20 / 57
第16話 演習
しおりを挟む
まだ暑い盛りの七月下旬に行われた野外大演習は九万人のグローク人が敵味方に分かれて戦う大規模なものとなった。これは野外演習の総仕上げを意味するものであり、以後は艦船実習が課業の中心となる。選抜されたグローク人が大隊を指揮し、それを教官たちが連隊に統率する形で行なわれた。九万人のグローク人はパミーヤ高原を中心に配置され、東軍をヴォルフが、西軍をプレンデルが、それぞれ指揮官となって統括した。
ウォーケンは丘陵に作戦本部を設置して、他の幕僚と共に各部隊の動きを督戦した。兵は特殊な戦闘服を着込んでおり、模擬弾が命中すると、その箇所や距離により戦死から軽傷まで、コンピューターにより選別され戦列から弾かれた。銃身で突かれた者も、銃剣で突かれたものと見做され同様の処置が取られた。戦死者及び戦傷者の数を正確にカウントすることで、実戦さながらの戦闘を再現できるのだ。
演習は早朝の〇六〇〇時より開始された。
グローク人兵士は各所でぶつかりあい、早くも数か所で白兵戦が発生した。その勇猛果敢な戦いぶりは初日で戦死者二百名、負傷者八百名という数字となって表われた。実際、取っ組み合いや銃床で殴られたりして数十名の負傷者を出している。その陸軍兵すらも凌駕する戦意旺盛な戦いぶりは、ウォーケンを初めとする司令部幕僚を十分に満足させた。初日の演習は十四時〇〇時に終了した。司令部に集まった現地指揮官も口をそろえてグローク人の敢闘精神を褒め称えた。
「やりますな、彼らも……」
ヴォルフが感に堪えたように呟いた。
「意欲と使命感の勝利ですな」
ブレンデルも確たる様子で頷いた。
「いっそのこと、うちの部隊を海兵隊に鞍替えさせますか」
ソコロフは言った直後に、その発言が冗談にならないことに気が付いた。
ウォーケンはその日の戦果を総括すると、改めて各部隊に指示を出した。
■■■
「明朝も〇六〇〇時より作戦開始か」
トムソンは夕飯を掻き込みながら命令書に目を通した。
これがあと六日間続くのだ。四十歳過ぎの自分にはしんどい訓練内容だ。だが部下の前で無様な姿はみせられない。彼はいまや兵曹待遇となって小隊の指揮を執っていた。下士官が小隊の指揮を執るなど他の部隊では考えられないことだが、中堅指揮官ですらグローク人で補わなければならないこの部隊にとって、字が読めて人望のある者はそれだけで貴重な人材といえた。彼らはこの海兵団を卒業するまでに士官に任命され、やがては配属された艦艇で主要部署を任されることになるだろう。彼らが経験豊かな人類士官並みに働けるかどうかはわからないが、今後の航海実習において更なる階級の変動が起きることは確実だった。教官たちは彼らの適性を見抜くために、あらゆる試練を課してくるはずだ。トムソン自身は敢えて出世を望まなかったが、グローク人の大儀のために命を捨てる覚悟はできていた。彼はとうの昔に妻と離婚しており、一人息子とも音信不通となっていた。自由が彼にもたらしたものは開放感よりもむしろ喪失感だった。戦争は自分の人生に重大な意義をもたらす最後の機会かもしれない。
「よう、この文字何て読むんだっけ?」
トムソンが命令書から目を離すと、グレイが手にした本の一字を指さした。それは人類の幼児が字を覚えるために書かれた絵本だった。
「”友達”だよ」
皮肉なものだとトムソンは思う。字を知っていることが出世の条件の一つであることを知ったとたん、多くのグローク人が積極的に字を覚えようと努力するようになった。司令部は初心者向けの絵本を配布して、彼らの向学心に応えた。トムソンやダフマンのように字の読み書きができる者は、仲間から事あるごとに字の読み方を尋ねられた。そんな識字運動のような動向に背を向ける者もいた。たとえばスレイヤーなどは、
「フン、今更字なんか覚えてどうする?」
「なんだ、おまえ、出世したくないのか?」
クロウは怪訝そうに本から顔を上げた。
「焦るこたぁねえさ。出世したきゃ戦闘で功績を上げりゃいいんだ」
「まあ、おまえさんは運動神経がいいから、それも可能だろうが……」
スレイヤーがクロウの本の表紙を覗き込んだ。
「おまえが読んでる本、みんなのものと違うな。どこで拾った?」
「図書館さ。ダフマンに教えられてね。あの絵本くらいなら読めるからな。どうせ読むなら、もっとマシなものをと思ってよ」
クロウが手にしたのは中等教育用の教科書だった。彼はいくらか字が読めたので、絵本の代わりに教科書で難しい字を覚えようとしているのだ。それでも彼はグレイと同じく二等兵のままだった。その点、スレイヤーは連絡艇の操縦技術を認められて、既に一等兵に昇進していた。専門分野の腕を磨くことも昇進の有利な条件の一つだった。この部隊にいる限り、出世の条件はいくらでも転がっているように思われた。
■■■
「二二〇〇までに就寝のこと」
トムソンの口から思わず欠伸が漏れた。
就寝時間にはまだ少し間があったが、中年の肉体には耐えがたい疲労が蓄積していた。そろそろ眠ろうかと考えていた彼の下に、司令部から新たな辞令が届けられた。それは明日を以て彼を二等兵曹に任命するというものだった。
入隊してわずか二か月で下士官に昇進とは……。出世とは無縁の部署で戦うことを覚悟していたトムソンからすれば、これは思いもよらぬ果報といえた。だが軍隊に限らず、社会において出世に責任は付きものだ。ろくな実戦経験のない自分に、どれほどの職責を全うできるというのか? 今日は後方で兵站を担当したが、明日は前線で戦わねばならない。連隊の左翼を担ってパミール高原の東にある丘陵を占拠するのだ。果たして自分は課業で教えられた通りの行動を、小隊に命じることができるだろうか? 興奮した兵士たちにより各所で白兵戦が頻発したことは、彼の耳にも届いていた。実戦にせよ演習にせよ、まずは冷静になることが大切だ。
心にゆとりが生まれたせいだろう。彼は消灯ラッパの音を聴くことなく眠りに就いた。
そんなトムソンの様子に気付くことなく、グレイは灯の下で一心不乱に絵本を読み耽っていた。この半年の間に何度読み返したことか。トムソンやダフマンに繰り返し尋ねたお陰で読めない字はほとんどなくなっていた。当初は字を習得するための読書だったが、彼は次第にその物語に惹かれていった。それは旧世紀を代表する奴隷文学の傑作で、トムという黒人奴隷の苦難に満ちた半生を描いたものだった。自分の記憶とダブる部分も少なくなく、特に最後のトムが息を引き取る場面では、重労働に病み疲れて死んだ祖父の姿が瞼に浮かんで涙なしには読めなかった。
「なんだ、また読んでるのか?」
クロウが思わずグレイの顔を覗き込んだ。
歩哨任務を終えて天幕に帰ってきたのだ。
「おまえ、泣いているのか?」
グレイが涙に暮れた顔を上げた。
「おまえこそ、これを読んで悲しくならねえのか?」
「作り話を読んで感動するのはお子様だけさ」
「いや、ここに描かれていることは事実だって、ダフマンが言ってたぜ」
クロウは煙草に火を点すと、天井に向かって紫煙を吐き出した。
「だとしたら黒人同様、俺たちも人類と対等な関係を築けるかもしれねえな。まあ、今の俺たちにとっちゃあ、遠い遠い夢物語なんだろうが……」
「ダフマンが言ってたぜ。強く求めさえすれば理想は必ず実現するって」
クロウが苦笑いを浮かべた。
「ハハッ、これだから苦労知らずの言うことは……」
「俺も最初はそう思ったさ。でも黒人の歴史ってやつを教えてもらったら、もしかしたらって思ってよ」
「どうせ実現するなら、俺たちが生きているうちに実現してほしいもんだ」
「俺たちは架け橋なんだそうだ。人類とグローク人を繋ぐための……」
「架け橋? 誰がそんなこと言った。またダフマンの野郎か?」
「ああ、そうだけど」
「おまえ、この頃あいつの影響を受けてねえか?」
グレイはふと考え込むように視線を落とした。
クロウは煙草を揉み消すと、憐れむようにグレイを見た。
「おい、ダフマンに言っておけ。俺たちは架け橋なんかじゃねえ。捨て石だとな」
「捨て石?」
「そうさ、だからそんな夢物語なんか捨てて、生き延びることだけを考えるんだ」
クロウはごろりと横になった。その視線の先には疲労の浮き出たトムソンの背中があった。
「うちのトム爺やはもうお休みかよ」
「あれ、さっきまで起きていたんだけど……」
「歳には勝てねえってわけか。こんなおっさんが俺たちの隊長とはな。明日の演習に耐えられるのかね」
「静かにしろよ。起こしたら悪いだろ」
グレイの押し殺した呟きに、クロウはしかめ面して口を噤んだ。
天幕に再び静寂が蘇った。グレイは再び黙々とページを捲り続ける。眠気を感じているにもかかわらず、手を止めようという気にはならないのだ。不意にわからない字に出くわして、読み方を尋ねようとクロウを見ると、既に彼も軽やかな寝息を立てて眠っていた。そのときグレイは消灯ラッパの音を聴いた。ダフマン、スレイヤーの両名は明け方まで歩哨に立つので、消灯時間になっても戻ってくることはない。グレイはようやく本を閉じると、灯を消して眠りに就いた。
ウォーケンは丘陵に作戦本部を設置して、他の幕僚と共に各部隊の動きを督戦した。兵は特殊な戦闘服を着込んでおり、模擬弾が命中すると、その箇所や距離により戦死から軽傷まで、コンピューターにより選別され戦列から弾かれた。銃身で突かれた者も、銃剣で突かれたものと見做され同様の処置が取られた。戦死者及び戦傷者の数を正確にカウントすることで、実戦さながらの戦闘を再現できるのだ。
演習は早朝の〇六〇〇時より開始された。
グローク人兵士は各所でぶつかりあい、早くも数か所で白兵戦が発生した。その勇猛果敢な戦いぶりは初日で戦死者二百名、負傷者八百名という数字となって表われた。実際、取っ組み合いや銃床で殴られたりして数十名の負傷者を出している。その陸軍兵すらも凌駕する戦意旺盛な戦いぶりは、ウォーケンを初めとする司令部幕僚を十分に満足させた。初日の演習は十四時〇〇時に終了した。司令部に集まった現地指揮官も口をそろえてグローク人の敢闘精神を褒め称えた。
「やりますな、彼らも……」
ヴォルフが感に堪えたように呟いた。
「意欲と使命感の勝利ですな」
ブレンデルも確たる様子で頷いた。
「いっそのこと、うちの部隊を海兵隊に鞍替えさせますか」
ソコロフは言った直後に、その発言が冗談にならないことに気が付いた。
ウォーケンはその日の戦果を総括すると、改めて各部隊に指示を出した。
■■■
「明朝も〇六〇〇時より作戦開始か」
トムソンは夕飯を掻き込みながら命令書に目を通した。
これがあと六日間続くのだ。四十歳過ぎの自分にはしんどい訓練内容だ。だが部下の前で無様な姿はみせられない。彼はいまや兵曹待遇となって小隊の指揮を執っていた。下士官が小隊の指揮を執るなど他の部隊では考えられないことだが、中堅指揮官ですらグローク人で補わなければならないこの部隊にとって、字が読めて人望のある者はそれだけで貴重な人材といえた。彼らはこの海兵団を卒業するまでに士官に任命され、やがては配属された艦艇で主要部署を任されることになるだろう。彼らが経験豊かな人類士官並みに働けるかどうかはわからないが、今後の航海実習において更なる階級の変動が起きることは確実だった。教官たちは彼らの適性を見抜くために、あらゆる試練を課してくるはずだ。トムソン自身は敢えて出世を望まなかったが、グローク人の大儀のために命を捨てる覚悟はできていた。彼はとうの昔に妻と離婚しており、一人息子とも音信不通となっていた。自由が彼にもたらしたものは開放感よりもむしろ喪失感だった。戦争は自分の人生に重大な意義をもたらす最後の機会かもしれない。
「よう、この文字何て読むんだっけ?」
トムソンが命令書から目を離すと、グレイが手にした本の一字を指さした。それは人類の幼児が字を覚えるために書かれた絵本だった。
「”友達”だよ」
皮肉なものだとトムソンは思う。字を知っていることが出世の条件の一つであることを知ったとたん、多くのグローク人が積極的に字を覚えようと努力するようになった。司令部は初心者向けの絵本を配布して、彼らの向学心に応えた。トムソンやダフマンのように字の読み書きができる者は、仲間から事あるごとに字の読み方を尋ねられた。そんな識字運動のような動向に背を向ける者もいた。たとえばスレイヤーなどは、
「フン、今更字なんか覚えてどうする?」
「なんだ、おまえ、出世したくないのか?」
クロウは怪訝そうに本から顔を上げた。
「焦るこたぁねえさ。出世したきゃ戦闘で功績を上げりゃいいんだ」
「まあ、おまえさんは運動神経がいいから、それも可能だろうが……」
スレイヤーがクロウの本の表紙を覗き込んだ。
「おまえが読んでる本、みんなのものと違うな。どこで拾った?」
「図書館さ。ダフマンに教えられてね。あの絵本くらいなら読めるからな。どうせ読むなら、もっとマシなものをと思ってよ」
クロウが手にしたのは中等教育用の教科書だった。彼はいくらか字が読めたので、絵本の代わりに教科書で難しい字を覚えようとしているのだ。それでも彼はグレイと同じく二等兵のままだった。その点、スレイヤーは連絡艇の操縦技術を認められて、既に一等兵に昇進していた。専門分野の腕を磨くことも昇進の有利な条件の一つだった。この部隊にいる限り、出世の条件はいくらでも転がっているように思われた。
■■■
「二二〇〇までに就寝のこと」
トムソンの口から思わず欠伸が漏れた。
就寝時間にはまだ少し間があったが、中年の肉体には耐えがたい疲労が蓄積していた。そろそろ眠ろうかと考えていた彼の下に、司令部から新たな辞令が届けられた。それは明日を以て彼を二等兵曹に任命するというものだった。
入隊してわずか二か月で下士官に昇進とは……。出世とは無縁の部署で戦うことを覚悟していたトムソンからすれば、これは思いもよらぬ果報といえた。だが軍隊に限らず、社会において出世に責任は付きものだ。ろくな実戦経験のない自分に、どれほどの職責を全うできるというのか? 今日は後方で兵站を担当したが、明日は前線で戦わねばならない。連隊の左翼を担ってパミール高原の東にある丘陵を占拠するのだ。果たして自分は課業で教えられた通りの行動を、小隊に命じることができるだろうか? 興奮した兵士たちにより各所で白兵戦が頻発したことは、彼の耳にも届いていた。実戦にせよ演習にせよ、まずは冷静になることが大切だ。
心にゆとりが生まれたせいだろう。彼は消灯ラッパの音を聴くことなく眠りに就いた。
そんなトムソンの様子に気付くことなく、グレイは灯の下で一心不乱に絵本を読み耽っていた。この半年の間に何度読み返したことか。トムソンやダフマンに繰り返し尋ねたお陰で読めない字はほとんどなくなっていた。当初は字を習得するための読書だったが、彼は次第にその物語に惹かれていった。それは旧世紀を代表する奴隷文学の傑作で、トムという黒人奴隷の苦難に満ちた半生を描いたものだった。自分の記憶とダブる部分も少なくなく、特に最後のトムが息を引き取る場面では、重労働に病み疲れて死んだ祖父の姿が瞼に浮かんで涙なしには読めなかった。
「なんだ、また読んでるのか?」
クロウが思わずグレイの顔を覗き込んだ。
歩哨任務を終えて天幕に帰ってきたのだ。
「おまえ、泣いているのか?」
グレイが涙に暮れた顔を上げた。
「おまえこそ、これを読んで悲しくならねえのか?」
「作り話を読んで感動するのはお子様だけさ」
「いや、ここに描かれていることは事実だって、ダフマンが言ってたぜ」
クロウは煙草に火を点すと、天井に向かって紫煙を吐き出した。
「だとしたら黒人同様、俺たちも人類と対等な関係を築けるかもしれねえな。まあ、今の俺たちにとっちゃあ、遠い遠い夢物語なんだろうが……」
「ダフマンが言ってたぜ。強く求めさえすれば理想は必ず実現するって」
クロウが苦笑いを浮かべた。
「ハハッ、これだから苦労知らずの言うことは……」
「俺も最初はそう思ったさ。でも黒人の歴史ってやつを教えてもらったら、もしかしたらって思ってよ」
「どうせ実現するなら、俺たちが生きているうちに実現してほしいもんだ」
「俺たちは架け橋なんだそうだ。人類とグローク人を繋ぐための……」
「架け橋? 誰がそんなこと言った。またダフマンの野郎か?」
「ああ、そうだけど」
「おまえ、この頃あいつの影響を受けてねえか?」
グレイはふと考え込むように視線を落とした。
クロウは煙草を揉み消すと、憐れむようにグレイを見た。
「おい、ダフマンに言っておけ。俺たちは架け橋なんかじゃねえ。捨て石だとな」
「捨て石?」
「そうさ、だからそんな夢物語なんか捨てて、生き延びることだけを考えるんだ」
クロウはごろりと横になった。その視線の先には疲労の浮き出たトムソンの背中があった。
「うちのトム爺やはもうお休みかよ」
「あれ、さっきまで起きていたんだけど……」
「歳には勝てねえってわけか。こんなおっさんが俺たちの隊長とはな。明日の演習に耐えられるのかね」
「静かにしろよ。起こしたら悪いだろ」
グレイの押し殺した呟きに、クロウはしかめ面して口を噤んだ。
天幕に再び静寂が蘇った。グレイは再び黙々とページを捲り続ける。眠気を感じているにもかかわらず、手を止めようという気にはならないのだ。不意にわからない字に出くわして、読み方を尋ねようとクロウを見ると、既に彼も軽やかな寝息を立てて眠っていた。そのときグレイは消灯ラッパの音を聴いた。ダフマン、スレイヤーの両名は明け方まで歩哨に立つので、消灯時間になっても戻ってくることはない。グレイはようやく本を閉じると、灯を消して眠りに就いた。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
ワイルド・ソルジャー
アサシン工房
SF
時は199X年。世界各地で戦争が行われ、終戦を迎えようとしていた。
世界は荒廃し、辺りは無法者で溢れかえっていた。
主人公のマティアス・マッカーサーは、かつては裕福な家庭で育ったが、戦争に巻き込まれて両親と弟を失い、その後傭兵となって生きてきた。
旅の途中、人間離れした強さを持つ大柄な軍人ハンニバル・クルーガーにスカウトされ、マティアスは軍人として活動することになる。
ハンニバルと共に任務をこなしていくうちに、冷徹で利己主義だったマティアスは利害を超えた友情を覚えていく。
世紀末の荒廃したアメリカを舞台にしたバトルファンタジー。
他の小説サイトにも投稿しています。
旧式戦艦はつせ
古井論理
歴史・時代
真珠湾攻撃を行う前に機動艦隊が発見されてしまい、結果的に太平洋戦争を回避した日本であったが軍備は軍縮条約によって制限され、日本国に国名を変更し民主政治を取り入れたあとも締め付けが厳しい日々が続いている世界。東南アジアの元列強植民地が独立した大国・マカスネシア連邦と同盟を結んだ日本だが、果たして復権の日は来るのであろうか。ロマンと知略のIF戦記。
INNER NAUTS(インナーノーツ) 〜精神と異界の航海者〜
SunYoh
SF
ーー22世紀半ばーー
魂の源とされる精神世界「インナースペース」……その次元から無尽蔵のエネルギーを得ることを可能にした代償に、さまざまな災害や心身への未知の脅威が発生していた。
「インナーノーツ」は、時空を超越する船<アマテラス>を駆り、脅威の解消に「インナースペース」へ挑む。
<第一章 「誘い」>
粗筋
余剰次元活動艇<アマテラス>の最終試験となった有人起動試験は、原因不明のトラブルに見舞われ、中断を余儀なくされたが、同じ頃、「インナーノーツ」が所属する研究機関で保護していた少女「亜夢」にもまた異変が起こっていた……5年もの間、眠り続けていた彼女の深層無意識の中で何かが目覚めようとしている。
「インナースペース」のエネルギーを解放する特異な能力を秘めた亜夢の目覚めは、即ち、「インナースペース」のみならず、物質世界である「現象界(この世)」にも甚大な被害をもたらす可能性がある。
ーー亜夢が目覚める前に、この脅威を解消するーー
「インナーノーツ」は、この使命を胸に<アマテラス>を駆り、未知なる世界「インナースペース」へと旅立つ!
そこで彼らを待ち受けていたものとは……
※この物語はフィクションです。実際の国や団体などとは関係ありません。
※SFジャンルですが殆ど空想科学です。
※セルフレイティングに関して、若干抵触する可能性がある表現が含まれます。
※「小説家になろう」、「ノベルアップ+」でも連載中
※スピリチュアル系の内容を含みますが、特定の宗教団体等とは一切関係無く、布教、勧誘等を目的とした作品ではありません。
英雄召喚〜帝国貴族の異世界統一戦記〜
駄作ハル
ファンタジー
異世界の大貴族レオ=ウィルフリードとして転生した平凡サラリーマン。
しかし、待っていたのは平和な日常などではなかった。急速な領土拡大を目論む帝国の貴族としての日々は、戦いの連続であった───
そんなレオに与えられたスキル『英雄召喚』。それは現世で英雄と呼ばれる人々を呼び出す能力。『鬼の副長』土方歳三、『臥龍』所轄孔明、『空の魔王』ハンス=ウルリッヒ・ルーデル、『革命の申し子』ナポレオン・ボナパルト、『万能人』レオナルド・ダ・ヴィンチ。
前世からの知識と英雄たちの逸話にまつわる能力を使い、大切な人を守るべく争いにまみれた異世界に平和をもたらす為の戦いが幕を開ける!
完結まで毎日投稿!
三国志 群像譚 ~瞳の奥の天地~ 家族愛の三国志大河
墨笑
歴史・時代
『家族愛と人の心』『個性と社会性』をテーマにした三国志の大河小説です。
三国志を知らない方も楽しんでいただけるよう意識して書きました。
全体の文量はかなり多いのですが、半分以上は様々な人物を中心にした短編・中編の集まりです。
本編がちょっと長いので、お試しで読まれる方は後ろの方の短編・中編から読んでいただいても良いと思います。
おすすめは『小覇王の暗殺者(ep.216)』『呂布の娘の嫁入り噺(ep.239)』『段煨(ep.285)』あたりです。
本編では蜀において諸葛亮孔明に次ぐ官職を務めた許靖という人物を取り上げています。
戦乱に翻弄され、中国各地を放浪する波乱万丈の人生を送りました。
歴史ものとはいえ軽めに書いていますので、歴史が苦手、三国志を知らないという方でもぜひお気軽にお読みください。
※人名が分かりづらくなるのを避けるため、アザナは一切使わないことにしました。ご了承ください。
※切りのいい時には完結設定になっていますが、三国志小説の執筆は私のライフワークです。生きている限り話を追加し続けていくつもりですので、ブックマークしておいていただけると幸いです。
剣客逓信 ―明治剣戟郵便録―
三條すずしろ
歴史・時代
【第9回歴史・時代小説大賞:痛快! エンタメ剣客賞受賞】
明治6年、警察より早くピストルを装備したのは郵便配達員だった――。
維新の動乱で届くことのなかった手紙や小包。そんな残された思いを配達する「御留郵便御用」の若者と老剣士が、時に不穏な明治の初めをひた走る。
密書や金品を狙う賊を退け大切なものを届ける特命郵便配達人、通称「剣客逓信(けんかくていしん)」。
武装する必要があるほど危険にさらされた初期の郵便時代、二人はやがてさらに大きな動乱に巻き込まれ――。
※エブリスタでも連載中
天日ノ艦隊 〜こちら大和型戦艦、異世界にて出陣ス!〜
八風ゆず
ファンタジー
時は1950年。
第一次世界大戦にあった「もう一つの可能性」が実現した世界線。1950年4月7日、合同演習をする為航行中、大和型戦艦三隻が同時に左舷に転覆した。
大和型三隻は沈没した……、と思われた。
だが、目覚めた先には我々が居た世界とは違った。
大海原が広がり、見たことのない数多の国が支配者する世界だった。
祖国へ帰るため、大海原が広がる異世界を旅する大和型三隻と別世界の艦船達との異世界戦記。
※異世界転移が何番煎じか分からないですが、書きたいのでかいています!
面白いと思ったらブックマーク、感想、評価お願いします!!※
※戦艦など知らない人も楽しめるため、解説などを出し努力しております。是非是非「知識がなく、楽しんで読めるかな……」っと思ってる方も読んでみてください!※
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる