10 / 16
恐いくらい「あなたを好きなこと」覚えているの
しおりを挟む
お茶会の授業です。中庭に円卓を並べて紅茶や茶葉の知識や紅茶の飲み比べとかします。優雅だわ。
同じテーブルにはお約束のマヤ(恵都先輩)がいます。今日の高級茶葉はサウスプール家、私の家からの寄贈品だそうです。私が記憶喪失で学院に迷惑をかけてるから、きっとお兄様が配慮してくれたのね。ありがとうございます。
マヤが最初に注ごうとしたのですが、やっぱり後輩としてそれは申し訳ないので、私が注ぎます、と茶葉の入った缶を受け取った。そして蓋を開けたら、缶の中の茶葉がモコモコ動いてヤツが飛び出てきた!気を失う瞬間、部室でヤツが出た時に、恵都先輩が鷲掴みにして窓から逃がした時のことを思い出した。
目が覚めたら医務室のベッドに寝てた。横にマヤとエリンさんがいた。エリンさんに退室してもらった。
「恵都先輩、私、もう紅茶のめません。」
「ごめんごめん。話のネタなくてついね。私が蓋とる予定だったし。」
「明日は予餞会じゃないですかー。」
「私、落とした攻略者達と回るから、ありちゃんの観察ができないの。しょうくんはググったから期待してね。」
「ほんとですね、ほんとですね、もうこの生活きつくて早く逃げたい。」
「そうなんだ。公爵令嬢ってお金持ちだから豪華な暮らしをしてるのかと思った。ところでどのへんが?」
恵都先輩にアリアが王妃になる為に、ルイの横にいる為に、どれだけの努力をしていたか切々と語っていると、医務室のドアが開いた。魔王・ルイだ。
すると、どうしたわけか、涙が出てきた。
ルイのこと好きじゃないのに。アリアの気持ちを語ってたから同化しちゃったのかな。来てくれて嬉しい気持ちが心の奥底深くからふつふつと湧いてくる。
「ありちゃん・・・?」
恵都先輩が心配そうな声でのぞきこんできた。
「マヤ嬢、もう大丈夫です。ありがとうございます。」
そう返事すると、マヤは席を立った。
「アリア、大丈夫なんだね。じゃあ。」
と、ルイ、マヤと一緒に退室。
おい!私が心配で来たんじゃないのか?マヤに会いに来たのか?
高鳴る胸に「ばかやろー」ってつっこんだけど、このトキメキは止みそうになかった。
私、どうしちゃったんだろう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
弾劾裁判まであと6日
「366日」
午後の紅茶のCM 上白石萌歌ちゃんver.大好きです
熊本がんばれ!
同じテーブルにはお約束のマヤ(恵都先輩)がいます。今日の高級茶葉はサウスプール家、私の家からの寄贈品だそうです。私が記憶喪失で学院に迷惑をかけてるから、きっとお兄様が配慮してくれたのね。ありがとうございます。
マヤが最初に注ごうとしたのですが、やっぱり後輩としてそれは申し訳ないので、私が注ぎます、と茶葉の入った缶を受け取った。そして蓋を開けたら、缶の中の茶葉がモコモコ動いてヤツが飛び出てきた!気を失う瞬間、部室でヤツが出た時に、恵都先輩が鷲掴みにして窓から逃がした時のことを思い出した。
目が覚めたら医務室のベッドに寝てた。横にマヤとエリンさんがいた。エリンさんに退室してもらった。
「恵都先輩、私、もう紅茶のめません。」
「ごめんごめん。話のネタなくてついね。私が蓋とる予定だったし。」
「明日は予餞会じゃないですかー。」
「私、落とした攻略者達と回るから、ありちゃんの観察ができないの。しょうくんはググったから期待してね。」
「ほんとですね、ほんとですね、もうこの生活きつくて早く逃げたい。」
「そうなんだ。公爵令嬢ってお金持ちだから豪華な暮らしをしてるのかと思った。ところでどのへんが?」
恵都先輩にアリアが王妃になる為に、ルイの横にいる為に、どれだけの努力をしていたか切々と語っていると、医務室のドアが開いた。魔王・ルイだ。
すると、どうしたわけか、涙が出てきた。
ルイのこと好きじゃないのに。アリアの気持ちを語ってたから同化しちゃったのかな。来てくれて嬉しい気持ちが心の奥底深くからふつふつと湧いてくる。
「ありちゃん・・・?」
恵都先輩が心配そうな声でのぞきこんできた。
「マヤ嬢、もう大丈夫です。ありがとうございます。」
そう返事すると、マヤは席を立った。
「アリア、大丈夫なんだね。じゃあ。」
と、ルイ、マヤと一緒に退室。
おい!私が心配で来たんじゃないのか?マヤに会いに来たのか?
高鳴る胸に「ばかやろー」ってつっこんだけど、このトキメキは止みそうになかった。
私、どうしちゃったんだろう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
弾劾裁判まであと6日
「366日」
午後の紅茶のCM 上白石萌歌ちゃんver.大好きです
熊本がんばれ!
1
お気に入りに追加
31
あなたにおすすめの小説

だいたい全部、聖女のせい。
荒瀬ヤヒロ
恋愛
「どうして、こんなことに……」
異世界よりやってきた聖女と出会い、王太子は変わってしまった。
いや、王太子の側近の令息達まで、変わってしまったのだ。
すでに彼らには、婚約者である令嬢達の声も届かない。
これはとある王国に降り立った聖女との出会いで見る影もなく変わってしまった男達に苦しめられる少女達の、嘆きの物語。

この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。


【完】まさかの婚約破棄はあなたの心の声が聞こえたから
えとう蜜夏☆コミカライズ中
恋愛
伯爵令嬢のマーシャはある日不思議なネックレスを手に入れた。それは相手の心が聞こえるという品で、そんなことを信じるつもりは無かった。それに相手とは家同士の婚約だけどお互いに仲も良く、上手くいっていると思っていたつもりだったのに……。よくある婚約破棄のお話です。
※他サイトに自立も掲載しております
21.5.25ホットランキング入りありがとうございました( ´ ▽ ` )ノ
Unauthorized duplication is a violation of applicable laws.
ⓒえとう蜜夏(無断転載等はご遠慮ください)

【完結】王太子殿下が幼馴染を溺愛するので、あえて応援することにしました。
かとるり
恋愛
王太子のオースティンが愛するのは婚約者のティファニーではなく、幼馴染のリアンだった。
ティファニーは何度も傷つき、一つの結論に達する。
二人が結ばれるよう、あえて応援する、と。

【完結】転生地味悪役令嬢は婚約者と男好きヒロイン諸共無視しまくる。
なーさ
恋愛
アイドルオタクの地味女子 水上羽月はある日推しが轢かれそうになるのを助けて死んでしまう。そのことを不憫に思った女神が「あなた、可哀想だから転生!」「え?」なんの因果か異世界に転生してしまう!転生したのは地味な公爵令嬢レフカ・エミリーだった。目が覚めると私の周りを大人が囲っていた。婚約者の第一王子も男好きヒロインも無視します!今世はうーん小説にでも生きようかな〜と思ったらあれ?あの人は前世の推しでは!?地味令嬢のエミリーが知らず知らずのうちに戦ったり溺愛されたりするお話。
本当に駄文です。そんなものでも読んでお気に入り登録していただけたら嬉しいです!
婚約破棄? 私、この国の守護神ですが。
国樹田 樹
恋愛
王宮の舞踏会場にて婚約破棄を宣言された公爵令嬢・メリザンド=デラクロワ。
声高に断罪を叫ぶ王太子を前に、彼女は余裕の笑みを湛えていた。
愚かな男―――否、愚かな人間に、女神は鉄槌を下す。
古の盟約に縛られた一人の『女性』を巡る、悲恋と未来のお話。
よくある感じのざまぁ物語です。
ふんわり設定。ゆるーくお読みください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる