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異世界でお菓子さんを開きました。第1章 本編

第2話 森から出た場所は…②

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………すごい…瞬間移動だなんて
人生初めて…


さっきは森の中だったのに…
今は街の中にいるなんて…

何か不思議な感じだ…




オキニス「さあ、着きましたよ。真澄」


あっ…いけない
オキニスさんに抱えられたまんまだった
降りなきゃ。


これ以上迷惑かける訳いかないし、
何より私の体重がバレる…


「ありがとうございます!
私、重たいので降りますね」

オキニス「いいですよ。軽いので
いきなり異世界転移したから
疲れてるでしょう。このままでいて下さい」

「いや…でも…さすがに……
大の大人の私が抱えられているのは…」

オキニス「いて下さい!!」


ひえっ…顔が美形だから、
凄まれると迫力が……


チキンな私は何も言う事ができず
彼に従った。



「わかりました…重たかったら
下ろしてくださいね。あの…それと、
ここはどこでしょうか?」

オキニス「ああ、ここは俺が暮らしている国、
クモード王国です。」




クモード王国…

詳しくオキニスさんにその国と街について、
聞いてみると…


・ここはクモード王国の中で、1番賑やかな都。
(メチル街)。オキニスさんもこの街に暮らしている。


・外観は中世のヨーロッパな感じ…お城もある。


・メチル街は王宮の付近にあるため、お偉いさんが
多くいる。


・お偉いさんが多くいる為、食が有名で、
色んなお店がある。


・あとこれは私が見た感じだけど…
電気・化学の存在がなく代わりに、魔法がある。
さっき箒で飛んでる人を見かけたから分かった。

……という感じだ。




「……へ~なるほど…
…ところでこの街は……」

オキニス「なんでしょう?」

「お菓子のお店ってないんでしょうか?」


グルメの街ならお菓子屋さんが
1つや2つあるはずなのに、何故か
甘い香りがしない…

香辛料の香りや塩の香りはするのに…
もしかして………

オキニス「お菓子……?何ですかそれは?」


予感は的中……
ここは…ここは…お菓子が存在しない世界だった。

嘘でしょ…私、お菓子を食べるのも作るのも、
好きなのに…無いって………

…いや、ここではお菓子という名前ではなくて
別の名前とか


「あのっオキニスさん、お菓子というのは
このような食べ物なんですが…ご存知ですか?」

ガサ ゴソ

黒いバックの中から、
お菓子を取り、オキニスさんに見せた。









……が……

オキニス「初めて見ました、これがお菓子と言うのですね。」

不思議そうにまじまじと眺めていた。
ちなみに今回のお菓子はチョコマフィンだ。

 
「…………」

そんな…本当に無いんだ。
お菓子が……


ガクッ…


オキニス「……真澄?!」

ショックすぎて、うなだれてしまった。

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