疲れて、青年はびくりと肩を震わせた。
そこは反発せずに、ねっとりと指を奥へ奥へと受け入れていく。
「さーて、どこかなあ」
「う、うごくなぁっ」
中を蠢きだした男の指先が、当たってはいけないところに触れた。
「ひぁっ!」
「おっと、ここかあ」
見つけた場所をさんざん嬲り尽くして、青年が高まりきったところで、男は、彼に己をあてがった。
「あ……」
後ろに触れる熱い脈動に、青年は背筋を震わせた。
今はまずい。
前立腺をいじられて、もうすぐ果ててしまいそうなくらい高まっている。そんな状況で一気に貫かれてしまったら――。
「や、やめ――!」
懇願のひまさえなく、男は自身を青年の奥へとうずめてきた。先端がぐいっと縁を押しのけて侵入してくると、その後は容赦なく、強引に中を押し開いて入って来た。
青年はなんと叫んだのかもわからない。目の前が真っ白になったかと思うと、腰の奥のほうからそれがやってきて、全身が震えだした。中が激しく凝縮して、雄をしぼり取ろうとしてくる。
「くっ、で、でる」
なさけなく、中の雄が暴れて、汁を叩きつけた。青年は、びくびくと数回跳ね上がって、そのまま力が抜けて倒れ込んだ。
「は、あ、な、なにが……」
青年は自分の身に起こったことに対して、何一つ理解していなかった。ただ茫然と、熱に浮かされているだけだ。
前の兆しに異変はなかった。
嬲られて、弱弱しく揺れる前にそれは訪れていなかった。
やられた箇所は内部だけだ。蕾を散らされて、奥まで一気に挿入されただけで、それは訪れた。
いや、頂点は頂点なのかもしれない。
だが、これは彼が今まで味わったことのないもので、彼には理解しがたいものだった。
到達による開放がない。
じんわりと腰の奥から始まったそれは、内部で、ゆっくりと消化されつつもあるのだが、到達したはずなのに、まだ昂ぶりはそのままだった。
薬のせいか?
否、それだけじゃない。
これは――。
「すごいねえ」
ずるり、と中のものが抜き取られる瞬間、喘ぎ声をあげた青年の髪を男が撫でた。
「こりゃ、さすが藤滝の旦那の秘蔵っ子といったところか」
「中に入れるだけで、中でいけるんだからねえ」
なかで、いく――?
青年は男に畳に押し付けられるようにうつ伏せにされていた。
三人がかりである。
抵抗しようにも、上にのしかかれれて重たい。うごけない。
後ろで前をくつろげる衣擦れの音がする。
青年は息を飲んだ。
これから彼らが何をしようとしているのかを察して、慌ててもがこうとする。
「ひっ」
尻たぶを掴まれて、青年は息を飲んだ。
そのままその双丘を割るように開かれて、隠されていた後蕾があらわにされると、男たちの間で嘆息がおこった。
「なんだ、ずいぶん、奇麗じゃないか」
「ああ、藤滝の旦那が出し渋っているから…と思っていたのだが」
「あ、あ、う……」
指先で、後ろを突疲れて、青年はびくりと肩を震わせた。
そこは反発せずに、ねっとりと指を奥へ奥へと受け入れていく。
「さーて、どこかなあ」
「う、うごくなぁっ」
中を蠢きだした男の指先が、当たってはいけないところに触れた。
「ひぁっ!」
「おっと、ここかあ」
見つけた場所をさんざん嬲り尽くして、青年が高まりきったところで、男は、彼に己をあてがった。
「あ……」
後ろに触れる熱い脈動に、青年は背筋を震わせた。
今はまずい。
前立腺をいじられて、もうすぐ果ててしまいそうなくらい高まっている。そんな状況で一気に貫かれてしまったら――。
「や、やめ――!」
懇願のひまさえなく、男は自身を青年の奥へとうずめてきた。先端がぐいっと縁を押しのけて侵入してくると、その後は容赦なく、強引に中を押し開いて入って来た。
青年はなんと叫んだのかもわからない。目の前が真っ白になったかと思うと、腰の奥のほうからそれがやってきて、全身が震えだした。中が激しく凝縮して、雄をしぼり取ろうとしてくる。
「くっ、で、でる」
なさけなく、中の雄が暴れて、汁を叩きつけた。青年は、びくびくと数回跳ね上がって、そのまま力が抜けて倒れ込んだ。
「は、あ、な、なにが……」
青年は自分の身に起こったことに対して、何一つ理解していなかった。ただ茫然と、熱に浮かされているだけだ。
前の兆しに異変はなかった。
嬲られて、弱弱しく揺れる前にそれは訪れていなかった。
やられた箇所は内部だけだ。蕾を散らされて、奥まで一気に挿入されただけで、それは訪れた。
いや、頂点は頂点なのかもしれない。
だが、これは彼が今まで味わったことのないもので、彼には理解しがたいものだった。
到達による開放がない。
じんわりと腰の奥から始まったそれは、内部で、ゆっくりと消化されつつもあるのだが、到達したはずなのに、まだ昂ぶりはそのままだった。
薬のせいか?
否、それだけじゃない。
これは――。
「すごいねえ」
ずるり、と中のものが抜き取られる瞬間、喘ぎ声をあげた青年の髪を男が撫でた。
「こりゃ、さすが藤滝の旦那の秘蔵っ子といったところか」
「中に入れるだけで、中でいけるんだからねえ」
なかで、いく――?
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