12 / 36
第12話 青の国対茶の国
しおりを挟む
椎名と丈が召喚された青の国は大国ではなかった。
小国、むしろ弱小国に分類できるかもしれない。
その青の国の北に位置するのが大国である『緑の国』。そして、東側に位置するのがこれまた大国の『白の国』。
この二国は、全力で攻めれば青の国を征服できるだけの戦力を共に保有している。だが、いまだ青の国は健在である。それは何故か。
緑の国と白の国は互いに強大な国であるが、その力はほぼ同等。
もしも青の国を併合できたならば、その分の国力の増加により、もう一方の国を攻め落とすことか可能だろう。
だが、青の国を制圧するためには、自国の軍を出兵せねばならない。そうした時、その国はその分戦力が低下してしまう。それはもう一方の国に攻められるスキとなり、総力戦となった時に、その差が敗北をもたらすことは明らかだった。
それ故、緑の国、白の国とも、互いに青の国に対して本格的な侵攻を行えないでいた。
しかし、両国ともこの睨み合いの構図をいつまでも続ける気はなく、互いに青の国に対して同盟の打診をしていた。支配しての戦力増強が無理ならば、協力させて戦力を上げようというのだ。
しかし、青の国としてはこの同盟をやすやすと受け入れるわけにはいかなかった。一方に協力すれば、その国が勝つのは間違いない。だが、その後に青の国も征服されるのもまた確実だった。戦乱の世においては、同盟など一時の気休めにしかすぎない。
それ故、青の国は返事の催促をのらりくらりとかわしてきていたのだが、最近はこの前の緑の国のように返事を急がせるための威嚇行動が数を増してきており、青の国の立場はますます危ういものになってきていた。
そんな青の国が、国の存続のためにかねてからの悲願であるのが、西に隣接する『茶の国』の征服であった。
茶の国も青の国と同じく小国であるが、それらが一つになれば、緑の国、白の国といえどもそう簡単に手を出せる勢力ではなくなるし、いがみ合っている二国のスキをついて漁夫の利を得る可能性も高くなる。そして今回、青の国は二人の戦士を迎えて士気が高まっていることもあり、ついに本格的な茶の国攻めを行うことになった。
この出兵に対し、戦闘隊長に立候補した丈は、戦いにおける全指揮を任され、実に青の国の三分の一の兵力をもって茶の国に挑むこととなった。
ルフィーニもこの戦いに同行するが、椎名の方は青の国でお留守番。
丈に負けることをひどく嫌っている椎名であるから、「俺も行く! ジョー一人に任せるわけにはいかない!」と、自分も出撃することを主張した。
しかし、二人ともが出てしまっては誰が国を守るのだと丈に言われ、エレノア王女にまで「シーナ殿にはこの青の国の防備を固めていただきたいのです」などと頼まれては、さすがに己の我を通すことはできなかった。
「あぁー! 何で俺はこんなことしてんだか!」
いざという時に備えて愛機ブラオヴィントの清掃をしていた椎名だったが、急に嫌気がさして雑巾を地面に叩きつけた。
「俺は戦士として呼ばれたんだぞ。それがなんで留守番なんだよ!」
ブラオヴィントの足にもたれかかりながら、しゃがみ込む。ライバル丈が遠い地で今や戦闘の真っ最中。それに比べて自分は──そう考えたら誰でもいやになる。
「そんなにふてくされないでくださいよ、シーナ殿」
「お前は平気なのかよ。女王親衛隊の隊長さんともあろうお方が、こんなところでマシンの整備なんかしててよぅ」
「ええ。なにしろ、私は女王親衛隊ですからね。エレノア様をお守りすることこそ私の使命、エレノア様がこの城におられるのに、私がここをいなくてどうするんですか」
「……そら、お仕事に誇りを持っていてご立派なことで」
皮肉をこめて親衛隊長のロケットに言ってやる。この男は親衛隊長などという最高クラスの役職についてはいる割には若い男だった。高校生である椎名達と比べるとさすがに可哀想だが、客観的に見てまだ「おじさん」ではなく「お兄さん」と呼ばれるような年齢と外見である。
「この仕事に誇りを持っていないわけではないですけど、それよりも私はエレノア様を敬愛しているんですよ。女王陛下のお側《そば》にいたい。そういう想いで、ここにいるんです」
エレノアのことを語るロケットの顔は本当に幸せそうだった。その顔を見ただけで、付き合いが長い訳ではない椎名にもその男がエレノアのことをどう思っているかが容易に想像がつく。
「……エレノア女王のこと、好きなんだな。……狙ってるのか?」
「狙ってるって、何をです?」
ロケットの顔はとぼけているようには見えなかった。
「エレノア女王と恋仲になりたいんだろってことだよ」
「そ、そんな滅相もない! 自分の立場くらいわきまえてますよ。私は女王陛下のために働ける、ただそれだけで十分なんです。女王陛下は私も含めてこの国の民すべてを等しく我が子のように想ってくださっていますし」
「そんなことで本当に満足できるのか? 俺には絶対に無理だな」
「シーナ殿は、伝説の愛の世界から来られた方ですからね。我々と違って、愛という神秘の力をお持ちなんですから、それはそうでしょう」
こういう愛を特別視する発言を聞くと、ミリアがやはり特別なんだということを改めて認識する。
「じゃあ、もし俺がエレノア女王と結婚することになったらどうする? 怒るか、やっぱり?」
「エレノア様がシーナ殿をお選びになったのなら、もちろん祝福しますよ。それに、私はシーナ様のこと好きですし」
「げっ、俺のそっちの気はないぞ」
「なんです、そっちの気って?」
やはりロケットはとぼけているようには見えない。
「……いや、なんでもない(この世界の人間にはこういうギャグも通じんのか。まぁ、異性でさえ愛せないのに、同性を愛せるわけないわな)」
「しかし、ジョー殿とエレノア様が結婚なされることになったら……ちょっと祝福しかねるかもしれませんね」
「ん、なんでだ?」
それは椎名にとっては意外な言葉だった。丈が女の子にモテるのは椎名もこれまで何度も見てきている。椎名としては認めたくないが、客観的に見れば、エレノア女王と丈ならば美男美女カップルになることくらいは椎名にもわかる。
「いえ、別に具体的な理由があるわけじゃなく、なんとなくです。私自身は、ジョー殿を嫌っているわけではありませんし、むしろ不思議と惹かれる部分さえ感じているのですが……」
「もしかして、ジョーより俺の方がいい男だから、俺の方がエレノア女王の隣に立った時にぴったりくるってことかな?」
実は自分で自分を過小評価しているだけで、実は自分もイケてるのではないかという淡い期待を椎名は抱く。
「いえ。私はシーナ殿よりもジョー殿方が美形だと思いますよ」
「こうもはっきりとマジな顔で返されると、自覚していてもさすがに落ち込むぞ」
「すみません。……ですが、今はそのジョー殿を信じるしかありませんね」
「ん、ジョーの何を信じるんだ?」
ロケットの言葉に、椎名が不思議そうな顔を向ける。
「何をって、ジョー殿が今回の戦いに勝利してくれることをですよ!」
「そうか? 俺としては、ジョーが尻尾を巻いて逃げ帰って来た後、俺が出て行って勝利を収めるというシナリオを用意しているんだが」
「何を言っているんですか! 今回の戦いには我が国の三分の一の兵力を投入しているんですよ! もし、それが全滅に近い被害を受けようものなら……我が国は終わりです」
「────!?」
椎名は初めて事の重大さを実感し、思わず飛び起きる。
「じゃあ、なおのこと、俺はこんなとこでこんなことしてる場合じゃない! お前だって親衛隊の隊長やってるくらいだから、腕は立つんだろ。その俺ら抜きの戦力で国の命運をかけた戦いを仕掛けるなんておかしいぜ!」
慌てる椎名。だが、親衛隊長の方はいたって平静だった。
「いいえ、私はこれでいいんですよ」
「お前の信念は聞いた。だが、国の存亡をかけた戦いなんだろ。女王を守るためにも、この戦いには参加すべきだぞ。俺は今からでも戦いに行くぜ!」
「もう間に合いませんよ。……しかし、どうしても行くとおっしゃるなら、私は止めません。……ですが、私はこの城、いやエレノア様のもとにいます。……確かに、この戦いに惨敗すれば国は滅びるかもしれません。しかし、国がなくなったとしても、エレノア様さえ生き延びてくだされば、国の再興は可能です。だから、私はもしもの時にそのエレノア様をお守りするため、この城にとどまっているのですし、今こうしてラブリオンの整備をしてもいるのです」
親衛隊長は言い終えると、今まで休めていた手を再び動かし、黙々と整備の続きを再開した。
椎名はしばらく親衛隊長を見つめながら彼の言葉を頭の中で反芻すると、やがて今自分が何をすべきかを理解し、放り投げた雑巾を拾い上げて、ブラオヴィントの関節部分の埃の掃除を始めた。
「……負けんなよ、ジョー」
手を動かしながら椎名は誰にともなくつぶやいた。
小国、むしろ弱小国に分類できるかもしれない。
その青の国の北に位置するのが大国である『緑の国』。そして、東側に位置するのがこれまた大国の『白の国』。
この二国は、全力で攻めれば青の国を征服できるだけの戦力を共に保有している。だが、いまだ青の国は健在である。それは何故か。
緑の国と白の国は互いに強大な国であるが、その力はほぼ同等。
もしも青の国を併合できたならば、その分の国力の増加により、もう一方の国を攻め落とすことか可能だろう。
だが、青の国を制圧するためには、自国の軍を出兵せねばならない。そうした時、その国はその分戦力が低下してしまう。それはもう一方の国に攻められるスキとなり、総力戦となった時に、その差が敗北をもたらすことは明らかだった。
それ故、緑の国、白の国とも、互いに青の国に対して本格的な侵攻を行えないでいた。
しかし、両国ともこの睨み合いの構図をいつまでも続ける気はなく、互いに青の国に対して同盟の打診をしていた。支配しての戦力増強が無理ならば、協力させて戦力を上げようというのだ。
しかし、青の国としてはこの同盟をやすやすと受け入れるわけにはいかなかった。一方に協力すれば、その国が勝つのは間違いない。だが、その後に青の国も征服されるのもまた確実だった。戦乱の世においては、同盟など一時の気休めにしかすぎない。
それ故、青の国は返事の催促をのらりくらりとかわしてきていたのだが、最近はこの前の緑の国のように返事を急がせるための威嚇行動が数を増してきており、青の国の立場はますます危ういものになってきていた。
そんな青の国が、国の存続のためにかねてからの悲願であるのが、西に隣接する『茶の国』の征服であった。
茶の国も青の国と同じく小国であるが、それらが一つになれば、緑の国、白の国といえどもそう簡単に手を出せる勢力ではなくなるし、いがみ合っている二国のスキをついて漁夫の利を得る可能性も高くなる。そして今回、青の国は二人の戦士を迎えて士気が高まっていることもあり、ついに本格的な茶の国攻めを行うことになった。
この出兵に対し、戦闘隊長に立候補した丈は、戦いにおける全指揮を任され、実に青の国の三分の一の兵力をもって茶の国に挑むこととなった。
ルフィーニもこの戦いに同行するが、椎名の方は青の国でお留守番。
丈に負けることをひどく嫌っている椎名であるから、「俺も行く! ジョー一人に任せるわけにはいかない!」と、自分も出撃することを主張した。
しかし、二人ともが出てしまっては誰が国を守るのだと丈に言われ、エレノア王女にまで「シーナ殿にはこの青の国の防備を固めていただきたいのです」などと頼まれては、さすがに己の我を通すことはできなかった。
「あぁー! 何で俺はこんなことしてんだか!」
いざという時に備えて愛機ブラオヴィントの清掃をしていた椎名だったが、急に嫌気がさして雑巾を地面に叩きつけた。
「俺は戦士として呼ばれたんだぞ。それがなんで留守番なんだよ!」
ブラオヴィントの足にもたれかかりながら、しゃがみ込む。ライバル丈が遠い地で今や戦闘の真っ最中。それに比べて自分は──そう考えたら誰でもいやになる。
「そんなにふてくされないでくださいよ、シーナ殿」
「お前は平気なのかよ。女王親衛隊の隊長さんともあろうお方が、こんなところでマシンの整備なんかしててよぅ」
「ええ。なにしろ、私は女王親衛隊ですからね。エレノア様をお守りすることこそ私の使命、エレノア様がこの城におられるのに、私がここをいなくてどうするんですか」
「……そら、お仕事に誇りを持っていてご立派なことで」
皮肉をこめて親衛隊長のロケットに言ってやる。この男は親衛隊長などという最高クラスの役職についてはいる割には若い男だった。高校生である椎名達と比べるとさすがに可哀想だが、客観的に見てまだ「おじさん」ではなく「お兄さん」と呼ばれるような年齢と外見である。
「この仕事に誇りを持っていないわけではないですけど、それよりも私はエレノア様を敬愛しているんですよ。女王陛下のお側《そば》にいたい。そういう想いで、ここにいるんです」
エレノアのことを語るロケットの顔は本当に幸せそうだった。その顔を見ただけで、付き合いが長い訳ではない椎名にもその男がエレノアのことをどう思っているかが容易に想像がつく。
「……エレノア女王のこと、好きなんだな。……狙ってるのか?」
「狙ってるって、何をです?」
ロケットの顔はとぼけているようには見えなかった。
「エレノア女王と恋仲になりたいんだろってことだよ」
「そ、そんな滅相もない! 自分の立場くらいわきまえてますよ。私は女王陛下のために働ける、ただそれだけで十分なんです。女王陛下は私も含めてこの国の民すべてを等しく我が子のように想ってくださっていますし」
「そんなことで本当に満足できるのか? 俺には絶対に無理だな」
「シーナ殿は、伝説の愛の世界から来られた方ですからね。我々と違って、愛という神秘の力をお持ちなんですから、それはそうでしょう」
こういう愛を特別視する発言を聞くと、ミリアがやはり特別なんだということを改めて認識する。
「じゃあ、もし俺がエレノア女王と結婚することになったらどうする? 怒るか、やっぱり?」
「エレノア様がシーナ殿をお選びになったのなら、もちろん祝福しますよ。それに、私はシーナ様のこと好きですし」
「げっ、俺のそっちの気はないぞ」
「なんです、そっちの気って?」
やはりロケットはとぼけているようには見えない。
「……いや、なんでもない(この世界の人間にはこういうギャグも通じんのか。まぁ、異性でさえ愛せないのに、同性を愛せるわけないわな)」
「しかし、ジョー殿とエレノア様が結婚なされることになったら……ちょっと祝福しかねるかもしれませんね」
「ん、なんでだ?」
それは椎名にとっては意外な言葉だった。丈が女の子にモテるのは椎名もこれまで何度も見てきている。椎名としては認めたくないが、客観的に見れば、エレノア女王と丈ならば美男美女カップルになることくらいは椎名にもわかる。
「いえ、別に具体的な理由があるわけじゃなく、なんとなくです。私自身は、ジョー殿を嫌っているわけではありませんし、むしろ不思議と惹かれる部分さえ感じているのですが……」
「もしかして、ジョーより俺の方がいい男だから、俺の方がエレノア女王の隣に立った時にぴったりくるってことかな?」
実は自分で自分を過小評価しているだけで、実は自分もイケてるのではないかという淡い期待を椎名は抱く。
「いえ。私はシーナ殿よりもジョー殿方が美形だと思いますよ」
「こうもはっきりとマジな顔で返されると、自覚していてもさすがに落ち込むぞ」
「すみません。……ですが、今はそのジョー殿を信じるしかありませんね」
「ん、ジョーの何を信じるんだ?」
ロケットの言葉に、椎名が不思議そうな顔を向ける。
「何をって、ジョー殿が今回の戦いに勝利してくれることをですよ!」
「そうか? 俺としては、ジョーが尻尾を巻いて逃げ帰って来た後、俺が出て行って勝利を収めるというシナリオを用意しているんだが」
「何を言っているんですか! 今回の戦いには我が国の三分の一の兵力を投入しているんですよ! もし、それが全滅に近い被害を受けようものなら……我が国は終わりです」
「────!?」
椎名は初めて事の重大さを実感し、思わず飛び起きる。
「じゃあ、なおのこと、俺はこんなとこでこんなことしてる場合じゃない! お前だって親衛隊の隊長やってるくらいだから、腕は立つんだろ。その俺ら抜きの戦力で国の命運をかけた戦いを仕掛けるなんておかしいぜ!」
慌てる椎名。だが、親衛隊長の方はいたって平静だった。
「いいえ、私はこれでいいんですよ」
「お前の信念は聞いた。だが、国の存亡をかけた戦いなんだろ。女王を守るためにも、この戦いには参加すべきだぞ。俺は今からでも戦いに行くぜ!」
「もう間に合いませんよ。……しかし、どうしても行くとおっしゃるなら、私は止めません。……ですが、私はこの城、いやエレノア様のもとにいます。……確かに、この戦いに惨敗すれば国は滅びるかもしれません。しかし、国がなくなったとしても、エレノア様さえ生き延びてくだされば、国の再興は可能です。だから、私はもしもの時にそのエレノア様をお守りするため、この城にとどまっているのですし、今こうしてラブリオンの整備をしてもいるのです」
親衛隊長は言い終えると、今まで休めていた手を再び動かし、黙々と整備の続きを再開した。
椎名はしばらく親衛隊長を見つめながら彼の言葉を頭の中で反芻すると、やがて今自分が何をすべきかを理解し、放り投げた雑巾を拾い上げて、ブラオヴィントの関節部分の埃の掃除を始めた。
「……負けんなよ、ジョー」
手を動かしながら椎名は誰にともなくつぶやいた。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
蛮族女王の娘 第2部【共和国編】
枕崎 純之助
ファンタジー
女戦士ばかりの蛮族ダニア。
その女王ブリジットの娘として生まれたプリシラ。
外出先の街で彼女がほんのイタズラ心で弟のエミルを連れ出したことが全ての始まりだった。
2人は悪漢にさらわれ、紆余曲折を経て追われる身となったのだ。
追ってくるのは若干16歳にして王国軍の将軍となったチェルシー。
同じダニアの女王の系譜であるチェルシーとの激しい戦いの結果、プリシラは弟のエミルを連れ去られてしまう。
女王である母と合流した失意のプリシラは、エミル奪還作戦の捜索隊に参加するべく名乗りを上げるのだった。
蛮族女王の娘が繰り広げる次世代の物語。
大河ファンタジー第二幕。
若さゆえの未熟さに苦しみながらも、多くの人との出会いを経て成長していく少女と少年の行く末やいかに……。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる