63 / 285
・Day4/chapter3 若花の目覚め
49.
しおりを挟む
「遅い!」
ちろちろとした舌の動きに、壱岐はごうをにやしたのか、ぐいっと手のひらを青年の唇へと押し付けた。
「むぐっ!」
くぐもった声が青年の口元から漏れる。
「さっさとしろよ。ここをひねりつぶされたいのかよ、あ?」
ぎゅうっと、ペニスを握りしめる手に圧力が加わる。痛みで目の奥がぎんぎんとする。脂汗が全身からにじみ出てくる。けれど、抽送は相変わらず続くのだ。
苦しくて泣きだしてしまいそうだ。
それよりも――。
青年は覚悟を決めた。
意を決して、青年は彼の手のひらのなかにある、自分の放ったものをすすり上げた。
むせかえるような気分の悪さ。それでも、そんな行為を行っている青年を見下ろしている男の相貌に危険な冷たい光が宿っていくのを見て、ぞくぞくと興奮してしまう。
歪んでいる。
だからこそ、逃れなくてはならないのに。
いかくさい匂いのする爛熟してあとは腐るだけの、この空間から。藤滝の手に作られた朽ち果てるだけの牢獄から。
しかし、そんな考えなど今の青年の頭のなかからすっかりと抜け落ちて、後ろを犯される悦にすべてを持っていかれていた。
「あ、ああっ!!」
芳がうなり声をあげて達した。中へとついに三人分の液体が注ぎ込まれたことになる。
ずるりと一物が引き抜かれる感覚に、全身がぶるぶると震える。
「すっげぇ、どろっどろだぜ。ここ」
「じゃ、先頭に戻ってやるからな」
「おうよ」
芳と壱岐が場所を入れ替える。
ようやく壱岐に圧迫していたものから解放されて、青年はほっと息をついた。しかし。
「んぐぅ……っ」
再び押し付けられた壱岐の怒張に貫かれて、くぐもった声を上げた。
「あー、気持ちよさそー」
芳がそんな青年を眺めて感想を漏らした。
だが、本人はそれどころではない。
「ひぁあ、あ、あ、ああ!」
びくびくと全身が痙攣する。奥を一度穿たれただけで、ぱっとそれが舞い散る。
濃度も薄く、ほぼ液体だけになったそれを見て、男たちはほくそ笑んだ。
「また、イったみたいだぜ」
「うわ、すご」
佐波がおもしろくなってきたとばかりに、容赦なく胸の尖りをひっかいた。
「ひぎっ!」
達したばかりで全身が敏感なのに、そんなことをされたら、ひとたまりもない。
目覚めたばかりの男たちへと白い喉元を見せつけながら、拘束された青年は身もだえる。
もう、やめさせなくては。
これ以上は――壊れてしまう。
ちろちろとした舌の動きに、壱岐はごうをにやしたのか、ぐいっと手のひらを青年の唇へと押し付けた。
「むぐっ!」
くぐもった声が青年の口元から漏れる。
「さっさとしろよ。ここをひねりつぶされたいのかよ、あ?」
ぎゅうっと、ペニスを握りしめる手に圧力が加わる。痛みで目の奥がぎんぎんとする。脂汗が全身からにじみ出てくる。けれど、抽送は相変わらず続くのだ。
苦しくて泣きだしてしまいそうだ。
それよりも――。
青年は覚悟を決めた。
意を決して、青年は彼の手のひらのなかにある、自分の放ったものをすすり上げた。
むせかえるような気分の悪さ。それでも、そんな行為を行っている青年を見下ろしている男の相貌に危険な冷たい光が宿っていくのを見て、ぞくぞくと興奮してしまう。
歪んでいる。
だからこそ、逃れなくてはならないのに。
いかくさい匂いのする爛熟してあとは腐るだけの、この空間から。藤滝の手に作られた朽ち果てるだけの牢獄から。
しかし、そんな考えなど今の青年の頭のなかからすっかりと抜け落ちて、後ろを犯される悦にすべてを持っていかれていた。
「あ、ああっ!!」
芳がうなり声をあげて達した。中へとついに三人分の液体が注ぎ込まれたことになる。
ずるりと一物が引き抜かれる感覚に、全身がぶるぶると震える。
「すっげぇ、どろっどろだぜ。ここ」
「じゃ、先頭に戻ってやるからな」
「おうよ」
芳と壱岐が場所を入れ替える。
ようやく壱岐に圧迫していたものから解放されて、青年はほっと息をついた。しかし。
「んぐぅ……っ」
再び押し付けられた壱岐の怒張に貫かれて、くぐもった声を上げた。
「あー、気持ちよさそー」
芳がそんな青年を眺めて感想を漏らした。
だが、本人はそれどころではない。
「ひぁあ、あ、あ、ああ!」
びくびくと全身が痙攣する。奥を一度穿たれただけで、ぱっとそれが舞い散る。
濃度も薄く、ほぼ液体だけになったそれを見て、男たちはほくそ笑んだ。
「また、イったみたいだぜ」
「うわ、すご」
佐波がおもしろくなってきたとばかりに、容赦なく胸の尖りをひっかいた。
「ひぎっ!」
達したばかりで全身が敏感なのに、そんなことをされたら、ひとたまりもない。
目覚めたばかりの男たちへと白い喉元を見せつけながら、拘束された青年は身もだえる。
もう、やめさせなくては。
これ以上は――壊れてしまう。
21
お気に入りに追加
668
あなたにおすすめの小説
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる