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第1章 オメガ狩り
3話
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村に近付けば近付くほど、焼け焦げた臭いが鼻をつき、黒い煤が春の花弁のように高く舞い上がるのが見えた。
煤が空を舞っている、ということは、既にかなり焼けてしまった家屋があるということだ。「くそ」と小さく悪態を吐きながら、ヴェルは走った。
すぐに村の広場が見える場所まで辿り着き、ヴェルは木々の間に身を隠して伺った。
大きな井戸のある広場は、村人たちの憩いの場だ。しかし今は怯えた表情の村民たちが身を寄せ合い、突けば破裂するような緊張感で満ちていた。
火の手が上がっている家は三軒。その内一軒は村長の家であり、既に屋根が焼け落ちていた。家財道具を持ち出すことすら許されなかったのだろう。ヴェルは思わず顔を顰めた。
広場は鉄鎧の兵士たちが取り囲み、村の家という家から人々を引き摺り出しては、広場へ集めているようだ。
ざっと見たところ、村民の中に怪我をしている者はいないようだ。まずはそのことに安心をする。
兵士たちは全部で三十人ほど。なるほど、小さな村の制圧など、一個小隊いれば充分ということだろう。
フルアーマーではあるが、盾は木製。武器はどれもセンバー槍と呼ばれる軽量金属のもの。いわゆる威嚇用であり、本格的な戦闘用のものではない。
鎧の紋は確かにシュリス王国のものであり、自国内でオメガ狩りを行っているのだと分かる。
(武器はセンバー。人数が三十人程度なら……)
ヴェルの脳裏に、現状を打開するための策が一瞬よぎるが、すぐにそれを打ち払うように頭を振った。
(ダメだ。運よく追い払えたとしても、次はもっと大人数が送られてくる)
ヴェルは軽く嘆息すると、気丈に顔を上げた。
(いいんだ、俺は)
言い聞かせるようにして、もう一度胸中で「いいんだ」と呟く。上げられた相貌は、先ほどユトに見せた笑顔とは全く違う。何かを諦めたような、自嘲的な笑顔だった。
(これくらいでしかみんなの役に立てないから……)
そして、木の陰から身を現わすと、迷いのない足取りで広場へ向かった。
「隠し立てをするな! この村にオメガがいるのは分かっている!」
「し、知らないと言ったら知らない……!」
恫喝する声と、震えながらも否定しようとする村長の声が聞こえる位置まで来ると、兵士も村人たちも、すぐヴェルに気付いた。
「ヴェル! 来ちゃいかん!」
村長の悲痛な叫びが響く。ヴェルのチョーカーを見るなり、一番近くにいた兵士が大股で近付き、ヴェルの腕を掴んだ。遠慮のない痛みにヴェルは思わず顔を顰めた。
「っ、……! 離せ、抵抗するつもりはない」
ヴェルの言葉に、兵士は一瞬躊躇した様子だったが、村長を恫喝していた男が「何をしている! さっさと縛り上げるんだ!」と金切り声を上げた。ヴェルは怪訝そうに眉根を寄せる。
村長を恫喝していたのは、軍に似つかわしくない、枯れ木のように細い男だった。一人だけ鎧を纏っておらず、絹の刺繍が入った上等なガウンを羽織っている。商人連合のお偉いさんか、はたまた王都のお貴族様か、といった様相だ。
兵士に両腕を後ろで拘束されながら、ヴェルは男の前に連れて行かれる。村人たちが「ヴェル……」と、複雑そうな表情で視線を送ってきた。どうして逃げなかったのか、と。困惑と、まだ逃がすチャンスがあるのではないか、という期待が入り混じった視線だ。
高貴そうな衣服の男は、胸元に三本の薔薇と一つの星をかたどった紋をつけていた。王都の古い貴族の一派がつける印である。
(薔薇三本ってことはカロン家か……。やっぱり貴族だったな。でも何で王国軍の正規兵と一緒にいる?)
男はちらりとヴェルのチョーカーを見やると、侮蔑的な笑みを浮かべた。
「この村にオメガが一人いると聞いたが、貴様で間違いないな? そのチョーカーは本物だろうな」
「……そうです。魔導具のチョーカーです」
「ふん。こんな辺鄙な村の下賤なオメガにしては、上質そうなものを使っている」
下賤なオメガーー……一体何度この言葉を聞いただろうか。わざと他者の尊厳を踏みにじるための言葉は、己の自信のなさを露呈しているだけなのだとなぜ気付かないのか、とヴェルはいっそ冷ややかな表情で貴族の男を見つめ返した。
オメガ。その蔑称は色々ある。『子を産むだけの種』『生殖に特化した動物的な種』『アルファを惑わす魔性の種』『発情種』——なんとも勝手な名称ばかりだ。
人間は生まれてすぐに、三種の性に分けられる。アルファ性、ベータ性、オメガ性だ。そこから更に、男性と女性とに分けられる。
この世において、男女であるかどうかはさほど重要ではない。大切なのは「三種性のどれなのか」である。
アルファとは、優れた身体能力や頭脳を持つ。その学習能力、発想力、カリスマ性は群を抜いており、この世の指導者として活躍する者が多い性だ。
ベータとは、アルファとは異なり、いわゆる「普通」の者たちが多い。もちろんベータの中にも優秀なものは数多くいるが、それでも、最後の最後でアルファには敵わない。
学問の成績トップ、剣術大会の最優秀者、国最高の魔導士、誰にも思いつかないような魔導具の発明者。それらに名を連ねるのは、圧倒的にアルファが多いのである。
そしてオメガとは、そのアルファを産める唯一の性だ。
ベータからアルファとオメガは生まれない。ベータ男性とオメガ女性であっても。アルファ女性とベータ女性であっても。生まれてくるのはベータなのだ。
アルファとは、アルファとオメガが「つがい」になって初めて世に産まれる、奇跡の存在なのである。
戦争が起きそうになると、どの国も躍起になってアルファを増やそうする。他国に負けない発明品や、画期的な怪我の治療をアルファが生み出してくれれば、戦争で優位に立てる。その結果「オメガ狩り」などというものが長く続いた。
一人のアルファに何人ものオメガを宛がうためだ。
オメガは、「ヒート」と呼ばれる妊娠可能期にアルファに抱かれながらうなじを噛まれることで、妊娠をする。
攫われ、望まぬアルファとつがいにされ、妊娠させられる。オメガとて、そうぽんぽんと子を産めるわけではないし、産んだ子すべてがアルファというわけではない。終いには「お払い箱」として捨てられてしまう。そんな不幸なオメガは後を絶たなかった。
だがここ五十年ほどは、オメガ狩りのような行為は「前時代的な蛮行」という風潮が広まり、大陸全土で減少傾向だ。だが、減少しているだけで、完全になくなったわけではない。
そう、ヴェルにとっては今がまさに「前時代的な蛮行」の真っただ中である。
煤が空を舞っている、ということは、既にかなり焼けてしまった家屋があるということだ。「くそ」と小さく悪態を吐きながら、ヴェルは走った。
すぐに村の広場が見える場所まで辿り着き、ヴェルは木々の間に身を隠して伺った。
大きな井戸のある広場は、村人たちの憩いの場だ。しかし今は怯えた表情の村民たちが身を寄せ合い、突けば破裂するような緊張感で満ちていた。
火の手が上がっている家は三軒。その内一軒は村長の家であり、既に屋根が焼け落ちていた。家財道具を持ち出すことすら許されなかったのだろう。ヴェルは思わず顔を顰めた。
広場は鉄鎧の兵士たちが取り囲み、村の家という家から人々を引き摺り出しては、広場へ集めているようだ。
ざっと見たところ、村民の中に怪我をしている者はいないようだ。まずはそのことに安心をする。
兵士たちは全部で三十人ほど。なるほど、小さな村の制圧など、一個小隊いれば充分ということだろう。
フルアーマーではあるが、盾は木製。武器はどれもセンバー槍と呼ばれる軽量金属のもの。いわゆる威嚇用であり、本格的な戦闘用のものではない。
鎧の紋は確かにシュリス王国のものであり、自国内でオメガ狩りを行っているのだと分かる。
(武器はセンバー。人数が三十人程度なら……)
ヴェルの脳裏に、現状を打開するための策が一瞬よぎるが、すぐにそれを打ち払うように頭を振った。
(ダメだ。運よく追い払えたとしても、次はもっと大人数が送られてくる)
ヴェルは軽く嘆息すると、気丈に顔を上げた。
(いいんだ、俺は)
言い聞かせるようにして、もう一度胸中で「いいんだ」と呟く。上げられた相貌は、先ほどユトに見せた笑顔とは全く違う。何かを諦めたような、自嘲的な笑顔だった。
(これくらいでしかみんなの役に立てないから……)
そして、木の陰から身を現わすと、迷いのない足取りで広場へ向かった。
「隠し立てをするな! この村にオメガがいるのは分かっている!」
「し、知らないと言ったら知らない……!」
恫喝する声と、震えながらも否定しようとする村長の声が聞こえる位置まで来ると、兵士も村人たちも、すぐヴェルに気付いた。
「ヴェル! 来ちゃいかん!」
村長の悲痛な叫びが響く。ヴェルのチョーカーを見るなり、一番近くにいた兵士が大股で近付き、ヴェルの腕を掴んだ。遠慮のない痛みにヴェルは思わず顔を顰めた。
「っ、……! 離せ、抵抗するつもりはない」
ヴェルの言葉に、兵士は一瞬躊躇した様子だったが、村長を恫喝していた男が「何をしている! さっさと縛り上げるんだ!」と金切り声を上げた。ヴェルは怪訝そうに眉根を寄せる。
村長を恫喝していたのは、軍に似つかわしくない、枯れ木のように細い男だった。一人だけ鎧を纏っておらず、絹の刺繍が入った上等なガウンを羽織っている。商人連合のお偉いさんか、はたまた王都のお貴族様か、といった様相だ。
兵士に両腕を後ろで拘束されながら、ヴェルは男の前に連れて行かれる。村人たちが「ヴェル……」と、複雑そうな表情で視線を送ってきた。どうして逃げなかったのか、と。困惑と、まだ逃がすチャンスがあるのではないか、という期待が入り混じった視線だ。
高貴そうな衣服の男は、胸元に三本の薔薇と一つの星をかたどった紋をつけていた。王都の古い貴族の一派がつける印である。
(薔薇三本ってことはカロン家か……。やっぱり貴族だったな。でも何で王国軍の正規兵と一緒にいる?)
男はちらりとヴェルのチョーカーを見やると、侮蔑的な笑みを浮かべた。
「この村にオメガが一人いると聞いたが、貴様で間違いないな? そのチョーカーは本物だろうな」
「……そうです。魔導具のチョーカーです」
「ふん。こんな辺鄙な村の下賤なオメガにしては、上質そうなものを使っている」
下賤なオメガーー……一体何度この言葉を聞いただろうか。わざと他者の尊厳を踏みにじるための言葉は、己の自信のなさを露呈しているだけなのだとなぜ気付かないのか、とヴェルはいっそ冷ややかな表情で貴族の男を見つめ返した。
オメガ。その蔑称は色々ある。『子を産むだけの種』『生殖に特化した動物的な種』『アルファを惑わす魔性の種』『発情種』——なんとも勝手な名称ばかりだ。
人間は生まれてすぐに、三種の性に分けられる。アルファ性、ベータ性、オメガ性だ。そこから更に、男性と女性とに分けられる。
この世において、男女であるかどうかはさほど重要ではない。大切なのは「三種性のどれなのか」である。
アルファとは、優れた身体能力や頭脳を持つ。その学習能力、発想力、カリスマ性は群を抜いており、この世の指導者として活躍する者が多い性だ。
ベータとは、アルファとは異なり、いわゆる「普通」の者たちが多い。もちろんベータの中にも優秀なものは数多くいるが、それでも、最後の最後でアルファには敵わない。
学問の成績トップ、剣術大会の最優秀者、国最高の魔導士、誰にも思いつかないような魔導具の発明者。それらに名を連ねるのは、圧倒的にアルファが多いのである。
そしてオメガとは、そのアルファを産める唯一の性だ。
ベータからアルファとオメガは生まれない。ベータ男性とオメガ女性であっても。アルファ女性とベータ女性であっても。生まれてくるのはベータなのだ。
アルファとは、アルファとオメガが「つがい」になって初めて世に産まれる、奇跡の存在なのである。
戦争が起きそうになると、どの国も躍起になってアルファを増やそうする。他国に負けない発明品や、画期的な怪我の治療をアルファが生み出してくれれば、戦争で優位に立てる。その結果「オメガ狩り」などというものが長く続いた。
一人のアルファに何人ものオメガを宛がうためだ。
オメガは、「ヒート」と呼ばれる妊娠可能期にアルファに抱かれながらうなじを噛まれることで、妊娠をする。
攫われ、望まぬアルファとつがいにされ、妊娠させられる。オメガとて、そうぽんぽんと子を産めるわけではないし、産んだ子すべてがアルファというわけではない。終いには「お払い箱」として捨てられてしまう。そんな不幸なオメガは後を絶たなかった。
だがここ五十年ほどは、オメガ狩りのような行為は「前時代的な蛮行」という風潮が広まり、大陸全土で減少傾向だ。だが、減少しているだけで、完全になくなったわけではない。
そう、ヴェルにとっては今がまさに「前時代的な蛮行」の真っただ中である。
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