【完結】悪兎うさび君!

カントリー

文字の大きさ
上 下
65 / 84
第5章 ルキー・ブラウンの内緒事

第3話 メイ・ルクル②

しおりを挟む
…………………………………………………

第3話 メイ・ルクル②

…………………………………………………

目を凝らして見ると
綺麗な黒髪をなびかせて
女の子が立っていた。

あっ…もしかして…あの方…
ルキー君が会いたがってた…







ルキー[メイ!!]



やっぱりメイさんだ!






メイ[…ブラウン君?]

振り返ったメイさんは
深海の色をした瞳に
艶やかな黒い髪…を持っていて

うっ…羨ましい…

…ん?!…と言うか
ブラウン君って誰??

うさび[ああ…ブラウンは
ルキーの妙字あいつの本名は
ルキー・ブラウンって言うんだ]

[知らなかった…
名前が二つあるって
いうことだね]

なるほど…
また新たな知識が身についたよ
私!

うさび[…まあそういう事だな
おいっ!ルキー

メイちゃんとやらに呼ばれて……
……っていねぇ!!]

先ほどいたルキー君は
メイさんの元へ走っていった。


ちらっと見えた
ルキー君の表情は…





切なそうな表情だった。

よっぽど…会いたかったんだね
うんっ6ヶ月、友達と離れ離れに
なるなんて辛いよ…



メイ[やっぱりブラウン君だ!
お久しぶり!]

…メイさんは
お~いとブンブン手を振って
ニコニコ笑っていた。

ルキー君と再会を嬉しそうに
心待ちしていたように…

さぁ私達はここで
美しい友情を見ようじゃないの

手にはハンカチを用意して…



メイ[一年振りだね!元気だった?]







ルキー[………]

えっ…一年前??
扉が開くのは6ヶ月に1回なのに?


どういうことうさび君!!


バッ!!


うさび君の方に振り向くと




うさび[…前回会いに行こうとしたが
先生につかまって


雑用任せられてその時は
間に合わなかったんだ]



…と答えてくれた。



なんと!だから今回は間に合うよう
仕事を放り投げたんだね。

メイ[知らなかった…でも
今回は会えて良かったね
ルキー君…]

そうだねコロニーちゃん!
だからメイさんも
一年振りの再会ってことで
あんなに喜んでいたのね


ルキー[メイ、あの時いけなくて
ごめんね…学校の先生に…]

メイ[大丈夫だよ
今もこうして話せるから
問題ない問題ない!
忙しいのに来てくれてありがとう]

…とメイさんは豪快に
笑っていたが

メイ[…でもこうして
久しぶりに話せたから
嬉しいな…ブラウン君が元気で
本当に良かった…]

ホロリと涙をこぼしていた。


…本当は泣くの我慢していたんだ
ルキー君を悲しませないように…

私だったら絶対すぐに泣くよ






















しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

流星の徒花

柴野日向
ライト文芸
若葉町に住む中学生の雨宮翔太は、通い詰めている食堂で転校生の榎本凛と出会った。 明るい少女に対し初めは興味を持たない翔太だったが、互いに重い運命を背負っていることを知り、次第に惹かれ合っていく。 残酷な境遇に抗いつつ懸命に咲き続ける徒花が、いつしか流星となるまでの物語。

日給二万円の週末魔法少女 ~夏木聖那と三人の少女~

海獺屋ぼの
ライト文芸
ある日、女子校に通う夏木聖那は『魔法少女募集』という奇妙な求人広告を見つけた。 そして彼女はその求人の日当二万円という金額に目がくらんで週末限定の『魔法少女』をすることを決意する。 そんな普通の女子高生が魔法少女のアルバイトを通して大人へと成長していく物語。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

独身寮のふるさとごはん まかないさんの美味しい献立

水縞しま
ライト文芸
旧題:独身寮のまかないさん ~おいしい故郷の味こしらえます~ 第7回ライト文芸大賞【料理・グルメ賞】作品です。 ◇◇◇◇ 飛騨高山に本社を置く株式会社ワカミヤの独身寮『杉野館』。まかない担当として働く有村千影(ありむらちかげ)は、決まった予算の中で献立を考え、食材を調達し、調理してと日々奮闘していた。そんなある日、社員のひとりが失恋して落ち込んでしまう。食欲もないらしい。千影は彼の出身地、富山の郷土料理「ほたるいかの酢味噌和え」をこしらえて励まそうとする。 仕事に追われる社員には、熱々がおいしい「味噌煮込みうどん(愛知)」。 退職しようか思い悩む社員には、じんわりと出汁が沁みる「聖護院かぶと鯛の煮物(京都)」。 他にも飛騨高山の「赤かぶ漬け」「みだらしだんご」、大阪の「モダン焼き」など、故郷の味が盛りだくさん。 おいしい故郷の味に励まされたり、癒されたり、背中を押されたりするお話です。 

ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

菱沼あゆ
恋愛
念願のランプのショップを開いた鞠宮あかり。 だが、開店早々、植え込みに猫とおばあさんを避けた車が突っ込んでくる。 車に乗っていたイケメン、木南青葉はインテリアや雑貨などを輸入している会社の社長で、あかりの店に出入りするようになるが。 あかりには実は、年の離れた弟ということになっている息子がいて――。

声を失くした女性〜素敵cafeでアルバイト始めました〜

MIroku
ライト文芸
 とある街中にある一軒のカフェ。  入り口には  “水面<みなも>カフェへようこそ。のんびりとした空間と、時間をお楽しみ下さい”    と、店長の手書きであろう、若干丸目を帯びていたが、どこか温かい雰囲気を持つ文字で書いてあった。  その文字を見て、「フフフ」と笑う、優しい笑顔の女性。その後ろには無言で俯く少女が1人、スカートを握りしめて立っていた。  「そんなに緊張しないで。大丈夫、あなたなら大丈夫だから」  そう言って女性は少女の肩を優しく撫でた。少女は無言のまま、頭をコクコクと下げ、握りめていた手を開く。  女性はその様子を笑顔で見ていた。  ドアをそっと開ける。  “チリンチリン”  ドアベルが鳴る。  女性と少女は手を繋ぎながら、中へと入って行った。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  失声症の少女と、その少女を保護した精神科医。その教え子であるカフェの店長、周りの人達を巻き込んで繰り広げられるサクセスストーリー。

社長室の蜜月

ゆる
恋愛
内容紹介: 若き社長・西園寺蓮の秘書に抜擢された相沢結衣は、突然の異動に戸惑いながらも、彼の完璧主義に応えるため懸命に働く日々を送る。冷徹で近寄りがたい蓮のもとで奮闘する中、結衣は彼の意外な一面や、秘められた孤独を知り、次第に特別な絆を築いていく。 一方で、同期の嫉妬や社内の噂、さらには会社を揺るがす陰謀に巻き込まれる結衣。それでも、蓮との信頼関係を深めながら、二人は困難を乗り越えようとする。 仕事のパートナーから始まる二人の関係は、やがて揺るぎない愛情へと発展していく――。オフィスラブならではの緊張感と温かさ、そして心揺さぶるロマンティックな展開が詰まった、大人の純愛ストーリー。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。

海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。 ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。 「案外、本当に君以外いないかも」 「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」 「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」 そのドクターの甘さは手加減を知らない。 【登場人物】 末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。   恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる? 田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い? 【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

処理中です...