【完結】儚げな少年と思って助けたら魔界一最強の魔王様でした。

カントリー

文字の大きさ
上 下
38 / 59
本編

第11話 保護者失格①(残り2日)

しおりを挟む
…………………………………………………………

第11話  保護者失格①(残り2日)

……………………………………………………………


ルクシ君とのお別れまで、
残り2日となった。

私、オーロラは可笑しくなったかも
しれない。

……理由は…

ルクシ「おねえちゃん どうしたの?
お顔が赤いよ 大丈夫?」

「だだ大丈夫! 今日は少し暑いからね
それで、顔が赤くなっちゃったかも」

ルクシ「…ふーん…そっかぁ…
ふふっそうなんだ…」

「…………あははは………
あっついなー(棒読み)」

あぁ、まただ…
ルクシ君の大人っぽい笑顔を見ると、
胸が熱くなってドキドキする。
3日前のあの日から…

…それにね…

ルクシ「おねえちゃん しゃがんで?」

「あっ…うん……!!……」

こつん(オデコとオデコをくっつける音)

ルクシ「本当だ 少し熱いね 」

なんだか、最近 私への触り方が…
意識させているような感じで……

……って何考えてるの 私!!!

子供に対して、変な目で見るんじゃない!
そんなの保護者失格よ

そうだ、大人っぽい笑顔も、
触り方も気のせいだ
私の気にしすぎたよ絶対!

ルクシ「おねえちゃん…
僕の手冷たいから
こうすれば……」

「……ルッ…ルクシ君?!」

オデコをくっつけたまま
ルクシ君は両手で私の頬を挟んだ。

近い 近い 近い……
くっ唇が当たりそう
こんなのまるで….

ルクシ「ねっ?これで少しは熱下がったでしょ」

「……………………」
……そうだ…
…ルクシ君はただ純粋に
私の熱を下げてくれてるのに
私…なんて邪な感情を……

「……うん、ありがとうね ルクシ君」

お礼を言いつつ…私は…

ごめんね…ルクシ君…
汚い感情で貴方を見てしまって…と
心の中で謝った。

「よっよーし!熱も下がったし
今日もお仕事頑張るぞ」

ルクシ「行ってらっしゃい
おねえちゃん 無理しないでね?」

私の頬からゆっくりと手を離し、
あの大人の笑みで私に手を振った。

「行ってくるね ルクシ君!」

内なる想いがルクシ君に
バレないよう無理矢理
空元気で手を振って……

バタン!!

自室をでた。


自室をでた瞬間……

もう…私の心はルクシ君に対しての
罪悪感がいっぱいになった。

……………………………………………………


…………………………………………


……………………


※(ルクシside)

…やっと、やっとオーロラが
僕に意識し始めた…

いや、本当に長かった。
オーロラ、鈍感なんだもの…

子供らしさのアピールは
全部【可愛い】で一蹴されている。

ダジュナール家の屋敷にいるのは
残りあとわずが…

だから、僕は少しずつ
子供らしさをやめて、
素でオーロラに接してみた。

その結果…ついに3日前、
僕に対して オーロラは目を見開き、
頬を赤く異性として意識し始めた。

あの時は、本当に嬉しくて、
手の甲にキスをしてしまったのは
少し反省…

心の優しい彼女なら
許してくれるかな

まだ、子供のスキンシップだと思い
気にしないようにしているか…

きっとオーロラは「私は子供に対して、
なんて感情を」とか思っているだろうな…
そんなの気にしなくて良いのに
たった10歳差じゃん

実際だと278歳差だ
まっ僕は年齢なんて気にしないがな


ごめんね、オーロラ
その優しさ利用させて貰うね

もう…此処に居られるの
残り2日しかないから

出来る限り、意識をさせて
僕の存在を忘れさせないように
しないと…

再びオーロラの前に現れるのは
来月に開催される舞踏会…
再会まで期間が結構開くしな…

ああ、舞踏会がとても楽しみだ。
思わず口が緩んでしまう。

それに…オーロラ…

以前、恋愛に憧れがあって…
舞踏会で運命の人探すとか
言ってなかったけ?

僕という存在がいながら、
舞踏会で他の男と目移りするのは
許さないし、絶対させない。

だって……

オーロラの運命の王子様は、
この僕【シルク・クリアラン】に
決まってるだろ?


ねえ…オーロラ?


しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!

桜もふ
恋愛
神の『ある行動』のせいで死んだらしい。私の人生を奪った神様に便利なスキルを貰い、転生した異世界で使えるチートの魔法が強すぎて楽しくて便利なの。でもね、ここは異世界。地球のように安全で自由な世界ではない、魔物やモンスターが襲って来る危険な世界……。 「生きたければ魔物やモンスターを倒せ!!」倒さなければ自分が死ぬ世界だからだ。 異世界で過ごす中で仲間ができ、時には可愛がられながら魔物を倒し、食料確保をし、この世界での生活を楽しく生き抜いて行こうと思います。 初めはファンタジー要素が多いが、中盤あたりから恋愛に入ります!!

できれば穏便に修道院生活へ移行したいのです

新条 カイ
恋愛
 ここは魔法…魔術がある世界。魔力持ちが優位な世界。そんな世界に日本から転生した私だったけれど…魔力持ちではなかった。  それでも、貴族の次女として生まれたから、なんとかなると思っていたのに…逆に、悲惨な将来になる可能性があるですって!?貴族の妾!?嫌よそんなもの。それなら、女の幸せより、悠々自適…かはわからないけれど、修道院での生活がいいに決まってる、はず?  将来の夢は修道院での生活!と、息巻いていたのに、あれ。なんで婚約を申し込まれてるの!?え、第二王子様の護衛騎士様!?接点どこ!? 婚約から逃れたい元日本人、現貴族のお嬢様の、逃れられない恋模様をお送りします。  ■■両翼の守り人のヒロイン側の話です。乳母兄弟のあいつが暴走してとんでもない方向にいくので、ストッパーとしてヒロイン側をちょいちょい設定やら会話文書いてたら、なんかこれもUPできそう。と…いう事で、UPしました。よろしくお願いします。(ストッパーになれればいいなぁ…) ■■

心を病んだ魔術師さまに執着されてしまった

あーもんど
恋愛
“稀代の天才”と持て囃される魔術師さまの窮地を救ったことで、気に入られてしまった主人公グレイス。 本人は大して気にしていないものの、魔術師さまの言動は常軌を逸していて……? 例えば、子供のようにベッタリ後を付いてきたり…… 異性との距離感やボディタッチについて、制限してきたり…… 名前で呼んでほしい、と懇願してきたり…… とにかく、グレイスを独り占めしたくて堪らない様子。 さすがのグレイスも、仕事や生活に支障をきたすような要求は断ろうとするが…… 「僕のこと、嫌い……?」 「そいつらの方がいいの……?」 「僕は君が居ないと、もう生きていけないのに……」 と、泣き縋られて結局承諾してしまう。 まだ魔術師さまを窮地に追いやったあの事件から日も浅く、かなり情緒不安定だったため。 「────私が魔術師さまをお支えしなければ」 と、グレイスはかなり気負っていた。 ────これはメンタルよわよわなエリート魔術師さまを、主人公がひたすらヨシヨシするお話である。 *小説家になろう様にて、先行公開中*

竜人のつがいへの執着は次元の壁を越える

たま
恋愛
次元を超えつがいに恋焦がれるストーカー竜人リュートさんと、うっかりリュートのいる異世界へ落っこちた女子高生結の絆されストーリー その後、ふとした喧嘩らか、自分達が壮大な計画の歯車の1つだったことを知る。 そして今、最後の歯車はまずは世界の幸せの為に動く!

眺めるだけならよいでしょうか?〜美醜逆転世界に飛ばされた私〜

波間柏
恋愛
美醜逆転の世界に飛ばされた。普通ならウハウハである。だけど。 ✻読んで下さり、ありがとうございました。✻

【完結】番である私の旦那様

桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族! 黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。 バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。 オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。 気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。 でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!) 大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです! 神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。 前半は転移する前の私生活から始まります。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

【完結済】私、地味モブなので。~転生したらなぜか最推し攻略対象の婚約者になってしまいました~

降魔 鬼灯
恋愛
マーガレット・モルガンは、ただの地味なモブだ。前世の最推しであるシルビア様の婚約者を選ぶパーティーに参加してシルビア様に会った事で前世の記憶を思い出す。 前世、人生の全てを捧げた最推し様は尊いけれど、現実に存在する最推しは…。 ヒロインちゃん登場まで三年。早く私を救ってください。

処理中です...