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お見合いで一目惚れ!? 4-1
しおりを挟む「……あの、レオンハルトさまはどうして、このお見合いを受けたのでしょうか……?」
だってこんなに格好良いのだもの。絶対にモテていると思うのよね。引く手あまただろうに、なんで私とのお見合いを選んだのだろう?
ちらりとレオンハルトさまに視線を向けて問うと、彼と視線がぱちっと合った。彼は
「……その、ええと」と、なんだか言いづらそうに視線をあちこちに彷徨わせてから、私を見た。
「……お恥ずかしながら、あまり女性と接したことがなくて……」
「え?」
夜会に居たら絶対に誰か声かけそうなのに? と驚いてしまった。
「ずっと騎士団に所属しておりまして、父が辺境伯を引退し、オレ……わたしが辺境伯になったことで仕事一筋になってしまい……」
騎士団に所属していた? 辺境地に騎士団があることは、うっすらと記憶にある。習ったから。次期辺境伯として過ごしていたわけではないのね。そして、騎士団に所属していたと言うことは、きっとかなりの強さを誇るのだろう。
「国境近くですからね。あの地を狙う者も多いのです」
……そうよね、辺境地は戦争で狙われやすいから。フォルクヴァルツの防衛線はこの王都でも耳に届く。
「まあ、今のところ平和なんですけどね」
「それは良いことですわ」
にこりと微笑んでみせる。戦争よりは、平和のほうが良いよね。
……レオンハルトさまはずっと騎士団に所属していて、そのあとすぐに辺境伯になったので、女性関係はあまりなかったのかも?
「夜会なども誘われたのですか、仕事に追われて参加できず……」
「……お仕事には慣れましたか……?」
「いえ、まったく……」
肩を落とすレオンハルトさまに、私は思わずクスクスと笑ってしまった。
「エリカ嬢こそ、どうしてこのお見合いを受けようと思ったのですか?」
「父から頼まれて、と言うのもありますが……。私、出来ればこの王都から出て行きたいのです」
「……それは、一時的な避難先、と言うことでしょうか?」
ふるふると首を横に振る。扇子を閉じて、トン、と自分の胸元に手を置いて、自信満々の笑みを浮かべる。
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まぁ、必死に勉強している中、ダニエル殿下は他の令嬢と逢瀬を重ねていたのだから悲しくなってしまう……嘘です、婚約破棄されるのは知っていたから、そんなにダメージにはなっていない。
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