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本編 めぐり逢い
第6話 550年後、今へ(後半)④
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…………………………
…………………
映画を見た後…
勘太郎「うっぐ…ひっぐ…」
御代鯉「おい…勘太郎…」
御代鯉さんは呆れ顔で勘太郎様を見ている
勘太郎「なっなんだ…不満がありそうな顔だな
御代鯉…」
まだ涙目でみる勘太郎様に
たいして癪にさわったのか
御代鯉「そうだな~だったら
いい加減に泣きやめよ
作り話の映画なんだからさ」
にっこりと顔によつかどマークを
付けてズバッといった
御代鯉「だいたいお前が今も泣いてる
おかげで俺たちは悪人みたいに
なってしまったじゃねーか
周りを見ろ!」
え…周り?
御代鯉さんの言うとおり周りを見ると
通りすがりの人々は
私たちを白い目で哀れんでる
ふと小さな男の子が
近づき私たちに指を指し
男の子「ママーあの人たち
お兄ちゃんをいじめてるー!」
見たまんま正直なことを
大きな声でいった
…小さい子供は正直すぎる
今の言葉で私のHP
多分、半分減ったよ(泣)
…と言うか
誤解です!!いじめてません!
お母さん「こらっ!人に指をさしたら
いけないでしょっ」
慌ててお母さんが子供を
引っ張って行くけど
もう遅いよ少し傷ついたんだから
ポロ…
あっ…ちょっと悲しくて
涙が…心のメンタル弱いな私
御代鯉「はあ~…しっかりしろよ
おかげで泣きすぎると
喉が乾くだろちょっとここで
待ってろ飲み物買ってくるから」
勘太郎「すまない…御代鯉」
少し泣き止んだ勘太郎様は
シュンとしょげている
御代鯉「それじゃあ俺たち近くの
コンビニに皆の飲み物を買ってくるから
まつかは勘太郎を見ててくれないか?」
「はいっわかりました御代鯉さん!」
さすがに勘太郎様を
一人にさせると何が起きるか
分からないから
誰かは一緒にいたほうがいいよね
御代鯉さんは頼んだぞーといって
みんなを連れてコンビニの方へ向かった
みんながコンビニにいってからも
少し沈んでいる
勘太郎様に対して私は
「あっあの…勘太郎様
宜しければ私のハンカチをどうぞ
私もあの映画は号泣しました」
せめて少しでも元気になれたらと
まだ使っていない予備の
ハンカチを手渡した
勘太郎「…………」
《まつか殿の拭き布…》
…あれ?勘太郎様?何で黙ってるのかな…
はっ!!そう言えば勘太郎様って…
「あ…すみません余計なこと言ってしまい」
……すっかり
勘太郎様は高貴な人間だってこと
忘れてた…いけない、いけない
出しゃばりすぎたと思い
ハンカチをしまおうとすると
勘太郎「い、いいやっ
そんなことはない!
まつか殿…ありがとう」
バッ!
私のハンカチを受け取ってくれた
よかった…気分害されなく
ハンカチを受け取ってくれて…
ホッと安心していると
勘太郎「まつか殿には
見苦しい所を見られてしまったな」
勘太郎様は苦笑いをして
勘太郎「俺、見ての通り結構
涙もろい人間なんだ
男の癖して女々しいだろう…」
恥ずかしそうに頭をかいた
「いえっ見苦しいだなんて
そんな…とんでもないです」
勘太郎「…そうか?…隣にいた
空羅殿にも少し引かれていたしな…」
勘太郎様が遠い目なっている…実は
すごく気にしていたんだ
「けっけど…どなたでも
あの映画は感動します、
私だって物凄く泣きました」
ま、まあ
勘太郎様程ではないけれど
でもね…
「誰かの為に涙を
流し一緒になって気持ちを
分かち合ってくれる
勘太郎様は優しくて素敵です」
たとえ…作り話でもこんなに
誰かを思い、感じて
涙を流すことは素敵なことだと思う
勘太郎「…まつか殿……」
《だめだ…好きなおなごに
そんな言葉をいわれると俺はもう…》
だから…男の癖して女々しいだなんて
自信のないこと言わないで
私まで悲しくなる
「自分のことより
他人を思ってくださる
そんな優しい勘太郎様が私は………」
私は途中まで話していたが
口を止めた
だって……
………今、私は勘太郎様に
対してなんて思った…
そして…なんて言おうとした?
いやいやいや目を覚まして私!!
こんな時に限って
変な勘違いしてるの
そうよ!感情が高ぶり過ぎたのよ!
平気に(好きです)とか…
軽々しく使おうとしたなんて…
カアア…
一気に顔が熱くなり
自分の醜態に恥ずかしくなり
下をうつむくと勘太郎が
勘太郎「ありがとう…まつか殿
それと…すまないが…
しばらくこのまま…握らせてくれないか
まつか殿の手を…」
………Σえ?!
いきなり予想外の事を言われたので
「か…勘太郎様…」
驚いて顔を上げると
見たこともないまなざしで
真っ直ぐ私を見つめ…
私の片手をとり
両手で力強く握った
……………………………………………………
……………………………………………………
勘太郎side
まつか「「誰かの為に涙を流し
一緒になって気持ちを
分かち合ってくれる勘太郎様は
優しくて素敵です」」
まつか殿の偽りのない言葉に嬉しく感じ
同時に…ずっと…
触れることを我慢していたが
とうとう我慢出来ず
俺はまつか殿の手を握ってしまった…
当然…
まつか「…あっ…あのっ!勘太郎様?!」
まつか殿は顔を赤くして驚いている
理由も言わず突然 手を握って
しまったからな…
けど俺はそんなの気にはしない
皆が戻ってくる前まで
ずっとこの手を握っていたい
ずっとこのまま頬を赤く染めた
愛しいまつか殿を見ていたい
そして今なら…
「まつか殿…」
まつか「は、はっ…はい!!」
好きだって言える気がする
俺は真っ直ぐまつか殿を
見て握っている手を強く握り
「俺は…初めて会った時から
まつか殿のことがー…」
まつか「勘太郎様…?」
「す…ー」
好きだと言おうとした瞬間…
えまつ「お姉ちゃん?勘太郎さん?
何やってるの~」
ひょこっ!
「………!?」
いつの間にか、えまつちゃんがいた
ついでに鳩殿まで…
鳩殿は目をあさっての方向を
向き平気なふりして
まーまー鳴いている
慌ててまつか殿の手を外し
えまつちゃん達に
見られてないか内心焦った
まつか「あっ…えまつどうしたの?」
えまつ「御代鯉さんが買い物が
おわったからお姉ちゃんと
勘太郎さんを連れきてだって
行こうよ二人とも!」
まつか「うんっわかった
…て待ってよえまつー!」
まつか殿は
走ってゆくえまつちゃんを
追いかけてゆき
そしてその場に残った俺と鳩殿…
鳩殿は俺の顔見てすまなそうに
ぽっぽちゃん「まーまー…
(ごめん勘太郎、邪魔を
する気はなかったのよ)」
言葉は分からないが
言っている意味は何となく
わかった為
勘太郎「いや…気にすることはない鳩殿」
大丈夫、また言う機会はきっとあるから
まつか殿…
今度こそ俺の気持ちをちゃんと
伝えるからな
えまつちゃんを追いかける
まつか殿の姿を見て
俺も二人の方へ向かった
((勘太郎side))終わり
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