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第4話 『本気モード! ロード・トゥ・〝ぜんぶに勝つ〟』
⑧
しおりを挟む俺がパチパチ手を叩くと、竹内兄は血管が切れるんじゃないかってくらい顔を真っ赤にした。いいぞいいぞ、もっと怒れ。
なにしろ……ここまでが、ホマレたちに打ち明けた俺のプランなんだから。
推理としてはこう。まず、現時点で村人が2人追放されたため、村人の残りは4、狼は3。
狼はおそらく竹内兄妹と中島でまちがいない。そう確信したのは、昨日まで一緒に行動していたやつらが急に別々だったからだ。きっと昨日の夜時間にそう決めたんだろう……もっとも、あからさますぎてバレバレだったんだけど。
そして、狼3名はほぼ確実にホマレに票を入れる――本物の霊媒師が、今んとこ一番の脅威だからな。
だから俺はホマレとルリアにこう頼んだ――俺に投票してくれ、って。そこに自分の票を入れれば、ホマレと同じ3票を獲得できる。
そうすりゃ、今回の追放は無効だ――ミアみたいになるヤツを、作らずに済む。
もちろん、腰ぎんちゃくの中島じゃなくて、小野ってヤツが狼の可能性も残っていた。だからホマレには、小野が村人かどうかの見極めも頼んだんだ。そして、小野が投票するなら投票はできれば竹内兄にしてほしい、ってな。
竹内兄が小野に絡んでたのは、ホマレに投票させるためだったんだろうけど……ホマレはそれを見事に説得して、くつがえしてみせた。そして、集合したときこっそり成功の合図を俺に送っていた。
でも、まだだ――
狼投票をのりこえても、次のピンチはすぐそこに迫っている。
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