【完結】顔

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第7話 お別れ

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それから…


私は母さんが死んだ後の10年間を話した。

苦しかった事、
悲しかった事、
それでも大切な人達に出会えた事、

楽しかった事、
嬉しかった事、

色んな事を母さんに話した。

母さん「えぇ何それ可笑しいわね」

母さんは笑いながら私の話を聞いてくれて、
時間はあっという間に過ぎていった。



母さん「………そろそろ日が昇る…」

母さんが見ている方向に向けると、
今まではなかった一筋の光があった。

見て直感した、これはお別れが近い事に…

母さん「……紗絵、もうお別れの時間よ
あの光に向かって真っ直ぐ進みなさい
そうしたら、元の世界に戻るから」

「…元の世界に戻れる…」

母さん「ええ…でも決して後ろを振り向いてはダメ…いいね」

「わかった!大丈夫だよ 母さん!
…じゃぁ………ねぇ……母さん

行く前に1つお願いしていいかな?」

母さん「なに?紗絵」

「思いっきり背中を押してほしいな…」
 

そうしたら、私は前を向けるから…

母さん「わかった」

そう言うと母さんは両手を前に出し、
ドンっと背中を押した。

母さん「私より長生きして幸せになりなさいよ! 紗絵っ」

「ありがとう!母さんこそ
今度は幸せになってよ!じゃあね」

母さんから勇気を貰った私は、前を向き!
光に向かって真っ直ぐ走り出した。



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