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本編 めぐり逢い
第4話 作戦実行①
しおりを挟むある日のこと…
あのお方は本当に自分で
考えた作戦を実行していた。
蕾様「皆の者ー!今日から7日間
使用人の仕事を学びに来た《お勘》だ!」
蕾様…そのお方にあまり
偉そうな口調で言わない方が…
???「お勘と申します使用の期間は
お家の都合上、あまり出来ませんが
よろしくお願いします」
にこっ!
おっ!さすが女性の演技も
上手いし格好も似合ってる!
……じゃなくて!
私の隣にいた上司二人が
小声で
上司1「新しい使用人ですって
ここに何も知らず入ってきたなら…」
上司2「とことん嫌なことを
教えないといけないわね」
上司1「ええ…いいわね
ちょっと顔が綺麗だからって
いい気になるんじゃないわよ」
ヒソヒソ…
恐ろしい話内容が自分の
耳に聞こえてきた…
それだけはやめとくれ!
かえってあなた達の命が危ないよ!!
後輩いじめより身の安全を第一に!
今、私はとてつもなく
冷や汗をかいています…
今までにないくらいに…
その理由は…
挨拶をおえた
お勘さんは私とおあけちゃん
の所によってきて…
勘太郎「まつか殿、おあけ殿、
7日間よろしく頼むぞ」
…この言葉使い
もうお分かりですよね
お勘さんは勘太郎様だから!
※勘太郎=お勘
「は…ははい勘…ではなくて
お勘さん!!」
おあけ「まつか…落ち着いて!」
もちろん、おあけちゃんも
知っている
どうしてこんな事に
なってしまったのか…
もっと自分に意志力が
あったら…(涙)
そう…
事の始まりは
二週間ぐらい前のこと…
…………………
………………
………
勘太郎「まつか殿に手伝って
貰いたい事がある!」
「手伝い事とは何でございましょうか
勘太郎様…?」
何だろう?手伝ってほしい事って
勘太郎「実は…俺、一週間だけ
身を隠してお城で働こうと
考えてるんだ!使用人の女として」
…what?! ど、どうして
ま…さか勘太郎様は
女装が好きだとか…??
勘太郎「最近どうも…城の
使用人たちの上の位の奴らが
様子がおかしいから…
この勘太郎、しかと確かめないとな
それに…まつか殿と…」
ほっ…良かったちゃんとした
理由もあったのね
(後半は聞いていない)
勘太郎「まあ、とにかく!
まつか殿には俺が城の
使用人たちにバレないよう
協力してほしいのだ」
…そんな無責任な!!
……とは言えず
勘太郎様の城で生活
している身なので
「…はい!私に協力出来るなら喜んで!」
あぁぁ…言っちゃったよ(涙)
こうして、1人じゃ無理だから
おあけちゃんにもお願いして
今の状態になったのです
トホホ…
蕾様「おあけとまつか!お勘の
指導を頼むぞ!いいか!」
まつか・おあけ「「はい!」」
おあけちゃんはその事に
対して何にも気にしていない
私は気にしすぎかな…
…どうかこのまま何も起きませんように!
そんな願いが通じたのか…
午前中は危ない場面は起こることなく
食材の準備、洗い物、
身の上の世話の仕事を
進めることができた
ちょっと私の気にしすぎだったかな?
これで上司が変な行動を
起こさなければ
今日は何とかいける気がする!
うん!きっと大丈夫よ!
が…しかし…
私が思っていたほど
世の中は甘くなかった…
ついに恐れていた事態が
庭の掃除中に起きてしまった
ざっぱっーん!!!
なんと、上司が勘太郎様に
目掛けて水をかけたのだ
「………ひぇ…」
あわわ…なんて
命知らずのことを…
上司1「ほら新入り!何、もたもた
してるのよ!さっさとしなさいよ」
上司は…そうひと言ってその場から
去ってしまった…
………どうしよう…今
隣をみたくない…
だけど…
ちらっ
勇気を出して、
私は勘太郎様の顔を見た
勘太郎様の顔を
見た瞬間、私は青ざめた
……ひいっ!!
顔が怒りに満ちているよ
目に光がない!!
怖い!怖すぎる!!!
「お…お勘さん大丈夫ですか」
勘太郎「……まつか殿…あやつ
切っていいか…」
そしてごそごそと彼は着物の袖から
手刀を出していた
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