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翌朝
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昨晩の満足感と疲労感で頭がボーっとしており、なかなかベッドから起き上がることができない
「晴臣さん、身体大丈夫ですか?良い感じにSub Space入っちゃってたから、それだけ満足して貰えたんだろうけど」
珈琲を飲みながらオレの頬に優しく触れてくる彼
触れてくる手が温かくて心地が良い
逃げたいのに、逃げられない
これ以上、コイツに関わるのはヤバいと頭ではわかっているのに、本能が求めてしまっている
このDomに支配されたい
昨晩、今までに感じたことのない程の快感と満足感に、身体が堕ちてしまった
不意に先程呼ばれた名前が気になる
コイツが知らないはずの名前を呼んだことに、今更ながらに血の気が引いていき
「何で、名前…」
本名を知られていることに恐怖を感じ、怪訝そうに相手を睨みながらジリジリとベッドの上で距離を取ろうとする
「晴臣さんが昨日言ってましたよ。nagiって呼ばれたくないから、晴臣って呼んでって
泣きながらお願いしてくる姿がすっごく可愛かったけど、Spaceに入っちゃってたから、無意識だったんですね」
昨晩の行為を思い出し、顔が青褪めていくのがわかる
逃げないと…
目の前にいる人物はDomだ…
一番、鉢合わせしてはいけない人種だ…
「晴臣さん、俺との相性バッチリみたいですね。俺もこんなに気持ち良く出来たのは初めてですよ。PlayもSEXも…
あ、珈琲でよかったですか?お砂糖とミルクはどうします?」
早く立ち去ろうとベッドから立ち上がるも足腰に力が入らずペタンっと尻餅を着いてしまう
「は…?え?なんで…」
オレの無様な姿を見てクスッと笑いながら、持っていた珈琲をサイドテーブルに置き、軽々と抱き上げながらベッドの端に座らせてくれる
「無理しちゃダメですよ。って、無理させちゃったのは俺ですけど」
はにかみながら笑う顔は年相応な若い青年の顔で、オレを愛おしげに抱き締めてくる彼に絆されそうになる
「あ、俺そろそろ出なきゃなんですが、とりあえず夕方には迎えに来るのでそれまでゆっくり休んでて下さいね。
ルームサービスとか好きに注文してくれていいから」
頬を挟むように手を添えられ、顔中にキスを落とされる
迎えにって何言ってたんだ?コイツ…
「良い子で待ってたら、またいっぱい褒めてあげますよ」
最初は触れるだけのキスだったのに、クチュッと音がするほど深いキスになり、また溶かされるほど支配して欲しくなる
チュパッ
「続きは、後のお楽しみかな」
唾液が糸を引きながら唇が離れ、拭うように彼の親指がオレの唇に触れる
もっとと強請るように彼の手に両手を添えて指を舐めるも、スルリと抜けられてしまい
「俺も晴臣さんともっと居たいけど…、今はダメ。
昨晩みたいに良い子で居て?ちゃんと迎えに来ますから…」
コイツにもっと褒めて貰いたい
もっと、支配して貰いたい
もっと、命令して欲しい
Subの本能が、Domであるコイツの命令を欲してしまう
熱に侵されている時のように頭がちゃんと働かず、子どものようにコクンとつい素直に頷いてしまう
「晴臣さん、可愛い。良い子で待ってて」
子どもでもあやす様な態度に無意識とはいえ、そんな反応をしてしまったのが恥ずかしくなり、顔を隠すように先程まで一緒にいたベッドに再度寝転がる
「いってきます。」
出て行く彼に左手だけを上げて出て行くのを見送る
扉が閉まる音に、安堵したような、寂しいような、なんとも言えない気持ちにモヤモヤする
「ってか、名前すら聞いてねぇーし…
名前も、許してねぇーよ…」
「晴臣さん、身体大丈夫ですか?良い感じにSub Space入っちゃってたから、それだけ満足して貰えたんだろうけど」
珈琲を飲みながらオレの頬に優しく触れてくる彼
触れてくる手が温かくて心地が良い
逃げたいのに、逃げられない
これ以上、コイツに関わるのはヤバいと頭ではわかっているのに、本能が求めてしまっている
このDomに支配されたい
昨晩、今までに感じたことのない程の快感と満足感に、身体が堕ちてしまった
不意に先程呼ばれた名前が気になる
コイツが知らないはずの名前を呼んだことに、今更ながらに血の気が引いていき
「何で、名前…」
本名を知られていることに恐怖を感じ、怪訝そうに相手を睨みながらジリジリとベッドの上で距離を取ろうとする
「晴臣さんが昨日言ってましたよ。nagiって呼ばれたくないから、晴臣って呼んでって
泣きながらお願いしてくる姿がすっごく可愛かったけど、Spaceに入っちゃってたから、無意識だったんですね」
昨晩の行為を思い出し、顔が青褪めていくのがわかる
逃げないと…
目の前にいる人物はDomだ…
一番、鉢合わせしてはいけない人種だ…
「晴臣さん、俺との相性バッチリみたいですね。俺もこんなに気持ち良く出来たのは初めてですよ。PlayもSEXも…
あ、珈琲でよかったですか?お砂糖とミルクはどうします?」
早く立ち去ろうとベッドから立ち上がるも足腰に力が入らずペタンっと尻餅を着いてしまう
「は…?え?なんで…」
オレの無様な姿を見てクスッと笑いながら、持っていた珈琲をサイドテーブルに置き、軽々と抱き上げながらベッドの端に座らせてくれる
「無理しちゃダメですよ。って、無理させちゃったのは俺ですけど」
はにかみながら笑う顔は年相応な若い青年の顔で、オレを愛おしげに抱き締めてくる彼に絆されそうになる
「あ、俺そろそろ出なきゃなんですが、とりあえず夕方には迎えに来るのでそれまでゆっくり休んでて下さいね。
ルームサービスとか好きに注文してくれていいから」
頬を挟むように手を添えられ、顔中にキスを落とされる
迎えにって何言ってたんだ?コイツ…
「良い子で待ってたら、またいっぱい褒めてあげますよ」
最初は触れるだけのキスだったのに、クチュッと音がするほど深いキスになり、また溶かされるほど支配して欲しくなる
チュパッ
「続きは、後のお楽しみかな」
唾液が糸を引きながら唇が離れ、拭うように彼の親指がオレの唇に触れる
もっとと強請るように彼の手に両手を添えて指を舐めるも、スルリと抜けられてしまい
「俺も晴臣さんともっと居たいけど…、今はダメ。
昨晩みたいに良い子で居て?ちゃんと迎えに来ますから…」
コイツにもっと褒めて貰いたい
もっと、支配して貰いたい
もっと、命令して欲しい
Subの本能が、Domであるコイツの命令を欲してしまう
熱に侵されている時のように頭がちゃんと働かず、子どものようにコクンとつい素直に頷いてしまう
「晴臣さん、可愛い。良い子で待ってて」
子どもでもあやす様な態度に無意識とはいえ、そんな反応をしてしまったのが恥ずかしくなり、顔を隠すように先程まで一緒にいたベッドに再度寝転がる
「いってきます。」
出て行く彼に左手だけを上げて出て行くのを見送る
扉が閉まる音に、安堵したような、寂しいような、なんとも言えない気持ちにモヤモヤする
「ってか、名前すら聞いてねぇーし…
名前も、許してねぇーよ…」
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