【完結】悪兎うさび君!

カントリー

文字の大きさ
上 下
47 / 84
第4章 村長さんに休日を!

第2話 クモード森の村長とメチル森の村長

しおりを挟む

……………………………………………………

第2話 クモード森の村長とメチル森の村長①

………………………………………………………

シルク「………」
(昔はそんなキザっぽいこと
言わなかったのに…そうねぇ…
あの時は…たしか…)


………………………………………………

……………シルクの回想…………………

……………………

………………



数年前…



子供リール『ないっないっ!
どこにもないよ!』

どこに置いたんだ
あれっ僕の大切な物なのに…

あれを無くしたら僕は…!


???[あのっすみません…]



ガサゴソ(茂みが揺れる音)


子供リール『!!』



だっ…だれ…

草むらが揺れている
辺りは暗いし…

もしかして…変出者?!



ガサガサァ!!




ひっ!!でっ…出たぁ



???[これをお探しですよね
落ちてました]


…なっなんだ良かった
変出者じゃなくて…女の子で…

…ん?
女の子が持っているものって…


子供リール『こっ…これ僕の母さんの
形見…どこにあったの?!』


???[よかった…たいせつなもの
だったんですね

大きなリンゴの木のふもとに
あったんですよ]

子供リール『…………』


……あっ……

そういえばちょうど実が
なりごろだったから
リンゴを食べて…

そのまま木のふもとへ
置き忘れてたんだ


…結局僕が原因じゃん!!


でもこの子が見つけて
くれなかったら無くしていた…

よかった…見つかって…
だって、母さんの形見は
このペンダントしかないもん

見つけてくれたこの女の子に
お礼をいわなきゃ!

子供リール『本当にありがとう!
見つけてくれて

これ、僕の大切なものなんだ』





???[……どういたしましてです!
私もあなたの喜ぶ顔が
見れてよかったです!]にこっ!




子供リール『!』トクンッ


子供リール[では…私は
これにて失礼します
お仕事がありますので]

……!!
えっ…ちょっと待って
まだ、君の名前を…

言い終わらないうちに

女の子はその場を
走り去ってしまった。


子供リール『行っちゃった…』


…名前、聞きそびれちゃった


シルク[あらっリール…
あの子のこと好きになった?]ひょこっ!


子供リール『……………うわぁ!!』

シルク[もう…そんな驚かなくても]

…いきなりシルク村長さんが
隣にいたからビックリするよ!!


…というか!

子供リール『べっべべべ別に
すす…好きとかそんなんじゃ
気になっただけだよ!!』

シルク[…ルビーちゃん
とっても可愛いもんね~]

子供リール『うっ…うん……
じゃなくて!!シルク村長さん
あの子の事、知っているんですか?』






シルク[えぇあの子ことは知っているわ

名前は【ルビー】ちゃん
…あの子はなんと
メチル森の村長さんなのよ
歴代最年少で!年はリールと同い年よ]


子供リール『……はっ?!僕と
同い年で…子どもじゃん!
なんで僕と変わらない年なのに
村長になったの?!』

シルク[…理由は分からないけど
一つは脳力があることかしら
まぁ、残念だけど中々一緒には
遊べないわね]


…うぐっ!
僕の思ってた事を…

だったら……



ガシッ!!(シルクの肩を掴む)


シルク[へ…?!]


子供リール『シルク村長さん!
どうしたらルビーちゃんと
仲良くできるのかな!!』

自分が無理ならシルク村長さんに
聞くまでだ!!




シルク[えっ…えーと…そうね… 
リールがクモード森の次期村長になれば、
村長同士仲良くなれるんじゃないかしら?]

(元々、リールは次期村長候補に
選ばれてたけど彼本人はやる気ゼロ!!

これを手に取れば
リールのやる気が出る可能性が…

…あ…でもこんな嘘
さすがのリールも信じるわけ…)



子供リール『わかった!僕、
元々、村長になる気なんて
なかったけどルビーちゃんと
仲良くなれるなら
村長に絶対になる!!』


シルク[え…?!] 

(…冗談なのに…信じたわこの子…

でも、これで上手く行けば
彼は村長になれるかもしれない
…まあいいわね)







………………


…………シルクの回想終わり………………


…………………………………



シルク(…私の冗談で
リールは村長になることを
決意して、必死に修行をし

20年以上はかかる村長の資格も
すぐに取得することが出来て

そうしてルビーちゃんの
出会いから何年後かして…

彼は…ルビーちゃんの次の若さで
クモード森の村長に就任にしたのよね

……私の冗談さえなければ
きっと、リールは
村長にならなかったわね…

リール…あなたって…


本当に成長したのね

昔はすぐ赤面したり、
面倒さがり屋だったのに

子供の頃から見てるから
こういう成長した場面を
なると嬉しい気持ちになるわ)ほろり…


リール[シルクさん?]

シルク[いえ、何でもないわ
リール…そろそろメチル森へ
行ったらどう?ルビーちゃんが
心配で早く向かいたいでしょ?]

リール[ええ、お言葉に甘えて
では、メチル森へ行ってきます]

シルク[ええ、行ってらっしゃい
ルビーちゃんを頼むわね]

リール[はい!!]


…と同時にリールは


ダッ!


一気にメチル森へと走り出した。



シルク[よしっ!リールも
ルビーちゃんの所へ行ったこと
だし私もルビーちゃんのお仕事の
お手伝いをしますか!]

それと、私も…
やることやってから…

メチル森へと行きますか!

しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

流星の徒花

柴野日向
ライト文芸
若葉町に住む中学生の雨宮翔太は、通い詰めている食堂で転校生の榎本凛と出会った。 明るい少女に対し初めは興味を持たない翔太だったが、互いに重い運命を背負っていることを知り、次第に惹かれ合っていく。 残酷な境遇に抗いつつ懸命に咲き続ける徒花が、いつしか流星となるまでの物語。

日給二万円の週末魔法少女 ~夏木聖那と三人の少女~

海獺屋ぼの
ライト文芸
ある日、女子校に通う夏木聖那は『魔法少女募集』という奇妙な求人広告を見つけた。 そして彼女はその求人の日当二万円という金額に目がくらんで週末限定の『魔法少女』をすることを決意する。 そんな普通の女子高生が魔法少女のアルバイトを通して大人へと成長していく物語。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

独身寮のふるさとごはん まかないさんの美味しい献立

水縞しま
ライト文芸
旧題:独身寮のまかないさん ~おいしい故郷の味こしらえます~ 第7回ライト文芸大賞【料理・グルメ賞】作品です。 ◇◇◇◇ 飛騨高山に本社を置く株式会社ワカミヤの独身寮『杉野館』。まかない担当として働く有村千影(ありむらちかげ)は、決まった予算の中で献立を考え、食材を調達し、調理してと日々奮闘していた。そんなある日、社員のひとりが失恋して落ち込んでしまう。食欲もないらしい。千影は彼の出身地、富山の郷土料理「ほたるいかの酢味噌和え」をこしらえて励まそうとする。 仕事に追われる社員には、熱々がおいしい「味噌煮込みうどん(愛知)」。 退職しようか思い悩む社員には、じんわりと出汁が沁みる「聖護院かぶと鯛の煮物(京都)」。 他にも飛騨高山の「赤かぶ漬け」「みだらしだんご」、大阪の「モダン焼き」など、故郷の味が盛りだくさん。 おいしい故郷の味に励まされたり、癒されたり、背中を押されたりするお話です。 

ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~

菱沼あゆ
恋愛
念願のランプのショップを開いた鞠宮あかり。 だが、開店早々、植え込みに猫とおばあさんを避けた車が突っ込んでくる。 車に乗っていたイケメン、木南青葉はインテリアや雑貨などを輸入している会社の社長で、あかりの店に出入りするようになるが。 あかりには実は、年の離れた弟ということになっている息子がいて――。

四季彩カタルシス

深水千世
ライト文芸
それぞれの季節、それぞれの物語。 どこかで誰かが紡ぐ物語は悲喜こもごも。 親子や友情をテーマにした短編集です。

【完結】推し活アラサー女子ゆっこのちょっと不思議な日常

日夏
ライト文芸
親友のなっちゃんこと結城那智(ゆうきなち)とその恋人麻生怜司(あそうれいじ)のふたりを一番近くで応援する、ゆっここと平木綿子(たいらゆうこ)のちょっと不思議な日常のお話です。 2024.6.18. 完結しました! ☆ご注意☆ ①この物語はフィクションであり、実在の人物及び団体とは 一切関係ありません。 ②タイトルに*がつくものは、年齢制限を含む文章表現がございます。 背景にご注意ください。

声を失くした女性〜素敵cafeでアルバイト始めました〜

MIroku
ライト文芸
 とある街中にある一軒のカフェ。  入り口には  “水面<みなも>カフェへようこそ。のんびりとした空間と、時間をお楽しみ下さい”    と、店長の手書きであろう、若干丸目を帯びていたが、どこか温かい雰囲気を持つ文字で書いてあった。  その文字を見て、「フフフ」と笑う、優しい笑顔の女性。その後ろには無言で俯く少女が1人、スカートを握りしめて立っていた。  「そんなに緊張しないで。大丈夫、あなたなら大丈夫だから」  そう言って女性は少女の肩を優しく撫でた。少女は無言のまま、頭をコクコクと下げ、握りめていた手を開く。  女性はその様子を笑顔で見ていた。  ドアをそっと開ける。  “チリンチリン”  ドアベルが鳴る。  女性と少女は手を繋ぎながら、中へと入って行った。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  失声症の少女と、その少女を保護した精神科医。その教え子であるカフェの店長、周りの人達を巻き込んで繰り広げられるサクセスストーリー。

処理中です...