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番外編
海辺の街で。 4話
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砂浜で遊んでことで汚れてしまったので、先にホテルでシャワーを浴びて着替えてからレグルスさまと一緒に彼の目的地へ向かう。
ホテルのすぐ近くだから、と歩いていくことにした。
「賑やかですわね」
「結構大きな街だからね。あ、ここだよ」
本当に近かった。歩いて十分も経っていない。ショーウィンドウには宝石が並べられている。どの宝石もきらきらときらめいているわ。
「……宝石店?」
「うん。見てほしいものがあるんだ」
宝石店の中に入ると、「いらっしゃいませ、レグルスさま。お待ちしておりました」と店員……いえ、店長らしき中年の女性がレグルスさまに声をかけた。
「久しぶり、ミセス。例のもの、用意してくれた?」
「はい、しっかりと。うふふ、レグルスさまが例の品を、なんて……お嬢さま、愛されていますわねぇ」
微笑ましそうに微笑む女性に、レグルスさまがこほんとわざとらしく咳をした。口元を手で覆い、くすくすと笑ってから奥の部屋に案内され、ソファに座る。
「こちらですわ。ホワイトコーラルのブレスレットです」
早速とばかりに差し出されたのは、まろやかな白さのブレスレット。ホワイトコーラル、ということは珊瑚、なのよね……?
わたくしが見てきた珊瑚は赤色が主だったので、じっと見つめてしまった。
「綺麗でしょう? このホワイトコーラルは、レグルスさまが見つけたのですよ」
「レグルスさまが?」
「運が良かっただけだよ。これ、他の石とも組み合わせられる?」
「もちろんですわ。ローズクォーツ、ロードナイト、ヒスイなどがお勧めです」
ホワイトコーラルだけでも綺麗なのに、他の石と組み合わせたらどんなふうになるのだろう? あまり想像がつかなくて首をかしげていると、店長がすっとなにかを取り出す。
「こちらをご覧ください。ホワイトコーラルと組み合わせた場合の相性でございます」
「相性、ですか?」
「ええ。石同士にも相性がありますから。……そうですね、お嬢さまなら、こちらのヒスイがお勧めですわ」
ヒスイとの相性を見て、顔に熱が集まった。『家庭に幸せな繁栄』と書かれていたからだ。だって、この場合の『家庭』って、レグルスさまとわたくしということよね……?
「あら、初々しい反応をありがとうございます。では、ヒスイと組み合わせてブレスレットを用意しますね」
「ああ、頼んだ。すぐできるかい?」
「今日中には。そうですね……夕方までには間に合わせます」
「そう。それじゃ、その頃取りに来るよ。さて、デートの続きをしようか、カミラ嬢」
デート、という言葉にレグルスさまを見上げる。……わたくしと、レグルスさまだけだものね、そうよね、これは……デートなのよね……!
レグルスさまがわたくしに手を差し出し、その手を取って立ち上がる。顔はずっと赤いままだと思う。それを微笑ましそうに見られて、なんだか恥ずかしかった。
ホテルのすぐ近くだから、と歩いていくことにした。
「賑やかですわね」
「結構大きな街だからね。あ、ここだよ」
本当に近かった。歩いて十分も経っていない。ショーウィンドウには宝石が並べられている。どの宝石もきらきらときらめいているわ。
「……宝石店?」
「うん。見てほしいものがあるんだ」
宝石店の中に入ると、「いらっしゃいませ、レグルスさま。お待ちしておりました」と店員……いえ、店長らしき中年の女性がレグルスさまに声をかけた。
「久しぶり、ミセス。例のもの、用意してくれた?」
「はい、しっかりと。うふふ、レグルスさまが例の品を、なんて……お嬢さま、愛されていますわねぇ」
微笑ましそうに微笑む女性に、レグルスさまがこほんとわざとらしく咳をした。口元を手で覆い、くすくすと笑ってから奥の部屋に案内され、ソファに座る。
「こちらですわ。ホワイトコーラルのブレスレットです」
早速とばかりに差し出されたのは、まろやかな白さのブレスレット。ホワイトコーラル、ということは珊瑚、なのよね……?
わたくしが見てきた珊瑚は赤色が主だったので、じっと見つめてしまった。
「綺麗でしょう? このホワイトコーラルは、レグルスさまが見つけたのですよ」
「レグルスさまが?」
「運が良かっただけだよ。これ、他の石とも組み合わせられる?」
「もちろんですわ。ローズクォーツ、ロードナイト、ヒスイなどがお勧めです」
ホワイトコーラルだけでも綺麗なのに、他の石と組み合わせたらどんなふうになるのだろう? あまり想像がつかなくて首をかしげていると、店長がすっとなにかを取り出す。
「こちらをご覧ください。ホワイトコーラルと組み合わせた場合の相性でございます」
「相性、ですか?」
「ええ。石同士にも相性がありますから。……そうですね、お嬢さまなら、こちらのヒスイがお勧めですわ」
ヒスイとの相性を見て、顔に熱が集まった。『家庭に幸せな繁栄』と書かれていたからだ。だって、この場合の『家庭』って、レグルスさまとわたくしということよね……?
「あら、初々しい反応をありがとうございます。では、ヒスイと組み合わせてブレスレットを用意しますね」
「ああ、頼んだ。すぐできるかい?」
「今日中には。そうですね……夕方までには間に合わせます」
「そう。それじゃ、その頃取りに来るよ。さて、デートの続きをしようか、カミラ嬢」
デート、という言葉にレグルスさまを見上げる。……わたくしと、レグルスさまだけだものね、そうよね、これは……デートなのよね……!
レグルスさまがわたくしに手を差し出し、その手を取って立ち上がる。顔はずっと赤いままだと思う。それを微笑ましそうに見られて、なんだか恥ずかしかった。
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