31 / 59
本編
第9話 素敵な人を紹介します…(残り11日)①
しおりを挟む
…………………………………………………………
第9話 素敵な人を紹介します……(残り11日)①
……………………………………………………………
ルクシ君と本当のお別れまで、
残り11日となった。
お別れまで、
ルクシ君に良い思い出を作ろうと、
私は仕事仲間達と坊っちゃまに
協力を得て、
一緒に料理をしたり、
ガーデニングをしたり、
ルクシ君のお願いも叶えたりした。
ルクシ君のお願いは、相変わらず
一緒に寝ようとか、抱っこしてとか
一緒にお風呂に入ろうなど…
あまり、欲がないお願い事で
いや…これはお願いごとじゃない!
「ルクシ君…良いんだよ遠慮しなくて
私の出来る事なら なんでも叶えるよ」
ルクシ「……なんでも?良いの?
お姉ちゃん?」
「うん、なんでもよ!じゃんじゃん言って!」
ルクシ君はうーん…と考えて
やがて、おもむろに口を開いた。
ルクシ「……じゃあ、願い事
最後の日に言うから
……楽しみにしてて」
「そっかあ、わかった
どんな願い事か
とても楽しみにしているね」
お楽しみは最後に
とっておきたいタイプかな?
今すぐにも叶えてあげたいけど、
ルクシ君の希望なら
私はいつでも待っている。
だからその間は…
「…お願い事を言うまでは
私、ルクシ君にいっぱい楽しい事を
させるね! いいかな?」
ルクシ「もちろん! お姉ちゃん
ありがとう…」
バフっと音を立て
可愛い笑顔で
私を抱きしめてくれた。
…この光景も残り11日か…
しみじみ思いながら、
ルクシ君の頭を撫でた。
その時…
ガチャ(ドアを開ける音)
坊っちゃまが私の部屋に入ってきた。
坊っちゃま「おーい!オーロラ
シラトス城のジンジャー様が……
…あっ…邪魔しちまった…一旦失礼…」
「はっはい、分かりました
すぐ向かいます !
あのジンジャーさんの場所は…」
坊っちゃま「1階のコンフィル客室にいるぞ
その餓鬼も連れていけ」
(魔王様の顔が少し不機嫌になってる
まさか、いちゃついていたとは……
…オーロラの部屋に入る際は、
一回ノックして様子を見た方がいいな)
坊っちゃまは苦笑いをして、
私達に顔を背けた。
一体どうしたんだろう?
「分かりました すぐ向かいます
坊っちゃまありがとうございます
ルクシ君、ジンジャーさんが来たって」
ルクシ「うん!ジンジャーお兄ちゃんに
会うの楽しみ!行こう!お姉ちゃん」
グイッとルクシ君に手を引っ張られ、
ジンジャーさんがいる客室へと
向かった。
……………………………….………….…………
バタン!
バタ バタ バタ バタ
シーン…
ルクシとオーロラが出て行き
部屋の中で一人…坊っちゃまは
坊っちゃま「……今後あの2人…
どうなるんだろうな…
良い方向に行くといいな
幸せになれよオーロラ…」
穏やかな笑みを浮かべ
ポツリと呟いた。
……………………………………………………………
………………………………………
……………………………
コンフィル客室に着き、
ルクシ君は
コンコンとドアをノックした。
コン コン コン
ルクシ「ジンジャーお兄ちゃん
入るよー」
ジンジャー「はーいどうぞ!」
ジンジャーさんの声がしたので、
ドアを開けた。
部屋の中ではアッサムさんもいて、
テーブルに色んな紅茶やティーカップ等が
置かれていて…
もしかして…
アッサム「オーロラさん!ルクシ君!
あっ これね さっきジンジャー様に
紅茶の入れ方を教えていたの」
ジンジャー「とても勉強になりました
ありがとうございます」
アッサム「いえいえ、お役に立てて
光栄です」
成る程、詳細ありがとうございます
だから、複数ティーポットが
置かれていたんだね
アッサム「2人ともよかったら飲んで
今回はとっておきの茶葉を
用意したんだから!」
そう言って彼女らトポ トポと音を立て
紅茶をティーカップに注ぎ、
カタンと私とルクシの目の前に
淹れたての紅茶を置いた。
「ありがとう いただきます」
ティーカップに口につけると
口いっぱいに紅茶の香りと味が
ふわっと広がった。
第9話 素敵な人を紹介します……(残り11日)①
……………………………………………………………
ルクシ君と本当のお別れまで、
残り11日となった。
お別れまで、
ルクシ君に良い思い出を作ろうと、
私は仕事仲間達と坊っちゃまに
協力を得て、
一緒に料理をしたり、
ガーデニングをしたり、
ルクシ君のお願いも叶えたりした。
ルクシ君のお願いは、相変わらず
一緒に寝ようとか、抱っこしてとか
一緒にお風呂に入ろうなど…
あまり、欲がないお願い事で
いや…これはお願いごとじゃない!
「ルクシ君…良いんだよ遠慮しなくて
私の出来る事なら なんでも叶えるよ」
ルクシ「……なんでも?良いの?
お姉ちゃん?」
「うん、なんでもよ!じゃんじゃん言って!」
ルクシ君はうーん…と考えて
やがて、おもむろに口を開いた。
ルクシ「……じゃあ、願い事
最後の日に言うから
……楽しみにしてて」
「そっかあ、わかった
どんな願い事か
とても楽しみにしているね」
お楽しみは最後に
とっておきたいタイプかな?
今すぐにも叶えてあげたいけど、
ルクシ君の希望なら
私はいつでも待っている。
だからその間は…
「…お願い事を言うまでは
私、ルクシ君にいっぱい楽しい事を
させるね! いいかな?」
ルクシ「もちろん! お姉ちゃん
ありがとう…」
バフっと音を立て
可愛い笑顔で
私を抱きしめてくれた。
…この光景も残り11日か…
しみじみ思いながら、
ルクシ君の頭を撫でた。
その時…
ガチャ(ドアを開ける音)
坊っちゃまが私の部屋に入ってきた。
坊っちゃま「おーい!オーロラ
シラトス城のジンジャー様が……
…あっ…邪魔しちまった…一旦失礼…」
「はっはい、分かりました
すぐ向かいます !
あのジンジャーさんの場所は…」
坊っちゃま「1階のコンフィル客室にいるぞ
その餓鬼も連れていけ」
(魔王様の顔が少し不機嫌になってる
まさか、いちゃついていたとは……
…オーロラの部屋に入る際は、
一回ノックして様子を見た方がいいな)
坊っちゃまは苦笑いをして、
私達に顔を背けた。
一体どうしたんだろう?
「分かりました すぐ向かいます
坊っちゃまありがとうございます
ルクシ君、ジンジャーさんが来たって」
ルクシ「うん!ジンジャーお兄ちゃんに
会うの楽しみ!行こう!お姉ちゃん」
グイッとルクシ君に手を引っ張られ、
ジンジャーさんがいる客室へと
向かった。
……………………………….………….…………
バタン!
バタ バタ バタ バタ
シーン…
ルクシとオーロラが出て行き
部屋の中で一人…坊っちゃまは
坊っちゃま「……今後あの2人…
どうなるんだろうな…
良い方向に行くといいな
幸せになれよオーロラ…」
穏やかな笑みを浮かべ
ポツリと呟いた。
……………………………………………………………
………………………………………
……………………………
コンフィル客室に着き、
ルクシ君は
コンコンとドアをノックした。
コン コン コン
ルクシ「ジンジャーお兄ちゃん
入るよー」
ジンジャー「はーいどうぞ!」
ジンジャーさんの声がしたので、
ドアを開けた。
部屋の中ではアッサムさんもいて、
テーブルに色んな紅茶やティーカップ等が
置かれていて…
もしかして…
アッサム「オーロラさん!ルクシ君!
あっ これね さっきジンジャー様に
紅茶の入れ方を教えていたの」
ジンジャー「とても勉強になりました
ありがとうございます」
アッサム「いえいえ、お役に立てて
光栄です」
成る程、詳細ありがとうございます
だから、複数ティーポットが
置かれていたんだね
アッサム「2人ともよかったら飲んで
今回はとっておきの茶葉を
用意したんだから!」
そう言って彼女らトポ トポと音を立て
紅茶をティーカップに注ぎ、
カタンと私とルクシの目の前に
淹れたての紅茶を置いた。
「ありがとう いただきます」
ティーカップに口につけると
口いっぱいに紅茶の香りと味が
ふわっと広がった。
0
お気に入りに追加
331
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!
桜もふ
恋愛
神の『ある行動』のせいで死んだらしい。私の人生を奪った神様に便利なスキルを貰い、転生した異世界で使えるチートの魔法が強すぎて楽しくて便利なの。でもね、ここは異世界。地球のように安全で自由な世界ではない、魔物やモンスターが襲って来る危険な世界……。
「生きたければ魔物やモンスターを倒せ!!」倒さなければ自分が死ぬ世界だからだ。
異世界で過ごす中で仲間ができ、時には可愛がられながら魔物を倒し、食料確保をし、この世界での生活を楽しく生き抜いて行こうと思います。
初めはファンタジー要素が多いが、中盤あたりから恋愛に入ります!!

心を病んだ魔術師さまに執着されてしまった
あーもんど
恋愛
“稀代の天才”と持て囃される魔術師さまの窮地を救ったことで、気に入られてしまった主人公グレイス。
本人は大して気にしていないものの、魔術師さまの言動は常軌を逸していて……?
例えば、子供のようにベッタリ後を付いてきたり……
異性との距離感やボディタッチについて、制限してきたり……
名前で呼んでほしい、と懇願してきたり……
とにかく、グレイスを独り占めしたくて堪らない様子。
さすがのグレイスも、仕事や生活に支障をきたすような要求は断ろうとするが……
「僕のこと、嫌い……?」
「そいつらの方がいいの……?」
「僕は君が居ないと、もう生きていけないのに……」
と、泣き縋られて結局承諾してしまう。
まだ魔術師さまを窮地に追いやったあの事件から日も浅く、かなり情緒不安定だったため。
「────私が魔術師さまをお支えしなければ」
と、グレイスはかなり気負っていた。
────これはメンタルよわよわなエリート魔術師さまを、主人公がひたすらヨシヨシするお話である。
*小説家になろう様にて、先行公開中*
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
【完結】アラサー喪女が転生したら悪役令嬢だった件。断罪からはじまる悪役令嬢は、回避不能なヤンデレ様に溺愛を確約されても困ります!
美杉。祝、サレ妻コミカライズ化
恋愛
『ルド様……あなたが愛した人は私ですか? それともこの体のアーシエなのですか?』
そんな風に簡単に聞くことが出来たら、どれだけ良かっただろう。
目が覚めた瞬間、私は今置かれた現状に絶望した。
なにせ牢屋に繋がれた金髪縦ロールの令嬢になっていたのだから。
元々は社畜で喪女。挙句にオタクで、恋をすることもないままの死亡エンドだったようで、この世界に転生をしてきてしあったらしい。
ただまったく転生前のこの令嬢の記憶がなく、ただ状況から断罪シーンと私は推測した。
いきなり生き返って死亡エンドはないでしょう。さすがにこれは神様恨みますとばかりに、私はその場で断罪を行おうとする王太子ルドと対峙する。
なんとしても回避したい。そう思い行動をした私は、なぜか回避するどころか王太子であるルドとのヤンデレルートに突入してしまう。
このままヤンデレルートでの死亡エンドなんて絶対に嫌だ。なんとしても、ヤンデレルートを溺愛ルートへ移行させようと模索する。
悪役令嬢は誰なのか。私は誰なのか。
ルドの溺愛が加速するごとに、彼の愛する人が本当は誰なのかと、だんだん苦しくなっていく――

神様の手違いで、おまけの転生?!お詫びにチートと無口な騎士団長もらっちゃいました?!
カヨワイさつき
恋愛
最初は、日本人で受験の日に何かにぶつかり死亡。次は、何かの討伐中に、死亡。次に目覚めたら、見知らぬ聖女のそばに、ポツンとおまけの召喚?あまりにも、不細工な為にその場から追い出されてしまった。
前世の記憶はあるものの、どれをとっても短命、不幸な出来事ばかりだった。
全てはドジで少し変なナルシストの神様の手違いだっ。おまけの転生?お詫びにチートと無口で不器用な騎士団長もらっちゃいました。今度こそ、幸せになるかもしれません?!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる