124 / 154
第122話 レリアナの約束
しおりを挟む
紺の王国と白の聖王国との不戦協定調印式は何事もなく無事に終了した。ルルーとレリアナは、2通の協定書に署名し、協定の証としてそれぞれ1通ずつ協定書を持ち合う。
その夜、ルルー、キッド、ミュウ、ルイセの4人は、レリアナに呼ばれ、案内役のフィーユに連れられて指定された部屋へと向かう。
「フィー、レリアナ様の大事な用ってなんなんだ?」
「大事な用は大事な用だよ」
4人は大事な用としか要件を聞かされておらず、具体的な内容については教えてもらえないまま連れられていた。
フィーユのどこかウキウキした様子から、彼女が要件の内容を知っていることは想像がつく。そう思ってキッドはフィーユから情報を得ようと試みるが、フィーユは簡単に口を割ってくれそうにない。
「協定の調印式は無事に終わったし、ほかに大事なことっていうと、なんだ?」
「レリアナ様にとっては調印式よりも大事なことかもね~」
思わせぶりなことは匂わせるものの、フィーユは肝心なことを教えてくれそうにはなかった。
まだ今晩の食事を提供されていないこともあり、近くから漂ってくる香ばしい匂いを感じつつ、やがてキッド達は目的と部屋へとたどりつく。
「みんな、どうぞ、入って」
フィーユが扉を開けると、部屋の真ん中には白いテーブルクロスが敷かれた長いテーブルがあり、その上にはナイフやフォークが並んでいた。だが、肝心のレリアナの姿はそこには見当たらない。
「ここでお食事を取るということみたいですね」
「そうですね。昨晩は俺達4人での食事でしたから、今晩はレリアナ様と会食ということでしょうか?」
キッドは部屋の中に入り、ルルーと顔を見合わせる。
「ルルー様はここね~」
部屋の中へと進んでいたフィーユは、一番奥の席の椅子を引いて、ルルーを手招きする。
「あ、はい」
ルルーが心持ち小走りに指示された席へと向かう。
「キッドはここ」
「こっちがルイセさん」
「ここがミュウさんね」
フィーユの指示通りに、ルルーに続いて、キッド、ルイセ、ミュウとテーブルの片側に並んで席についていく。
だが、肝心のレリアナはまだ姿を見せなかった。
「フィーさん、レリアナ様は?」
立場的にはルルー達が客人にあたる。とはいえ、待たされたからといって憤るようなルルーではない。単純な疑問としてフィーユに問いかける。
しかし、答えは別のところからきた。
「ごめんなさい、待たせてますね」
扉が開いたままの入り口から聞こえてきたレリアナの声に振り向けば、ピンクのエプロン姿で頭に同じ色の三角巾をつけたレリアナが両手に料理の皿を持ったまま部屋の中に入ってきていた。
「レリアナ様!?」
思わず手伝おうとするかのようにルルーが椅子から立ち上がる。
「あっ! ルルー様は座っていてくださいね!」
レリアナは言葉でルルーを制止し、そのままルルーの席まで行くと、彼女の前に皿を並べた。レリアナに続いて、ティセとグレイも皿を手にして部屋に入ってくる。
4人の前には、トマトソースのパスタ、とろけたチーズの乗ったハンバーグ、カボチャのスープ、この地方特有の野菜のサラダといった料理の乗った皿が並んでいく。
(……まさか聖王のエプロン姿を見ることになるとは思わなかった)
テキパキ動くレリアナ達に、キッドはただ驚きながら椅子に座ってじっとしていることしかできなかった。レリアナが手伝いを拒否したこともあるが、レリアナの動きは街のレストランの給仕にも見劣りしないもので、下手に手伝おうものなら逆に足でまといになってしまいそうだった。
「ルイセ、元ウエイトレスとして、レリアナ様の動きをどう見る?」
「私が店主なら即採用しますね」
「なるほど」
キッドとルイセが小声でそんなやりとりをしている間に、4人の前の皿は並べ終わり、レリアナ達は対面の4席にも同じ皿を並べていった。
やがて8席すべてに料理が並ぶと、レリアナ達も奥から、レリアナ、フィーユ、ティセ、グレイの並びで席についていく。
「皆さん、お待たせしました。お恥ずかしながら作ったのが私なので、お口に合うかわかりませんが、よければお召し上がりください」
自席で少し照れながら言うレリアナの頭と体には三角巾とエプロンがついたままだった。
「レリアナ様! 頭とエプロン!」
フィーユの指摘で、照れで赤かったレリアナの顔が、恥ずかしさによる赤い顔に変わる。
「やだっ、私ったら!?」
レリアナは慌てて三角巾とエプロンを脱いで部屋の片隅に置くと、恥ずかしさを隠した顔で再び席に着く。
「失礼しました。恥ずかしいところをお見せしてしまって……」
「いえ、そんなことはないですよ。むしろレリアナ様の可愛らしいところを見られて心が和みました」
言う人によっては嫌味にも取られそうな言葉だったが、ルルーの口から出るとそんな感じは一切なく、言われたレリアナの表情も自然とほころぶ。
「ありがとうございます。料理を作りながら昔に戻ったみたいな気持ちになってしまって、それが抜けていなかったのかもしれません」
「レリアナ様は聖王に即位される以前は、料理のお手伝いをされているとおっしゃられていましたものね」
ルルーは以前に自分が料理を振舞った際に、レリアナが使用人が料理を作るのを手伝っていたと話していたことを忘れていない。
「はい。このパスタも打つところから私がやったんです。……普段皆さんが口にされている王宮のお料理に比べれば全然たいしたものではないのでしょうけど……どうしてもあの時の約束を果たしたくて」
ルルーはレリアナの言う約束が何のことかすぐに理解する。
二人が女子同盟を結んだあの夜、ルルーの作った手料理のお返しにレリアナは自ら料理を振舞うことを約束した。赤の王国の侵攻により果たされることなく終わったあの約束、それをレリアナは忘れずにずっと覚えていた。
そしてルルーもまたその約束を忘れたことはない。レリアナも自分同様に覚えていてくれたのだと、ルルーの胸が熱くなる。
「レリアナ様、あの日の約束、私も忘れたことはありませんでした。レリアナ様の手料理は、私にとってどんな有名な料理人による料理よりもいただきたいと思っていたものです!」
ルルーは感慨のこもった瞳で目の前の料理を眺める。特別何かに秀でた料理ではないにもかかわらず、ルルーにはそれらがキラキラして見えた。
「……ありがとうございます。それでは、皆さん、冷めないうちにお召し上がりになってください」
8人はそれぞれの方法で食事の前の祈りを捧げると、レリアナの料理へと手を伸ばていく。
紺の王国以来となる8人による2度目の晩餐は、前回以上に賑やかなものへとなっていった。
その夜、ルルー、キッド、ミュウ、ルイセの4人は、レリアナに呼ばれ、案内役のフィーユに連れられて指定された部屋へと向かう。
「フィー、レリアナ様の大事な用ってなんなんだ?」
「大事な用は大事な用だよ」
4人は大事な用としか要件を聞かされておらず、具体的な内容については教えてもらえないまま連れられていた。
フィーユのどこかウキウキした様子から、彼女が要件の内容を知っていることは想像がつく。そう思ってキッドはフィーユから情報を得ようと試みるが、フィーユは簡単に口を割ってくれそうにない。
「協定の調印式は無事に終わったし、ほかに大事なことっていうと、なんだ?」
「レリアナ様にとっては調印式よりも大事なことかもね~」
思わせぶりなことは匂わせるものの、フィーユは肝心なことを教えてくれそうにはなかった。
まだ今晩の食事を提供されていないこともあり、近くから漂ってくる香ばしい匂いを感じつつ、やがてキッド達は目的と部屋へとたどりつく。
「みんな、どうぞ、入って」
フィーユが扉を開けると、部屋の真ん中には白いテーブルクロスが敷かれた長いテーブルがあり、その上にはナイフやフォークが並んでいた。だが、肝心のレリアナの姿はそこには見当たらない。
「ここでお食事を取るということみたいですね」
「そうですね。昨晩は俺達4人での食事でしたから、今晩はレリアナ様と会食ということでしょうか?」
キッドは部屋の中に入り、ルルーと顔を見合わせる。
「ルルー様はここね~」
部屋の中へと進んでいたフィーユは、一番奥の席の椅子を引いて、ルルーを手招きする。
「あ、はい」
ルルーが心持ち小走りに指示された席へと向かう。
「キッドはここ」
「こっちがルイセさん」
「ここがミュウさんね」
フィーユの指示通りに、ルルーに続いて、キッド、ルイセ、ミュウとテーブルの片側に並んで席についていく。
だが、肝心のレリアナはまだ姿を見せなかった。
「フィーさん、レリアナ様は?」
立場的にはルルー達が客人にあたる。とはいえ、待たされたからといって憤るようなルルーではない。単純な疑問としてフィーユに問いかける。
しかし、答えは別のところからきた。
「ごめんなさい、待たせてますね」
扉が開いたままの入り口から聞こえてきたレリアナの声に振り向けば、ピンクのエプロン姿で頭に同じ色の三角巾をつけたレリアナが両手に料理の皿を持ったまま部屋の中に入ってきていた。
「レリアナ様!?」
思わず手伝おうとするかのようにルルーが椅子から立ち上がる。
「あっ! ルルー様は座っていてくださいね!」
レリアナは言葉でルルーを制止し、そのままルルーの席まで行くと、彼女の前に皿を並べた。レリアナに続いて、ティセとグレイも皿を手にして部屋に入ってくる。
4人の前には、トマトソースのパスタ、とろけたチーズの乗ったハンバーグ、カボチャのスープ、この地方特有の野菜のサラダといった料理の乗った皿が並んでいく。
(……まさか聖王のエプロン姿を見ることになるとは思わなかった)
テキパキ動くレリアナ達に、キッドはただ驚きながら椅子に座ってじっとしていることしかできなかった。レリアナが手伝いを拒否したこともあるが、レリアナの動きは街のレストランの給仕にも見劣りしないもので、下手に手伝おうものなら逆に足でまといになってしまいそうだった。
「ルイセ、元ウエイトレスとして、レリアナ様の動きをどう見る?」
「私が店主なら即採用しますね」
「なるほど」
キッドとルイセが小声でそんなやりとりをしている間に、4人の前の皿は並べ終わり、レリアナ達は対面の4席にも同じ皿を並べていった。
やがて8席すべてに料理が並ぶと、レリアナ達も奥から、レリアナ、フィーユ、ティセ、グレイの並びで席についていく。
「皆さん、お待たせしました。お恥ずかしながら作ったのが私なので、お口に合うかわかりませんが、よければお召し上がりください」
自席で少し照れながら言うレリアナの頭と体には三角巾とエプロンがついたままだった。
「レリアナ様! 頭とエプロン!」
フィーユの指摘で、照れで赤かったレリアナの顔が、恥ずかしさによる赤い顔に変わる。
「やだっ、私ったら!?」
レリアナは慌てて三角巾とエプロンを脱いで部屋の片隅に置くと、恥ずかしさを隠した顔で再び席に着く。
「失礼しました。恥ずかしいところをお見せしてしまって……」
「いえ、そんなことはないですよ。むしろレリアナ様の可愛らしいところを見られて心が和みました」
言う人によっては嫌味にも取られそうな言葉だったが、ルルーの口から出るとそんな感じは一切なく、言われたレリアナの表情も自然とほころぶ。
「ありがとうございます。料理を作りながら昔に戻ったみたいな気持ちになってしまって、それが抜けていなかったのかもしれません」
「レリアナ様は聖王に即位される以前は、料理のお手伝いをされているとおっしゃられていましたものね」
ルルーは以前に自分が料理を振舞った際に、レリアナが使用人が料理を作るのを手伝っていたと話していたことを忘れていない。
「はい。このパスタも打つところから私がやったんです。……普段皆さんが口にされている王宮のお料理に比べれば全然たいしたものではないのでしょうけど……どうしてもあの時の約束を果たしたくて」
ルルーはレリアナの言う約束が何のことかすぐに理解する。
二人が女子同盟を結んだあの夜、ルルーの作った手料理のお返しにレリアナは自ら料理を振舞うことを約束した。赤の王国の侵攻により果たされることなく終わったあの約束、それをレリアナは忘れずにずっと覚えていた。
そしてルルーもまたその約束を忘れたことはない。レリアナも自分同様に覚えていてくれたのだと、ルルーの胸が熱くなる。
「レリアナ様、あの日の約束、私も忘れたことはありませんでした。レリアナ様の手料理は、私にとってどんな有名な料理人による料理よりもいただきたいと思っていたものです!」
ルルーは感慨のこもった瞳で目の前の料理を眺める。特別何かに秀でた料理ではないにもかかわらず、ルルーにはそれらがキラキラして見えた。
「……ありがとうございます。それでは、皆さん、冷めないうちにお召し上がりになってください」
8人はそれぞれの方法で食事の前の祈りを捧げると、レリアナの料理へと手を伸ばていく。
紺の王国以来となる8人による2度目の晩餐は、前回以上に賑やかなものへとなっていった。
14
お気に入りに追加
405
あなたにおすすめの小説
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第三章フェレスト王国エルフ編
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
異世界転生!ハイハイからの倍人生
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は死んでしまった。
まさか野球観戦で死ぬとは思わなかった。
ホームランボールによって頭を打ち死んでしまった僕は異世界に転生する事になった。
転生する時に女神様がいくら何でも可哀そうという事で特殊な能力を与えてくれた。
それはレベルを減らすことでステータスを無制限に倍にしていける能力だった...
最強陛下の育児論〜5歳児の娘に振り回されているが、でもやっぱり可愛くて許してしまうのはどうしたらいいものか〜
楠ノ木雫
ファンタジー
孤児院で暮らしていた女の子リンティの元へ、とある男達が訪ねてきた。その者達が所持していたものには、この国の紋章が刻まれていた。そう、この国の皇城から来た者達だった。その者達は、この国の皇女を捜しに来ていたようで、リンティを見た瞬間間違いなく彼女が皇女だと言い出した。
言い合いになってしまったが、リンティは皇城に行く事に。だが、この国の皇帝の二つ名が〝冷血の最強皇帝〟。そして、タイミング悪く首を撥ねている瞬間を目の当たりに。
こんな無慈悲の皇帝が自分の父。そんな事実が信じられないリンティ。だけど、あれ? 皇帝が、ぬいぐるみをプレゼントしてくれた?
リンティがこの城に来てから、どんどん皇帝がおかしくなっていく姿を目の当たりにする周りの者達も困惑。一体どうなっているのだろうか?
※他の投稿サイトにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる