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動いた運命、王都までの道程
1話 片頭痛
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――寒い。
――寂しい。
五感が失われ意識が少しずつ薄れゆくなかで、それでもしっかりと感じる凍え。
男はその中で自分の内側にある願いを自覚していた。
それは長い間、胸のうちにあったもの。
それは消滅の間際でようやく気づくことができたもの。
走馬灯のように脳裏をよぎる光景の数々は、日の当たらなかった多くの時間ではなく消滅の間際に一度だけ他人の生と交差した時間ばかり。
彼はこれからこの世界に連れられて来る【転移者】をこの世界で運用するため、人柱としてある国に集められた者達のひとりである。
人柱たちは皆、それぞれの理由で集められた。
ある者は任務に出向く兵士たちへの激励、ある者は貧しい者達への慰問、ある者は国王に妙技を披露するため、その誰もが自分達にその酷く悲惨な役割が待っているとは考えもしなかった。
彼の場合は人柱としての役割の前に長い獄中生活が待っていた。その国の役人を殺した罪で捕らえられた彼は抵抗なく檻に入った。
そしてその後に待っていた結末は罪の清算ではなく、人柱としての無情な死だった。
魔法陣の中で縛られたまま転がされ、仰々しい呪文を聞いた彼が人生の最後に感じたものは頭が割れるような、酷い頭痛。
彼は自分の人生の結末を呪い、思考が消滅する間際まで慟哭を繰り返した。
――――――
ある平日の昼下がり、空がぶ厚い、白が濃ゆい雲に覆われている。
道路に即した狭い道に青年の姿があった。この道は朝と夕方に近くの高校の生徒たちが少なくない数行き来する通学路となっているが、今は制服を着ている人物は彼一人しか見られない。
「あー、頭痛い。死ぬー」
人通りの控えめな歩道を歩いている青年。美坂コウト。彼は今、昼下がりに突如として発症した片頭痛により高校を早退。地獄の時間を過ごす事を余儀なくされていた。
頭痛に吐き気だけでなく、視界にキラキラした歪み――よくわからない人は頭痛の兆候で画像検索してみよう――が出てくるトリプルパンチだ。これはオーバーキル過ぎないかと内心、ツッコミを入れていた。
彼の辛さがどれ程のものかは潤んだ瞳と、中肉中背の体を猫背気味に丸めている姿勢と顰めた額からうかがえる。
気を紛らわすため無造作な印象を与える髪を手でクシャクシャと掻きながら改札を通り、ホームへ降りる。
ホームでは電車が到着する事を知らせるアナウンスが響いていた。今いる駅から彼の家まで電車と徒歩で約20分。
その時間を乗り越え、痛み止めを飲んで寝る。起きたら少しの頭痛を残してあとは元通り。
だが、このことは今の彼には頭痛から気を逸らすために何度も反芻した事実でしかなく、痛みと吐き気に耐えなければならない時間の長さに絶望させられるだけだった。
電車の走行音に顔を歪める。
仕方がないとはいえ、今の彼は大きい音や強い光などの刺激はできるだけ避けたかった。
電車が駅のホームに停車し、ドアが開く。降りる人はいないようだったが、その代わりとでも言うように車内―ちょうどコウトの正面―に光の点がある事に気づいた。
頭痛の症状かと思ったがどうも違う。家路を急ぐ彼が目を逸らして乗車しようとした途端にその光が膨らみだした。
「はぁ!? なんだこれ――クソッ!!」
目の前で何が起きているのかはわからなかったが、強い刺激に対して警戒心を強めていた彼の判断は早い。
すぐさま後ろへ向かって走り出すため振り返る。しかしすでに、彼は光に覆われていた。どこを見ても同じ、一面白く光る空間で彼は自分の足が地についているのかも分からない。
強まる光に彼の頭痛は今までにない程の苦しみを生み出す。
ズキズキと痛む頭を抱えて蹲る。強く閉じた目から涙があふれていた。
「ハァ、ハァッ、ウッ」
吐き気も次第に強まっていき、強く鳴る耳鳴りは思考を突き刺すようだ。
ズキンッ!!
「!?」
左前頭部に走っていた痛みが勢いを増し、頭が割れるような酷い痛みに変わる。何が合図になったのか分からないなどと考えてしまう程に急だ。
「うぅ……あぁぁぁッ!!」
痛い。早く帰らないと、薬を飲んで……眠れさえすれば、あとは――。コウトが縋るべき頭痛薬を思いながら心のなかでうめいた時だった。
「眠っちゃえば辛いのは無くなる?」
誰かの優しい声が被さる。返答を想定していなかった言葉にレスポンスがついた。彼の脳が声の主の情報を入手しようと自然と外に意識を向ける。
彼の思考は、声の主を女性のようだと曖昧に結論づけた。
彼の頭に手が添えられ、薬を塗り込むようにゆっくりと撫でられる。優しい手付きだ。
相手について考える暇もなく、隣に人がいて自分を気遣って見ていてくれているということへの安心感が湧き上がってくる。
小さい頃、風邪を引いた時にそばでお母さんが見ていてくれていたっけ。と懐かしい記憶を思い出しながら彼は眠りについた。
「ぅ……ん……?」
あれからどの位の時間が経過したのだろうか。頬を通り過ぎる冷たい風に目を覚ましたコウトの体の上にはモフモフの毛布がかけられていた。どうやら彼は寝かされているようだ。
ひどかった頭痛は跡形もなく消え、視界に映っていたキラキラや強い吐き気もなくなっている。
胸の上で組まれていた手を解いて側を弄ると、柔らかい手触りの敷きパッドの存在を確認できる。
それと同時に視界の端に人影を捉える。寝ぼけ眼で注視していると目が合ったような気がした。
気がした、と感じたのは寝起きで視界が霞んでいて相手をはっきりと視認できていなかったからだ。
その人物はコウトが目を覚ましたことに気がついたようで、声をかけてきた。
「目、覚めた? 大丈夫? 気分とか悪くない?」
元の視界を取り戻しつつある目で相手を見る。そこには、ベッド横に置いてある椅子に座り、心配そうにコウトを覗く女性がいた。
その女性は背丈は彼より頭一つ分くらい小さく、ボブヘアをしていて前髪が眉毛より少し長い。落ち着いた雰囲気と可愛さが同居している、そんな印象を受けた。
女性の声には聞き覚えがあったが、誰かは思い出せない。どこで聞いたのだろうなんて考えていたため返事が遅れてしまう。
「……大丈夫です……」
「そう、よかった。なにか飲み物でも貰ってくるね。まだ横になってていいよ」
そう言い残して何処かへ行ってしまった。一人残された彼はまだ覚醒しきっていない頭で今の状況を整理する。
「何があったんだっけ、思い出せない」
まず、昼間に学校で偏頭痛を起こして、早退して、帰ってる途中で……何があった? 彼は思い出すことができない。
「もしかしてあの強い光が原因なのか?」
強い光を見てしまうことで起こる記憶障害とかあったはずだ。と、そこまで考えようやく気づく。
「いや、忘れてないじゃん」
強い光を覚えていた。あの光のせいで偏頭痛が悪化して、先程の女性の声もその時に聞いたのだったとようやく思い至る。
彼女はずっと看病してくれていたのかなと考えると、申し訳無さを感じてしまう。
覚えていた記憶をスルーするという、少し間抜けな考えをしたあと、別の疑問も生まれた。あの時何故自分は眠ってしまったのだろうか。
頭を撫でられ、急に眠気が襲ってきたが手品か何かなのか。まさか安心感のみによるものだということはあるまい。そこまで人肌に飢えてはいないはずだ。
余談だが、彼は友達と呼べる人間ははそれなりにいたし、休日も遊んだりしてごく普通の楽しい学校生活を送っていた。そういう意味では寂しい思いはしていないのだ。
考え始めてから少し時間が経ったが答えは出ないまま。別の事を考えようとあたりを見渡す。
彼が今いる部屋は一言で表すとぼろぼろだった。壁は崩れ、瓦礫が床に転がっている。もちろん天井も壊れていて、元の形を予想するのは難しそうだ。
他に分かることといえば、床に散乱している高級そうな装飾品、今は土煙か何かで汚れてしまっているが元は綺麗な光沢のあったであろう磁器製のオブジェ等であることから、やんごとなき身分の人々の住居であったのだろうという事ぐらいだ。
「……ここはどこなんだ?」
一人では分かるはずのない疑問にぶち当たり頭を抱えると、また彼を心配する声が聞こえた。
「大丈夫!? まだ頭痛い?」
「ごめんなさい。違うんです。ここ何処かなーって考えてて、なにか知りませんか?」
どうやら彼女は頭を抱える彼を見て、まだ頭痛がしていると勘違いしたようだ。
女性は、そういえば君はずっと寝てたもんね。と言ってから続ける。
「どうやらここは――、異世界みたいだよ‼」
「――へ?」
「私達、異世界転移しちゃったみたい!!」
――寂しい。
五感が失われ意識が少しずつ薄れゆくなかで、それでもしっかりと感じる凍え。
男はその中で自分の内側にある願いを自覚していた。
それは長い間、胸のうちにあったもの。
それは消滅の間際でようやく気づくことができたもの。
走馬灯のように脳裏をよぎる光景の数々は、日の当たらなかった多くの時間ではなく消滅の間際に一度だけ他人の生と交差した時間ばかり。
彼はこれからこの世界に連れられて来る【転移者】をこの世界で運用するため、人柱としてある国に集められた者達のひとりである。
人柱たちは皆、それぞれの理由で集められた。
ある者は任務に出向く兵士たちへの激励、ある者は貧しい者達への慰問、ある者は国王に妙技を披露するため、その誰もが自分達にその酷く悲惨な役割が待っているとは考えもしなかった。
彼の場合は人柱としての役割の前に長い獄中生活が待っていた。その国の役人を殺した罪で捕らえられた彼は抵抗なく檻に入った。
そしてその後に待っていた結末は罪の清算ではなく、人柱としての無情な死だった。
魔法陣の中で縛られたまま転がされ、仰々しい呪文を聞いた彼が人生の最後に感じたものは頭が割れるような、酷い頭痛。
彼は自分の人生の結末を呪い、思考が消滅する間際まで慟哭を繰り返した。
――――――
ある平日の昼下がり、空がぶ厚い、白が濃ゆい雲に覆われている。
道路に即した狭い道に青年の姿があった。この道は朝と夕方に近くの高校の生徒たちが少なくない数行き来する通学路となっているが、今は制服を着ている人物は彼一人しか見られない。
「あー、頭痛い。死ぬー」
人通りの控えめな歩道を歩いている青年。美坂コウト。彼は今、昼下がりに突如として発症した片頭痛により高校を早退。地獄の時間を過ごす事を余儀なくされていた。
頭痛に吐き気だけでなく、視界にキラキラした歪み――よくわからない人は頭痛の兆候で画像検索してみよう――が出てくるトリプルパンチだ。これはオーバーキル過ぎないかと内心、ツッコミを入れていた。
彼の辛さがどれ程のものかは潤んだ瞳と、中肉中背の体を猫背気味に丸めている姿勢と顰めた額からうかがえる。
気を紛らわすため無造作な印象を与える髪を手でクシャクシャと掻きながら改札を通り、ホームへ降りる。
ホームでは電車が到着する事を知らせるアナウンスが響いていた。今いる駅から彼の家まで電車と徒歩で約20分。
その時間を乗り越え、痛み止めを飲んで寝る。起きたら少しの頭痛を残してあとは元通り。
だが、このことは今の彼には頭痛から気を逸らすために何度も反芻した事実でしかなく、痛みと吐き気に耐えなければならない時間の長さに絶望させられるだけだった。
電車の走行音に顔を歪める。
仕方がないとはいえ、今の彼は大きい音や強い光などの刺激はできるだけ避けたかった。
電車が駅のホームに停車し、ドアが開く。降りる人はいないようだったが、その代わりとでも言うように車内―ちょうどコウトの正面―に光の点がある事に気づいた。
頭痛の症状かと思ったがどうも違う。家路を急ぐ彼が目を逸らして乗車しようとした途端にその光が膨らみだした。
「はぁ!? なんだこれ――クソッ!!」
目の前で何が起きているのかはわからなかったが、強い刺激に対して警戒心を強めていた彼の判断は早い。
すぐさま後ろへ向かって走り出すため振り返る。しかしすでに、彼は光に覆われていた。どこを見ても同じ、一面白く光る空間で彼は自分の足が地についているのかも分からない。
強まる光に彼の頭痛は今までにない程の苦しみを生み出す。
ズキズキと痛む頭を抱えて蹲る。強く閉じた目から涙があふれていた。
「ハァ、ハァッ、ウッ」
吐き気も次第に強まっていき、強く鳴る耳鳴りは思考を突き刺すようだ。
ズキンッ!!
「!?」
左前頭部に走っていた痛みが勢いを増し、頭が割れるような酷い痛みに変わる。何が合図になったのか分からないなどと考えてしまう程に急だ。
「うぅ……あぁぁぁッ!!」
痛い。早く帰らないと、薬を飲んで……眠れさえすれば、あとは――。コウトが縋るべき頭痛薬を思いながら心のなかでうめいた時だった。
「眠っちゃえば辛いのは無くなる?」
誰かの優しい声が被さる。返答を想定していなかった言葉にレスポンスがついた。彼の脳が声の主の情報を入手しようと自然と外に意識を向ける。
彼の思考は、声の主を女性のようだと曖昧に結論づけた。
彼の頭に手が添えられ、薬を塗り込むようにゆっくりと撫でられる。優しい手付きだ。
相手について考える暇もなく、隣に人がいて自分を気遣って見ていてくれているということへの安心感が湧き上がってくる。
小さい頃、風邪を引いた時にそばでお母さんが見ていてくれていたっけ。と懐かしい記憶を思い出しながら彼は眠りについた。
「ぅ……ん……?」
あれからどの位の時間が経過したのだろうか。頬を通り過ぎる冷たい風に目を覚ましたコウトの体の上にはモフモフの毛布がかけられていた。どうやら彼は寝かされているようだ。
ひどかった頭痛は跡形もなく消え、視界に映っていたキラキラや強い吐き気もなくなっている。
胸の上で組まれていた手を解いて側を弄ると、柔らかい手触りの敷きパッドの存在を確認できる。
それと同時に視界の端に人影を捉える。寝ぼけ眼で注視していると目が合ったような気がした。
気がした、と感じたのは寝起きで視界が霞んでいて相手をはっきりと視認できていなかったからだ。
その人物はコウトが目を覚ましたことに気がついたようで、声をかけてきた。
「目、覚めた? 大丈夫? 気分とか悪くない?」
元の視界を取り戻しつつある目で相手を見る。そこには、ベッド横に置いてある椅子に座り、心配そうにコウトを覗く女性がいた。
その女性は背丈は彼より頭一つ分くらい小さく、ボブヘアをしていて前髪が眉毛より少し長い。落ち着いた雰囲気と可愛さが同居している、そんな印象を受けた。
女性の声には聞き覚えがあったが、誰かは思い出せない。どこで聞いたのだろうなんて考えていたため返事が遅れてしまう。
「……大丈夫です……」
「そう、よかった。なにか飲み物でも貰ってくるね。まだ横になってていいよ」
そう言い残して何処かへ行ってしまった。一人残された彼はまだ覚醒しきっていない頭で今の状況を整理する。
「何があったんだっけ、思い出せない」
まず、昼間に学校で偏頭痛を起こして、早退して、帰ってる途中で……何があった? 彼は思い出すことができない。
「もしかしてあの強い光が原因なのか?」
強い光を見てしまうことで起こる記憶障害とかあったはずだ。と、そこまで考えようやく気づく。
「いや、忘れてないじゃん」
強い光を覚えていた。あの光のせいで偏頭痛が悪化して、先程の女性の声もその時に聞いたのだったとようやく思い至る。
彼女はずっと看病してくれていたのかなと考えると、申し訳無さを感じてしまう。
覚えていた記憶をスルーするという、少し間抜けな考えをしたあと、別の疑問も生まれた。あの時何故自分は眠ってしまったのだろうか。
頭を撫でられ、急に眠気が襲ってきたが手品か何かなのか。まさか安心感のみによるものだということはあるまい。そこまで人肌に飢えてはいないはずだ。
余談だが、彼は友達と呼べる人間ははそれなりにいたし、休日も遊んだりしてごく普通の楽しい学校生活を送っていた。そういう意味では寂しい思いはしていないのだ。
考え始めてから少し時間が経ったが答えは出ないまま。別の事を考えようとあたりを見渡す。
彼が今いる部屋は一言で表すとぼろぼろだった。壁は崩れ、瓦礫が床に転がっている。もちろん天井も壊れていて、元の形を予想するのは難しそうだ。
他に分かることといえば、床に散乱している高級そうな装飾品、今は土煙か何かで汚れてしまっているが元は綺麗な光沢のあったであろう磁器製のオブジェ等であることから、やんごとなき身分の人々の住居であったのだろうという事ぐらいだ。
「……ここはどこなんだ?」
一人では分かるはずのない疑問にぶち当たり頭を抱えると、また彼を心配する声が聞こえた。
「大丈夫!? まだ頭痛い?」
「ごめんなさい。違うんです。ここ何処かなーって考えてて、なにか知りませんか?」
どうやら彼女は頭を抱える彼を見て、まだ頭痛がしていると勘違いしたようだ。
女性は、そういえば君はずっと寝てたもんね。と言ってから続ける。
「どうやらここは――、異世界みたいだよ‼」
「――へ?」
「私達、異世界転移しちゃったみたい!!」
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