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・Day5/Chapter4 水揚げには違いない
73.
しおりを挟む「なっ! そ……ふ、ふざけ……!」
「精液」という単語を聞いた瞬間、青年の下腹部がきゅんと熱を高めた。いつの間にか、勝手に後孔がくぱくぱと開閉しだしている。
「ふざけてないよ。このままじゃ、つらいだろう? 早くごっくんして楽になりたいんじゃないのかい?」
ニタニタと客たちはどれも不気味な笑みを浮かべている。
「ふ、ふざけ……ひっ、ア!」
男たちは思い思いに、地に伏した青年の肉体をまさぐり始める。
「お肌、すべすべだね」
「ああ、触り心地がいい。藤滝さんが手放そうとしないのもわかる気がするな」
「さすが旦那の秘蔵っ子ってわけか」
好き勝手言いやがって。反論したいことが山ほどあるが、青年はそれどころではなかった。
「ち、違っ、あいつは……っ、ふ、うう、アッ、ひぁあ……」
鋭敏になった皮膚が次々と触れる男たちの指先の軌道を受け取っていく。襲い掛かるのは、もどかしさ。ただ触れているだけじゃなくて――。
「ひあ、あ、あ……え……」
腕を掴まれたと思ったら、上に引き上げられ、客たちの間で支えられる。
「わあ、ここも小さくて可愛いねえ」
客の指が前方に二つ付いた小さな尖りへと伸びた。つんと指先でつままれて、青年は、激しく痙攣した。
「あ、あひ……、も、……やめて……」
「こっちの前もビンビンで今にも触って欲しそうだねえ」
「だらだら、お汁を流しちゃってるよ」
「はひっ、あ、ああっ」
「腰が揺れて来た」
「触って欲しくて、おねだりしているみたいだねえ」
違う。
いや、触れないでほしい。
今のこの状況のままで、もし、そこに手が伸びたら、どんなことになるのか――。
青年は恐怖を覚えて、身をよじろうとした。
逃げようとした青年に目ざとく、男が尖りをひっかく。
「ヒギッ!!」
首までのけぞらせて、青年はビクンと大きく震え上がった。
「あはは。ごめんごめん、痛かった? って、あれれ、こっちは、びゅっびゅしちゃったみたいだねえ」
「おいおい、もしかして、この子、痛いのが好きなんじゃないか?」
強引に訪れた頂点に、青年が呆然とした。自身の放ったものが、腹部を濡らす。たらりと垂れて、畳の上を穢しても、客たちは一向に行為を止めようとはしなかった。
「可愛いねえ。全然萎えないんだなあ」
「若いねえ」
そんな青年の若を客は強引にその手の中に収めてしまった。
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