上 下
22 / 285
・Day2/chapter2 再会は毒のごとく(2)

22.

しおりを挟む
「な、何を!?」
 顔の目の前に少年の下半身が垂れる。さらに少年はうまく腰を浮かせて、ぱかんと大きく足を開いた。健康的な太腿を晒し、そして、その奥にあるものも、青年に晒す。目を瞑らない限り彼の秘部から視線を逸らすことができなくなった。
「じゃーん。さっき、にいさんに舐めてもらって唾液でべとべとの指でーす」
 少年が自身の指をわざとらしく青年の眼前で揺らした。
「これから、ぼくのここに入りまーす」
 少年はわざと実況をしながら、自身の後孔に向けて指を進めた。青年は瞼を伏せる。
「だめだよ。ちゃんと見て勉強しておかなくちゃ」
「な! ふざけんなよ!」
 青年が少年に口答えした瞬間、青年の全身に痛みが走った。いや、全身を傷められたわけではなかった。彼の下半身の舌を這わせている使用人がその唇を離して、もう一度硬さを取り戻そうとしている状態の彼の性器を強く握りつぶそうとしたのだった。
 どっと額から脂汗がでてくる。痛みに歯がかちかちとなる。
 青年は目を見開いた。少年の淡く色づいたアナルに指が突きたてられていく。
「そうそう、いい子いい子。ちゃんと見ていてね」
 途端、激痛が止んだ。再び青年の弱った股間には使用人の愛撫が走る。
 くぱくぱと入口が震える少年の若い菊門はまず中指の先をつぷりと抵抗なく受け入れた。薔薇色がかったそこが指をくわえて変形する。ずぶずぶと第一関節を突破して第二間接まで銜え込んだその様子を見ていた。
 そう、自分じゃない。
 中につきたてられているのは、少年である。
 それなのに、彼の穴が指を飲み込む光景を目の当たりにした途端、自分の後ろがうずくような、きゅんきゅんと何かを求めるような感覚を青年は覚え、ブルリと全身を震わせた。必死に足を動かして、何とかその感覚を逃そうとするが、拘束され、使用人たちと少年に肉体を囲まれている状態の彼には何もできない。
「ね、にいさんのアソコも、欲しい?」
 そんな青年の状況を察したのか、少年がたずねてきた。
「ふざけんな、よ……んっ」
 青年の乳首を指でいじっていた使用人が急に右胸に食らいついた。ねっとりと絡みつくように舌でそこを舐められて青年は思わず甘い声で呻いた。
「ほーら、一本じゃ物足りないから二本目、いくよー、んあぁ」
 少年は自らの行為を実況しながら、人差し指を中指に添えるように内側に押し込んだ。そこはぷくりと弾力を持ってそれを飲み込んでいく。途端に広がる少年のアナルの縁。
「ああ……いい……。で、でも、もうちょっと濡れるものが、欲しいかも」
 つっこんでばかりの指を少年は抜き取った。彼の視線が向いているのは青年、ただひとりだ。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集

あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。 こちらの短編集は 絶対支配な攻めが、 快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす 1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。 不定期更新ですが、 1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 書きかけの長編が止まってますが、 短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。 よろしくお願いします!

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

双葉病院小児病棟

moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。 病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。 この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。 すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。 メンタル面のケアも大事になってくる。 当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。 親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。 【集中して治療をして早く治す】 それがこの病院のモットーです。 ※この物語はフィクションです。 実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

捜査員達は木馬の上で過敏な反応を見せる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

処理中です...