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・Day4/chapter2 若花との戯れ

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「ひ、あ、あ、あっ、ああっ……!!」
 不慣れな、とらえどころのないリズムで、奥を犯されて、次第に、青年は上り詰めていく。
 だめだ、くる、いくと思った瞬間には腰を引かれて、それを逃されて、何度か契機を逃されたのだが。
「アッ!!」
 乱雑な出し入れのさなかに、ついにそれを壱岐シロウトに探り当てられてしまった。
 声の色と反応が変わったことに、壱岐は目ざとく気がつく。
 なるべく、先ほどと同じような場所に当てるように腰の位置を調節して何度もそこを貫いてやれば、青年はすすり泣くように、わめきだした。
「ああん、も、あ、だめぇ、ああ、あ、あっ……!」
 だめ、と口にしながらも、そこで壱岐は手を止めることはない。もはや彼自身が自分が何をしたいのか、何をするべきなのか明白にとらえていた。
 入れて、動いて、犯して、達せさせる。
 できた目標ゴールに目指して腰を必死に振る。汗が額から湧き出てきて、つーっと流れ落ちていく。けれど、それすら構わなかった。目の前のごちそうのほうが限りなく壱岐の心をつかんでいた。
「やあ、も、あ、ア、あっ、ふぁああ、やぁああ!」
 その圧倒的な色気はその場にいた若手二人にも伝播する。彼らの下半身は嬌声に当てられただけで、腹につくほど、反り返る。
 我慢できなくなって、佐波は自身のペニスを握りながら、片方の手で青年の泣きこぼれる花芯を握りしめようとしたときだった。
 一際高く、青年が泣き崩れたかと思うと、ぷしゃっと液体がはじけ飛んだ。
 その後、「うっ」と壱岐がうめいて、精を搾り取られる。どろりと内奥で男の熱いものを受け止めながら、青年はやっと到達できた法悦エクスタシーに、ぼうっとしていた。
 しかし、すぐに現実に引き戻される。
 ずるりと、一物を後ろから引きずり出される感覚に「おおぅ……」とうめく。
 だが、壱岐のそこは再び硬くなり、後ろ蕾へと触れる。
「自分、二回目、いいですか?」
 壱岐の声に雄の欲情が滲んだ。途端に、きゅうっと青年の蕾が悦をため始める。
 そんなふたりの間に入るように、佐波が。
「あの、俺も……」
 硬く反りあがった自身を持て余して、いた。
 だが、それは佐波だけではなく芳もそうだった。
「じゃ、じゃあ、佐波、頼む」
 切れ切れの息のなかで、青年は彼を指名した。
 むっとしたような表情を浮かべた壱岐は、青年の唇に自身の唇を押し付けた。
「んっ!」
 こんなことをするやつだとは思っていなかった青年はそれに驚いて、反応がワンテンポ遅れた。そのおかげで、やすやすと口のなかへと壱岐は舌をねじ込んだ。
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