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海斗とは大学が一緒だっただけ
人付き合いが苦手というか、誰かと一緒にいるのが好きじゃないオレにとっては高校までは苦痛でしかなかった
大学に入れば、1人で居ても違和感なんてない
友達なんて作る気もサラサラないオレは、いつも1人で講義を受けてた
教室の後ろ側で、講義中でも賑やかにしているグループと度々重なる時があって最悪だと思っていた
文句を言ってやりたいけど、多勢に無勢、言ったところで改善なんてされないだろう…
毎回迷惑だと言いたげに溜息を吐くのが唯一できる抵抗だった
そのグループっていうのが、海斗の居るグループだった…
あんな派手なグループの人間と付き合うことも、話すこともないって思っていたのにな…
なんでこんな関係になっちまったんだろ…
天気も良い日はここに来るのがお気に入りだ
研究棟からも学科棟からも離れているからか、人があまり近寄らない中庭
ラウンジも購買部もここから遠いから、ココで休憩している人は滅多にいない
木々も花壇も綺麗に整備されているのに、少しもったいない
中庭を見渡すことの出来る席もあるけれど、オレのお気に入りはソコじゃない
建物の壁に沿ったベンチの一つ
近くに木があるせいで木陰にもなっており、人目にもつきにくい場所
ココがオレのお気に入りの場所
誰かに声を掛けられることも、見つかることもない場所だからこそ、ゆっくり寛ぐことが出来る
そのベンチで今日も1人昼飯のサンドイッチを食ってると、なんか中庭の真ん中で痴話喧嘩でもしてるのか、ギャーギャーと甲高い女性の声が聞こえてきた
「誰だよ、こんな時間に痴話喧嘩してるバカは…」
お気に入りの穴場でゆったり楽しみにしていた昼食を今から食べる時だっていうのに…
しかも、今日はずっと食べたかったパン屋のサンドイッチを手に入れていた
午後からの授業も一コマ空いてるから、時間も気にせずにゆっくりまったりサンドイッチを堪能して、その後は昼寝をしようって魂胆だったのに…
「うっせぇなぁ…」
ポツリとつい本音が口から溢れる
ガシャンッ
気にせずにサンドイッチに喰らいつこうとした瞬間、何かが倒れた音と共に、太陽の陽射しを受けてキラキラと光る髪が目の前に飛び出して来た
「あ~、飯食ってる時にごめん……もう、お前はいいや…」
目が合った瞬間、ニヤァっと不敵な笑みを浮かべ、騒いでいた彼女に冷たく言い放つ白金頭の男
目鼻立ちのしっかりしたイケメン
オレとは絶対相容れない奴がいきなり現れたせいで、驚いてそのまま固まってしまった
「うん。俺、今日からコイツと楽しむから、お前も好きにすれば?」
いきなり肩を抱かれ、綺麗な顔が目の前に近付けられる
あ、良く見たらなんか薄っすら緑がかった茶色なんだ…
こんな目の色のヤツ珍しいよなぁ…
あ、睫毛なっが、女子かよ…
ってか、唇柔らかい…
しかも、なんかいい匂いする…
「は……?」
顎を抑えられ、気付けば唇に柔らかいモノが押し当てられていた
驚いて口を開けた瞬間、ニュルッと湿った生暖かいモノが口内に入ってきて、オレの舌に絡み付く
「んんっ!?」
抵抗しようにも、上顎を舐められるとゾワッとした何かが背筋を走り、力が抜けていく
散々濡れた音を立てて、口内を蹂躙していた舌が抜かれるころには腰が抜けてしまっていた
「はぁっ…はぁっ…な、何すんだ!」
唇を手の甲で拭いながら、虚勢を張るも、足腰に力が入らないせいでベンチに倒れ込みそうになる
なんとか文句だけは言うも、ズボンの前が苦しい
「うん、予想通り可愛い♪アンタのこと気に入ったから、今日から俺と付き合おう?
俺、ちょうど今、アレに振られて意気消沈って感じだから、可哀想な俺をアンタが慰めて欲しいなぁ~」
アレと言われた彼女は口をワナワナと震わせ、真っ青だった顔が一気に真っ赤になり
「海斗!アンタの方が浮気ばっかするからでしょ!なに?次はその男が浮気相手だったわけ?サイッテー!アンタも男相手にしてるとかキモ過ぎ!死ねっ!!」
持っていたコンビニの袋を投げつけられ、中に入っていたプリンが弾けて服を汚す
いきなりの展開過ぎて、怒ってヒールを鳴らしながら去って行く彼女を呆然と見送るしかオレには出来なかった
「……は?え…?」
「あ~ぁ、汚れちゃったね。ごめんなぁ~
俺ん家こっから遠いから、アンタの家に急いで行こ?」
何故かオレの手を握って当たり前のように歩いて行くコイツに頭が追いつかない
オレの大切な昼食のサンドイッチだけがその場に残されてしまった
「そいや、名前なんてーの?何回か授業一緒だったよね?
俺は渡貫海斗、これでも日本人。まぁ、ひいじいちゃん当たりにどっかの血が入ってるらしいけど、知らね。海斗でいいよ」
ニカっと笑うその顔が太陽みたいで、つい魅入ってしまう
「あ、安西千鶴…って、なんで!いきなり…キ、キ、キス…とか…」
焦って吃ってしまうのも気にした様子もなく、繋がれた手をニギニギされ
「ん~、可愛かったから。千鶴、ね…ちぃって呼んでい?あ、あと、今から抱いてい?」
昼間の学内でとんでもないことを平然と言われる
周りに人が少ないとはいえ、誰も居ないわけじゃないのに…
「は?いきなり何言って…」
さっきくら握っている手がなんかエロい
手のひらを擽ぐるように撫でられると、なんかゾクゾクする…
「千鶴、顔赤いよ、可愛い。家まで我慢するから、今はもうちょっと味見させて」
人気の少ない路地に引っ張られるように連れ込まれ、逃げられないように壁に押し付けられてキスをされる
抵抗したいのに、何故か力が入らなくて
上顎を舐められるとゾクゾクしてくる
「んぁっ…やめっ…」
「可愛い。一見クールそうなのに、快楽に弱い所めっちゃ可愛い
もっと可愛いところ見たくなる」
頭を固定されてるせいで逃げられない
何度も可愛いと言われ、頭がボーッとするくらいキスをされ、ズボンの前が苦しくて辛い
それから、何故かオレの家に上がり込まれ、昼間っからベッドに押し倒された
初めて喋った相手に、童貞なのに…、外が暗くなるまで何度も抱かれた
そう、男なのに…
童貞を卒業するよりも、処女を失ってしまった…
あんな場所、挿れる場所じゃないのに、アイツの太くて大きいので何度も突き上げられて、女子みたいな声で鳴かされて…
それなのに、き、気持ちいい…とか、思ってしまって…
何度もイッたせいでいつの間にか気を失ってて、起きたら身体も綺麗にされてた…
そんなサイテーな出会いだったのに、今でもこの関係は続いてる
男にも女にもモテやがる海斗のカモフラージュとしての恋人
そのせいで、どっちからも恨まれ、妬まれ、基本的に誰もオレとは関わろうとはしてくれない
偽りの関係だから、この関係には名前なんてない
オレも…、あの時からコイツに抱かれるのは嫌じゃなくなったというか…1人でやっても、今までみたいにイケなくなったから…仕方なく…仕方なく、この関係を続けてる
人付き合いが苦手というか、誰かと一緒にいるのが好きじゃないオレにとっては高校までは苦痛でしかなかった
大学に入れば、1人で居ても違和感なんてない
友達なんて作る気もサラサラないオレは、いつも1人で講義を受けてた
教室の後ろ側で、講義中でも賑やかにしているグループと度々重なる時があって最悪だと思っていた
文句を言ってやりたいけど、多勢に無勢、言ったところで改善なんてされないだろう…
毎回迷惑だと言いたげに溜息を吐くのが唯一できる抵抗だった
そのグループっていうのが、海斗の居るグループだった…
あんな派手なグループの人間と付き合うことも、話すこともないって思っていたのにな…
なんでこんな関係になっちまったんだろ…
天気も良い日はここに来るのがお気に入りだ
研究棟からも学科棟からも離れているからか、人があまり近寄らない中庭
ラウンジも購買部もここから遠いから、ココで休憩している人は滅多にいない
木々も花壇も綺麗に整備されているのに、少しもったいない
中庭を見渡すことの出来る席もあるけれど、オレのお気に入りはソコじゃない
建物の壁に沿ったベンチの一つ
近くに木があるせいで木陰にもなっており、人目にもつきにくい場所
ココがオレのお気に入りの場所
誰かに声を掛けられることも、見つかることもない場所だからこそ、ゆっくり寛ぐことが出来る
そのベンチで今日も1人昼飯のサンドイッチを食ってると、なんか中庭の真ん中で痴話喧嘩でもしてるのか、ギャーギャーと甲高い女性の声が聞こえてきた
「誰だよ、こんな時間に痴話喧嘩してるバカは…」
お気に入りの穴場でゆったり楽しみにしていた昼食を今から食べる時だっていうのに…
しかも、今日はずっと食べたかったパン屋のサンドイッチを手に入れていた
午後からの授業も一コマ空いてるから、時間も気にせずにゆっくりまったりサンドイッチを堪能して、その後は昼寝をしようって魂胆だったのに…
「うっせぇなぁ…」
ポツリとつい本音が口から溢れる
ガシャンッ
気にせずにサンドイッチに喰らいつこうとした瞬間、何かが倒れた音と共に、太陽の陽射しを受けてキラキラと光る髪が目の前に飛び出して来た
「あ~、飯食ってる時にごめん……もう、お前はいいや…」
目が合った瞬間、ニヤァっと不敵な笑みを浮かべ、騒いでいた彼女に冷たく言い放つ白金頭の男
目鼻立ちのしっかりしたイケメン
オレとは絶対相容れない奴がいきなり現れたせいで、驚いてそのまま固まってしまった
「うん。俺、今日からコイツと楽しむから、お前も好きにすれば?」
いきなり肩を抱かれ、綺麗な顔が目の前に近付けられる
あ、良く見たらなんか薄っすら緑がかった茶色なんだ…
こんな目の色のヤツ珍しいよなぁ…
あ、睫毛なっが、女子かよ…
ってか、唇柔らかい…
しかも、なんかいい匂いする…
「は……?」
顎を抑えられ、気付けば唇に柔らかいモノが押し当てられていた
驚いて口を開けた瞬間、ニュルッと湿った生暖かいモノが口内に入ってきて、オレの舌に絡み付く
「んんっ!?」
抵抗しようにも、上顎を舐められるとゾワッとした何かが背筋を走り、力が抜けていく
散々濡れた音を立てて、口内を蹂躙していた舌が抜かれるころには腰が抜けてしまっていた
「はぁっ…はぁっ…な、何すんだ!」
唇を手の甲で拭いながら、虚勢を張るも、足腰に力が入らないせいでベンチに倒れ込みそうになる
なんとか文句だけは言うも、ズボンの前が苦しい
「うん、予想通り可愛い♪アンタのこと気に入ったから、今日から俺と付き合おう?
俺、ちょうど今、アレに振られて意気消沈って感じだから、可哀想な俺をアンタが慰めて欲しいなぁ~」
アレと言われた彼女は口をワナワナと震わせ、真っ青だった顔が一気に真っ赤になり
「海斗!アンタの方が浮気ばっかするからでしょ!なに?次はその男が浮気相手だったわけ?サイッテー!アンタも男相手にしてるとかキモ過ぎ!死ねっ!!」
持っていたコンビニの袋を投げつけられ、中に入っていたプリンが弾けて服を汚す
いきなりの展開過ぎて、怒ってヒールを鳴らしながら去って行く彼女を呆然と見送るしかオレには出来なかった
「……は?え…?」
「あ~ぁ、汚れちゃったね。ごめんなぁ~
俺ん家こっから遠いから、アンタの家に急いで行こ?」
何故かオレの手を握って当たり前のように歩いて行くコイツに頭が追いつかない
オレの大切な昼食のサンドイッチだけがその場に残されてしまった
「そいや、名前なんてーの?何回か授業一緒だったよね?
俺は渡貫海斗、これでも日本人。まぁ、ひいじいちゃん当たりにどっかの血が入ってるらしいけど、知らね。海斗でいいよ」
ニカっと笑うその顔が太陽みたいで、つい魅入ってしまう
「あ、安西千鶴…って、なんで!いきなり…キ、キ、キス…とか…」
焦って吃ってしまうのも気にした様子もなく、繋がれた手をニギニギされ
「ん~、可愛かったから。千鶴、ね…ちぃって呼んでい?あ、あと、今から抱いてい?」
昼間の学内でとんでもないことを平然と言われる
周りに人が少ないとはいえ、誰も居ないわけじゃないのに…
「は?いきなり何言って…」
さっきくら握っている手がなんかエロい
手のひらを擽ぐるように撫でられると、なんかゾクゾクする…
「千鶴、顔赤いよ、可愛い。家まで我慢するから、今はもうちょっと味見させて」
人気の少ない路地に引っ張られるように連れ込まれ、逃げられないように壁に押し付けられてキスをされる
抵抗したいのに、何故か力が入らなくて
上顎を舐められるとゾクゾクしてくる
「んぁっ…やめっ…」
「可愛い。一見クールそうなのに、快楽に弱い所めっちゃ可愛い
もっと可愛いところ見たくなる」
頭を固定されてるせいで逃げられない
何度も可愛いと言われ、頭がボーッとするくらいキスをされ、ズボンの前が苦しくて辛い
それから、何故かオレの家に上がり込まれ、昼間っからベッドに押し倒された
初めて喋った相手に、童貞なのに…、外が暗くなるまで何度も抱かれた
そう、男なのに…
童貞を卒業するよりも、処女を失ってしまった…
あんな場所、挿れる場所じゃないのに、アイツの太くて大きいので何度も突き上げられて、女子みたいな声で鳴かされて…
それなのに、き、気持ちいい…とか、思ってしまって…
何度もイッたせいでいつの間にか気を失ってて、起きたら身体も綺麗にされてた…
そんなサイテーな出会いだったのに、今でもこの関係は続いてる
男にも女にもモテやがる海斗のカモフラージュとしての恋人
そのせいで、どっちからも恨まれ、妬まれ、基本的に誰もオレとは関わろうとはしてくれない
偽りの関係だから、この関係には名前なんてない
オレも…、あの時からコイツに抱かれるのは嫌じゃなくなったというか…1人でやっても、今までみたいにイケなくなったから…仕方なく…仕方なく、この関係を続けてる
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