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本編
第6話 本当の正体は…③
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…………………………………………………………
第6話 本当の正体は…③
…………………………………………………
カリ カリ カリ カリ……
えーと…私の得意技は……
掃除が得意かな…
不得意は、お裁縫…
カリ……
「よし…これでおしまい!
やっと書き終わった…」
いや…書く書類の量が多かった
ダジュナール家での生活、
保護者である私の事について、
多分きっと…この書類は
ルクシ君が虐待されてないか、
…ちゃんとした生活を送っていたか、
確認をする為に………
「………………」
……この書類が書き終わった
……という事は……
「ルクシ君とお別れ……」
ポツリと呟いた途端…
何だか悲しい気持ちが
胸いっぱいに広がった。
だって…ルクシ君との生活…
私にとってかけがえのない
楽しい日々だったもの…
ボロ…ボロ ボロ
「………っ」
…ダメよオーロラ、
早く泣き止みなさいよ
そろそろルクシ君達が来るでしょ!
最後は笑って見送るって決めたじゃない…
ルクシ君の幸せを願って……
コンコンコン!(ドアを叩く音)
ガチャ!!
ジンジャー「オーロラさん書類は
書き終わりましたか……
ってどうしたんですか?!」
ルクシ「おねえちゃん 迎えにきちゃった
……えっ?どうしたの?!」
やっぱり…笑顔だけで見送るなんて…
無理だった……
目からとめどなく溢れる涙、
止める事なんて出来ない
こんなみっともない姿
見せたくなかった
今更、遅いけど
ハンカチで涙を拭いて
笑顔でいなきゃ
「みっともない姿を見せてしまい、
申し訳ございません 書類を書き終えました
お願い致します」
ジンジャー「あっありがとうございます
結構びっしり書いてくれてんですね」
(何故、オーロラさんは泣いているんだ?
まさか……)
「これで私のお役目はお終いですね
ジンジャーさん…ルクシ君を
お願い致します」
ジンジャー「あっあのオーロラさん…」
(やっぱり!今日がお別れだと思ってる
シルク様は……ひっ!!)
ルクシ「おねえちゃん…」
ジンジャー(オーロラさんがご自身の事を
想っている事に嬉しい気持ちと…
彼女から離れ行く事は許さないとの
お怒りの気持ちが…顔にでている
はっきり言って怖い!ドン引きものだ…)
「ルクシ君…私とはここでお別れだね
グスッ…幸せになってね…
私の事は記憶の片隅に…たまに思い出して
くれたら嬉しいな……」
元気でね ルクシ君…
そう…こころの中で呟き、
きゅっ とルクシ君を抱きしめた。
ルクシ「……おねえちゃん
今日がお別れだなんて勝手に決めないでよ」
「……えっ?!」
ルクシ君の声色が怒りがあるような
慌てて離れ、彼の顔を見ると…
ルクシ「……勝手に決めないでよ…」
案の定、目元を赤くして、
怒っていた。
私を掴む手は力強く握られ痛かった。
ジンジャー「……えー感動のお別れの所を
水さして申し訳ございませんが…
まだ、お別れではございません」
「……?! 」
ジンジャー「実はまだ、ルクシ君の
新しい住処が決まっていなくて…
もう2週間、ダジュナール様のお屋敷に
いさせて貰えないでしょうか」
「……それはとても光栄ですが、
領主様達の許可がなければ…」
ジンジャー「ああ、それなら安心して下さい
先程、その件はダジュナール家の領主様に
手紙を飛ばしました
後日俺が屋敷に参りますので…」
「……じゃあ……」
ちらっとルクシ君を見た。
ルクシ君はニコッと笑って…
ルクシ「まだ、お別れじゃないよ
残り2週間…よろしくね おねえちゃん」
私の頬を伝う涙を手で拭き取って
くれた。
「……うぅぅ こんな事思っちゃ
いけないけど…よかった
まだ…お別れじゃなくて……
うんっ残り2週間、よろしくねルクシ君」
ほっとして思わず笑みを浮かべた。
2週間だったら、時間がある…
ちゃんと思い出を作って、
最後は…多分泣くけど
心からルクシ君を送り出せる…
…………………………………………………………
……………………………………………………
オーロラは気付かなかった…
この時ルクシが心の中で
ルクシ(安心してよ オーロラ…
お別れなんてさせないよ
だって…オーロラは僕の妃に…
いや…伴侶としてずっと一緒に
いるんだから…)
笑顔の裏腹に隠していた事に…
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第6話 本当の正体は…③
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カリ カリ カリ カリ……
えーと…私の得意技は……
掃除が得意かな…
不得意は、お裁縫…
カリ……
「よし…これでおしまい!
やっと書き終わった…」
いや…書く書類の量が多かった
ダジュナール家での生活、
保護者である私の事について、
多分きっと…この書類は
ルクシ君が虐待されてないか、
…ちゃんとした生活を送っていたか、
確認をする為に………
「………………」
……この書類が書き終わった
……という事は……
「ルクシ君とお別れ……」
ポツリと呟いた途端…
何だか悲しい気持ちが
胸いっぱいに広がった。
だって…ルクシ君との生活…
私にとってかけがえのない
楽しい日々だったもの…
ボロ…ボロ ボロ
「………っ」
…ダメよオーロラ、
早く泣き止みなさいよ
そろそろルクシ君達が来るでしょ!
最後は笑って見送るって決めたじゃない…
ルクシ君の幸せを願って……
コンコンコン!(ドアを叩く音)
ガチャ!!
ジンジャー「オーロラさん書類は
書き終わりましたか……
ってどうしたんですか?!」
ルクシ「おねえちゃん 迎えにきちゃった
……えっ?どうしたの?!」
やっぱり…笑顔だけで見送るなんて…
無理だった……
目からとめどなく溢れる涙、
止める事なんて出来ない
こんなみっともない姿
見せたくなかった
今更、遅いけど
ハンカチで涙を拭いて
笑顔でいなきゃ
「みっともない姿を見せてしまい、
申し訳ございません 書類を書き終えました
お願い致します」
ジンジャー「あっありがとうございます
結構びっしり書いてくれてんですね」
(何故、オーロラさんは泣いているんだ?
まさか……)
「これで私のお役目はお終いですね
ジンジャーさん…ルクシ君を
お願い致します」
ジンジャー「あっあのオーロラさん…」
(やっぱり!今日がお別れだと思ってる
シルク様は……ひっ!!)
ルクシ「おねえちゃん…」
ジンジャー(オーロラさんがご自身の事を
想っている事に嬉しい気持ちと…
彼女から離れ行く事は許さないとの
お怒りの気持ちが…顔にでている
はっきり言って怖い!ドン引きものだ…)
「ルクシ君…私とはここでお別れだね
グスッ…幸せになってね…
私の事は記憶の片隅に…たまに思い出して
くれたら嬉しいな……」
元気でね ルクシ君…
そう…こころの中で呟き、
きゅっ とルクシ君を抱きしめた。
ルクシ「……おねえちゃん
今日がお別れだなんて勝手に決めないでよ」
「……えっ?!」
ルクシ君の声色が怒りがあるような
慌てて離れ、彼の顔を見ると…
ルクシ「……勝手に決めないでよ…」
案の定、目元を赤くして、
怒っていた。
私を掴む手は力強く握られ痛かった。
ジンジャー「……えー感動のお別れの所を
水さして申し訳ございませんが…
まだ、お別れではございません」
「……?! 」
ジンジャー「実はまだ、ルクシ君の
新しい住処が決まっていなくて…
もう2週間、ダジュナール様のお屋敷に
いさせて貰えないでしょうか」
「……それはとても光栄ですが、
領主様達の許可がなければ…」
ジンジャー「ああ、それなら安心して下さい
先程、その件はダジュナール家の領主様に
手紙を飛ばしました
後日俺が屋敷に参りますので…」
「……じゃあ……」
ちらっとルクシ君を見た。
ルクシ君はニコッと笑って…
ルクシ「まだ、お別れじゃないよ
残り2週間…よろしくね おねえちゃん」
私の頬を伝う涙を手で拭き取って
くれた。
「……うぅぅ こんな事思っちゃ
いけないけど…よかった
まだ…お別れじゃなくて……
うんっ残り2週間、よろしくねルクシ君」
ほっとして思わず笑みを浮かべた。
2週間だったら、時間がある…
ちゃんと思い出を作って、
最後は…多分泣くけど
心からルクシ君を送り出せる…
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オーロラは気付かなかった…
この時ルクシが心の中で
ルクシ(安心してよ オーロラ…
お別れなんてさせないよ
だって…オーロラは僕の妃に…
いや…伴侶としてずっと一緒に
いるんだから…)
笑顔の裏腹に隠していた事に…
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