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第3話 『消えた出席番号2のナゾ……カギはオオカミ少年とラッパ?』
⑦
しおりを挟む「君が言ったとおり、これは反則に近い技だ。ジュースにとっては脅威……そのまじないを持っているとわかれば、奴はすぐ君を始末しにかかるだろう」
「ま、マジヤッベーじゃん!」
「だからこそ、君のカードにまじないがかかっていることがバレないよう、何重にもプロテクトをかけてある。それを解くためには、君のつく嘘が心から願うものでなければない」
「心から……?」
って、マジのマジにってこと? でもなにをどうすりゃマジのマジになるんだ? ……マジマジ使いすぎてマジがマジにマジわからんくなってきた。
そんな俺をみかねてか、先生がまとめに入る。
「チャンスは、一度だけだ。ジュースをギリギリまで追い詰めて、君のこんしんの嘘を突きつける――それだけが、勝つための無二の道だ」
しかし……と、先生は重々しく言う。
「……これは君を危険にさらすことに他ならない。恐怖や不安はあって当然だ。今の話は聞かなかったことにして、我々CCCの保護下に入ってもらうという選択もある」
「保護下……?」
「今いるこの空間のように、現実世界からもバクストマックからも隔絶された結界の中に退避してもらう。さいわい、もうひとつのまじないが効いて君の記憶は明瞭だ。わかる範囲でかまわないから他の参加者を教えてくれれば、同じように保護できるだろう」
「それって……いつまでだ?」
「ジュースが我々によって討伐され、呪いが雪がれるまでだ」
「でも、CCCはまだあいつの呪いすら見つけられないんだろ?」
「…………」
「それに……ミアは、どうなるんだよ……」
先生は、答えない。
つまり――俺が保護されるということは、ミアの助かる見込みがなくなるってことだ。
逃げたいって言えば、先生はすんなり認めてくれるだろう。ホマレや、あのバクストマックに引きずりこまれた他のプレイヤーたちも助けてくれる。そして、いつになるかわからないけど、ジュースが倒されるまではそこで安全に暮らしていける――
でもその世界に、ミアはいないんだ。
なら、俺の答は決まっていた。
怖くても、不安でも、かまうもんか。
だって――
「なあ、先生……ミアはいるんだよ」
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