異世界イベントを詰め込みすぎるとこうなる

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セリ・ベネットは主人公である。
前世は日本人で高校生の時に事故にあって死んで異世界転生、という設定で作った。ありきたりでなんの面白みもないが手っ取り早く作れるので、書き手としては時間削減になる。
性別は女。性格は、クール系を目指していた。書く時間によってテンションの格差が酷かったので、性格はかなり変わっていた。日替わり性格。
婚約破棄イベント時は17歳。うら若き少女である。
親は公爵の位にいる。兄が一人、父が一人、継母が一人、連れ子(主人公から見れば義理の妹)が一人。
継母、連れ子とくれば、当然あれです。婚約破棄イベントの時に争う相手です。
父と兄は主人公の味方である。溺愛とまではいかないが、少なくとも両者に深い親愛はある。近親相〇も性癖だが、この小説では取り扱わなかった。
実母は主人公を産んだ半年後に病気で亡くなっている。この病気は主人公の死に直結してくるので私としては回避策を練りたい。




脳内整理を一旦終え、ふかふかソファに身を投げる。
＿私、セリ。今さんさいなの。
さんさいなので、複雑な思考は頭の負担なんです。

天井へ指先を向けて、くいっと動かす。すると中に浮かぶ家具たち。

＿ファンタジーふわふわやぁ

脳内お花畑で軽やかなスキップできる。何言ってるかって自分でも分からない。


本当に、本当に嫌なのだ。
自分で作ったものとはいえ、成り代わるとか四肢を代償にしたっていいから辞退したい。
魔法素敵とか全く思えない。
ご飯も服も別にこだわりは無いから大して気にはならないが、この世界の考え方が嫌い。無理。無理ぽよ。あはは。〇ね。
というか需要ないことをするんじゃない。需要と供給はだいたい同じくらいが丁度いいんだから。社会で学ばなかったんか？さ〇ぞ？？

過激思想はとりあえず横に置いといて。
これからのことを考えよう。
まず、ストーリー通りにことを進める。何故かって1番それが安全だからだ。確約された死があるから、それまでには死なないだろう。無理にストーリーから外れて命を脅かされる方がこわい。
この世界でのモットーは「いのちだいじに」である。上手く演じきれば確約された死まで生きることが出来る。
そして、その死をなくすこと。病気とはいうが、実質あれは呪いと毒を混ぜ合わせたもの。長い時間をかけて全身にまわり、多臓器に不可逆的な損傷を与える。
正直、まだ呪いが弱いうちに対処したいが、発作時に起こるイベントが控えているので無理。



要約：がんばろう