【完結】めぐり逢い

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本編 めぐり逢い

番外編 えまつリサーチ①

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 「休日」




それは人々にとって
とても貴重な時間

貴重な時間を
趣味につかったり、
勉強の予習につかったりと
どう使うかは人それぞれ…

…というわけで!!

「ぽっぽちゃんっ
私、ちょっとお外に行ってくるね」

ぽっぽちゃん「ま?ーまーまままーま?
(えまつ?いきなりどうしたのお外に行くって
理由を教えてくれない?)」


「うん、お姉ちゃんたちの
休日の過ごし方を見てみたいなって思って
ダメかな?ぽっぽちゃん?」

ぽっぽちゃん「まっままーままーま…まも
(なんだそんな事ね
いいわよ お外にいっても…ただし…)」



ただし?
ぽっぽちゃんの顔が深刻そうに
なってる…

ぽっぽちゃん「まっま…まーままま!!
(屁伊部とか言うロリコンには気を付けるのよ!!)」

ロリコン…て何?
それに屁伊部さん?

「え…屁伊部さん とてもいい人だよ
それとロリコンって?…」

ぽっぽちゃん「ままっま!!まーまー
(いいから!!わかった?!)」


ずいっ!


ぽっぽちゃんが
怖い形相で寄りかかってきたため 
私は思わず後ずさってしまった


「うんわかった
じゃあ行ってくるね ぽっぽちゃん!」


ガラガラ~ピシャン
(障子を閉める音)

えまつが居なくなり
ぽっぽちゃんは

ぽっぽちゃん「……まっまーまま…
(本当に何も起きないといいんだけど…)」



心配そうに呟いた




…が
ぽっぽちゃんの呟きが

この後、現実になってしまうとは、
誰も思いもしなかった



………………………………………




……………………………………




………………………………

ぽっぽちゃんが
心配してるよそに
えまつはある場所に向かっていた

ある場所とは
城の使用人が自由に使ってもいい畑

その畑には植物に水やりを
している人物がいた


あっ!今日もいる


「お姉ちゃーん!!」


えまつの声に気付いたのか
まつかは一端水やりを止めて
えまつの方向へと振り向いた



まつか「おはよう!えまつ 今日は早いね」

「お姉ちゃんほど早くないよ
その植物って何育ててるの?」

この前行ったときは
畑だけだったのに芽がでてる! 

お花の芽かな?それとも野菜?

まつか「さあ、何でしょう??
ヒントはえまつが好きな野菜だよ」

うーん…
私の大好きな野菜って
言ったら……

「もしかして…カブ…??」

恐る恐る答えてみると
お姉ちゃんは…


まつか「あったりーさすが、えまつ!
いま私は蕪を育ててるの
えまつもカブは好きでしょ?」

手をパチパチ叩きながら
私の頭を撫でてくれた

えへへ…
お姉ちゃんに撫でられるのは
なんか嬉しいな

「もちろん!カブは私の大好物だよ
お味噌汁や漬け物にしても
美味しいよね」

まつか「ならよかった
収穫できるようになったら
えまつにカブ料理をご馳走させるね」

「やったー!!」

なにご馳走してくれるのかな?
お味噌汁かな?それとも
想像するだけでよだれが…
楽しみだな


まつか「ああ…それとさっき畑の
水やりをしてたら可愛い
生き物をみつけたんだ」

ちょっと待っててと言い
お姉ちゃんは畑に戻り
ある物を拾い上げ

それを手で包み込み
私のもとへ持ってきた
    
「かわいい生き物?!見たい見たい」

まつか「ふふっ…えまつも喜ぶと
思うよほらっ!」

閉じてた手をぱっと
開くと


「……っ?!!」

わくわくしながら
延ばし掛けていた手を
思わず引っ込めた

お姉ちゃんの手の中に
いた生き物は






ひよっこ!



毛虫!!!だったから

まつか「ほらっ可愛いでしょ
他の毛虫よりカラフルで
毛がフサフサしてるの」


「……………」

そんな風に毛虫を思っているのは
お姉ちゃん位しか
いないと思うよきっと…

あと…お姉ちゃんには悪いけど
私…毛虫は…

まつか「?えまつどうしたの?
…そっかぁ!えまつも…」



…いっ…嫌な予感!!


ニコニコ笑いながら
お姉ちゃんは…

まつか「毛虫をさわりたいんだね!
はいっどうぞフサフサしてて
気持ちいいよ」



予想通り私の目の前に
毛虫を差し出した

手のひらでウゴウゴしている
毛虫を見たらもう…

「い…いいいやぁぁー!!
見せないで!」

まつか「え…?!まっ…まってよ
えまーつ!!」

…毛虫の恐ろしさのため
お姉ちゃんおいて逃げました

だって私、昔お姉ちゃんに手に毛虫を
のせられてかぶれた以来


毛虫が一番苦手なんだもん!!









……………………………



 

………………………







…それから毛虫の怖さに
どれぐらい走ったんだろう

無我夢中で走ったおかげで
気付いたら


「……………どこ?」

今、自分がどこにいるのか
分からなくなってしまった

辺りを見渡しても

建物はあるけど見たことがなく
目印と言う物もない…

どうしよう…

私…城内で迷子に
なっちゃったみたい…

誰か場内がわかる人が
近くにいたら…

そう思った、その時、建物の中から

パチパチ パチ
…とソロバンの音がした

誰か建物の中にいるのかな?

音が気になり建物の中を
そーと中を覗くと…



パチ パチパチパチ


おあけ「よっし!これはこれで大丈夫!」

おあけさんがいた

おあけさんは何やら書物を
広げ、書物を見ながら
ソロバンで計算をしていて

いくつもの書物を机の
上に広げていた

お勉強中なのかな?

声をかけたらさすがに
おあけさんの勉強の
邪魔になるかもしれない…


ここはどこなのか
聞きたかったけど
お勉強中だと仕方ないよね

ばれないよう
部屋から離れようとした時、
  
丁度よくおあけさんが振り向き

おあけ「あらっえまつちゃん
いらっしゃい!
遠慮なんかしないで中に
はいってきなよ」

部屋の中へとすすめてくれて


「すいません。おあけさん失礼します」

お言葉に甘え、中に入ることにした

…それにしても書物だらけ
一体何の勉強を…

……はっ!!
これっておあけさんの休日を
探れるチャンスじゃ…

もともと私が外に出た理由って
みんなの休日をリサーチする
ためだったよね

よーし……だったら
私は口を開いて
おあけさんに質問をした



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