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第1章〜剣と魔法の世界〜
第2話〜街へ行こう〜
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俺が男の元へ行くと、男の他にもう1人知らない男がいて、その男は持っている槍をヒルメとヨミに向けていた。
格好を見るに普通の騎士より上の立場の者のようだ。
「貴様たち何者だ。魔力の波長が人間のものではないようだが?」
どうやら俺達が人間ではないと言っているようだ。
するとヨミが答える。
「私達は転生者。この世界には来たばかりの異世界人だ」
たぶんそんなこと言っても信じてもらえないと思うぞ。だって《異世界転生》は誰も使えないと思われているのだから。
「そんなものは信じられない。服装も我々の国のものと違う」
「でもアルンはその人を助けましたよ?これで敵ではないとわかったんじゃないんですか?」
ヒルメが必死に訴える。
「あの男がこの馬鹿を助けてくれたことには感謝している。だがこれももとから仕組まれていたことならどうだ?それに襲われた時に偶然現れるなんてタイミングが良すぎないか?」
それもそうか、この世界では長年魔族との争いが続いているのだ。ここで魔族を見逃してしまったら人類の危機にもなりかねないだろう。
そこで俺はキーボードで文字を打ち込み2人の騎士の脳内にこの世界に転生する前に樹の下で行ったやり取りから今までの俺の記憶の一部を共有する。
「な、なんだこれは!?」
「何かが頭の中に流れ込んで来る!!」
2人は頭を抱えて悲鳴を上げている。
「そんなに騒ぐな。俺の記憶を2人に見せているだけだ」
その言葉を聞くと2人は大人しくなった。
俺が記憶を共有し終わると槍を持っている方の男が頭を下げた。
「疑ってしまい申し訳なかった。まさか本当に転生者だったとは思わなかった」
「納得してくれたならそれでいいぜ、早速だがあの街まで案内してくれないか?」
「ああ、ついてきてくれ」
俺達は街に向かって歩き出した。
「そうだ。自己紹介が遅れたが、俺は聖騎士のエイシアス。こっちは新入りのデクタだ」
聖騎士か、たしか神聖魔法や精霊魔法までも扱うことができるというとてつもなく強い騎士だ。
「俺の名前はアルン。そして」
「私はヒルメ。で、こっちはヨミ」
ヒルメが続ける。
ヒルメに紹介され、ヨミは軽く頭を下げた。
「ところでアルンは異世界転生が使えるようだが、どのようにして習得したのだ?」
「それは教えられないな」
俺がその情報を流してしまえばすぐに広まってしまうだろう。そうなってしまったら確実に七柱の耳に届く。
あいつ等は俺よりも魔力の総量も身体能力も高いやつばかりだ。必ず使えるようになるやつも現れるだろう。
「ところであの街はどんなところなの?」
ヒルメが質問する。
「そうだな、最近は魔王の軍勢がひっきりなしに攻めてくるが、それまでは世界一の武装国家だった」
「じゃあ今は世界一じゃないの?」
「ああ、猛攻撃によって国は壊滅的に人口が減り、騎士の数も5分の1ほどになってしまった」
場の雰囲気が暗くなる。
「実はさっきアルンさんが倒したスライムはただのスライムではなくて、池の中から出てきた中位ハイドロスライムという危険な水属性のスライムだったんです」
そうデクタが話す。
だからあんなに慌てていたのか、新米の騎士には荷が重いだろう。
「でも私達がいるからもう大丈夫だからね。アルンだけじゃなくて私達だって結構強いんだよ」
ヒルメが言うとヨミが頷く。
こう見えて2人とも俺と同じで七柱の1人だからな。
「それは心強いな、さあ、見えてきたぞ。あれがこの世界一番の武装国家だった我が国リークロンド王国だ」
格好を見るに普通の騎士より上の立場の者のようだ。
「貴様たち何者だ。魔力の波長が人間のものではないようだが?」
どうやら俺達が人間ではないと言っているようだ。
するとヨミが答える。
「私達は転生者。この世界には来たばかりの異世界人だ」
たぶんそんなこと言っても信じてもらえないと思うぞ。だって《異世界転生》は誰も使えないと思われているのだから。
「そんなものは信じられない。服装も我々の国のものと違う」
「でもアルンはその人を助けましたよ?これで敵ではないとわかったんじゃないんですか?」
ヒルメが必死に訴える。
「あの男がこの馬鹿を助けてくれたことには感謝している。だがこれももとから仕組まれていたことならどうだ?それに襲われた時に偶然現れるなんてタイミングが良すぎないか?」
それもそうか、この世界では長年魔族との争いが続いているのだ。ここで魔族を見逃してしまったら人類の危機にもなりかねないだろう。
そこで俺はキーボードで文字を打ち込み2人の騎士の脳内にこの世界に転生する前に樹の下で行ったやり取りから今までの俺の記憶の一部を共有する。
「な、なんだこれは!?」
「何かが頭の中に流れ込んで来る!!」
2人は頭を抱えて悲鳴を上げている。
「そんなに騒ぐな。俺の記憶を2人に見せているだけだ」
その言葉を聞くと2人は大人しくなった。
俺が記憶を共有し終わると槍を持っている方の男が頭を下げた。
「疑ってしまい申し訳なかった。まさか本当に転生者だったとは思わなかった」
「納得してくれたならそれでいいぜ、早速だがあの街まで案内してくれないか?」
「ああ、ついてきてくれ」
俺達は街に向かって歩き出した。
「そうだ。自己紹介が遅れたが、俺は聖騎士のエイシアス。こっちは新入りのデクタだ」
聖騎士か、たしか神聖魔法や精霊魔法までも扱うことができるというとてつもなく強い騎士だ。
「俺の名前はアルン。そして」
「私はヒルメ。で、こっちはヨミ」
ヒルメが続ける。
ヒルメに紹介され、ヨミは軽く頭を下げた。
「ところでアルンは異世界転生が使えるようだが、どのようにして習得したのだ?」
「それは教えられないな」
俺がその情報を流してしまえばすぐに広まってしまうだろう。そうなってしまったら確実に七柱の耳に届く。
あいつ等は俺よりも魔力の総量も身体能力も高いやつばかりだ。必ず使えるようになるやつも現れるだろう。
「ところであの街はどんなところなの?」
ヒルメが質問する。
「そうだな、最近は魔王の軍勢がひっきりなしに攻めてくるが、それまでは世界一の武装国家だった」
「じゃあ今は世界一じゃないの?」
「ああ、猛攻撃によって国は壊滅的に人口が減り、騎士の数も5分の1ほどになってしまった」
場の雰囲気が暗くなる。
「実はさっきアルンさんが倒したスライムはただのスライムではなくて、池の中から出てきた中位ハイドロスライムという危険な水属性のスライムだったんです」
そうデクタが話す。
だからあんなに慌てていたのか、新米の騎士には荷が重いだろう。
「でも私達がいるからもう大丈夫だからね。アルンだけじゃなくて私達だって結構強いんだよ」
ヒルメが言うとヨミが頷く。
こう見えて2人とも俺と同じで七柱の1人だからな。
「それは心強いな、さあ、見えてきたぞ。あれがこの世界一番の武装国家だった我が国リークロンド王国だ」
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