スーアサイド

もしも僕が神様なら

　あれから三日たった。
　警察や引っ越し業者は来てないから死んでは無いだろう。
　昨日、コンビニに行くとき不意にあの少女の部屋のカーテンの隙間を覗いたのは心配だったからだけど少しストーカー染みているとも思った。
　まぁ、なににせよ、三日前のあれは確実に罪滅ぼしと僕への言い聞かせだ。
　アイツを止めらんなくて辛かったから少しでも軽くするための行動だ。
　自分でも酷いとは思うけど、もしあの少女が知らないとこで勝手に死んでいたとしても何も思わないだろう。
　ただ今は違う。
　もし今あの少女が自殺したらまた止めきれなかったことになる。
　こんな自己中心的な我が儘な理屈だけど許してほしい。
　今できる精一杯を尽くしてあの少女を生かす。
　それとも殺人鬼は関わらない方がいいのか。
　けど分からないと自分言い聞かせながらでもこのキレイ事を通さなければならない。
　オマエのために。
　そんなお節介も僕の我が儘なのだろう。



　今日も世の中は平和や幸福を謳っている。
　デパートまでの電化製品店前のテレビでは大体いつもこれだ。
　僕ら自殺志願者にはそれが痛いことを知らない振りをしているのか、それともそんな人達のことは人間の底辺ゴミ扱いでもして眼中にないのか。
はっきりはわからないけど、とりあえず上部だけでも着飾っているのははっきり解ることだ。　
　もし僕がこの世界の創造神でもあるならこんな世界は作っていないのだろうと常々思う。
　そんなことを考えながらいつも通りデパートで食材を買って家に帰ろうとしていた。
　ただ、いつも通りでなかったのはここからだったりする。
　あの少女からの手紙がポストに入っていたことだ。
　それが酷く残酷なナニかの始まりだったのかもしれない。