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おまけ
ミツルの苦悩はまだまだ続く…
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「ハルくん、どうして僕が怒ってるのかわかる?」
ハルくんを床に正座させ、その前には大量の紙袋が置いてある
青色の紙袋には『familiar』という文字が白字で書かれていて、何処のブランドの何を買って来たのか安易に想像することが出来た
「……つ、つい…可愛かったから…」
怒っている理由を聞いてるのに、言い訳し始めた大好きなハルくんを冷たい目で見下ろし
「僕、3日前にも言ったよね…?」
部屋の一角には紙袋や段ボールが山のように積み上げられており、片付けても片付けても、終わらない事を示している
「先週はお義父さんからもベビー服が10着も届いたから、当分は辞めてって言ったよね!
しかも、DIOR!!あんな高級なの汚したらって思うと怖くてなかなか使えないって嘆いてた僕のこと忘れたの!!」
つい大きな声を出してしまい、隣の部屋で眠る我が子が起きないか不安になってそちらの扉を見やる
泣き声が聞こえないことにホッとするも、ハルくんを許したわけではないので、頬を膨らませて
「乳児は成長が早いんだから、そんなに毎週毎週新しいの送って来られても困るから、お義父さんに言ってって僕言ったよね?
なのに、なんで張り合ってハルくんまで買ってくるの?」
出来るだけ小声で説教をするも、ハルくんはおもむろに紙袋から箱を取り出し
「ミツ、これとかひなにピッタリだと思うだろう?うちのお姫様はミツと一緒でめちゃくちゃ可愛いからな!こっちのピンクも絶対似合うと思うんだ!」
目を輝かせながら力説してくるハルくんに、徐々にイライラが募り
「だからって、そんなにいっぱいは今は要らないでしょ!
もう何着あるのかすら把握出来ないし、買うなら西松屋とか気軽に着替えさせれるのにしてよ!!」
僕の怒りが爆破してしまい、つい大声を出してしまうと同時に、隣の部屋から泣き声が聞こえ
「あぁ…やっちゃった…」
額に手を当てて、自分がやらかしてしまったことに溜息を漏らす
慌てて隣の部屋で寝かし付けていた愛娘のひなを抱き抱えてリビングに戻る
「ハルくんのバカっ!
次やったら、1週間ひなの抱っこもお風呂当番もご飯係も禁止だからね!」
「そ、それだけは!ミツの身体も心配だし、俺の数少ないひなとのスキンシップタイムが…」
キッとハルくんを睨み付け
「わかった?」
笑顔だけど、冷たくお仕置き内容を言い放つと、絶望的な顔をして項垂れるハルくん
「……はい…。善処します…」
ピンポーン
「すみませーん、くろねこ急便でーす」
玄関のチャイムが鳴り、何故か嫌な予感がする
「お、俺が取りに行ってくる」
ハルくんの笑顔が引き攣ったまま、そそくさと向かう様子にムッとし
「みんな、ひなに甘過ぎて将来が不安になるなぁ…」
はぁぁぁ~っと盛大な溜息を付いていると、キャッキャッと嬉しそうに笑っている娘のひなに笑みが溢れる
目元は僕に似ちゃってちょっとタレ目、髪色はハルくん同じ濃い茶色
僕たちの大切な我が子
「僕もひなのこと大好きだよ。お腹、空いたよね。すぐにミルクあげるからね」
ソファにゆったり座り、お乳をあげ始めると美味しそうに飲む我が子に自然と笑みが溢れる
「でも、周りの大人たちにはもうちょっと自重してもらわないと…ね…」
今ある荷物に溜息が出てしまう
ハルくんが宅配便の人から何やらまた段ボールを受け取って戻ってきた
「…こ、小林から…ひな用に大量のミルクとオムツが来たらしい…」
少し困った顔で話してくるハルくんを見て、また怒りが湧いてくる
「ひなが可愛いのはわかるけど、みんな量を抑えてよ!!
業者じゃないんだから、そんな量を送られても困るでしょ!!」
埋まっているのは、部屋の一角だけではなく、廊下や僕の仕事部屋を半分占拠している為、流石に怒りが爆破してしまう
ハルくんも流石に反省はしてくれたのか、その後お義父さんにも先生にも連絡をしてくれて、大量のプレゼント合戦は幕を閉じたように思えた…
娘の誕生日やクリスマスなどのイベントを除いては…
ハルくんを床に正座させ、その前には大量の紙袋が置いてある
青色の紙袋には『familiar』という文字が白字で書かれていて、何処のブランドの何を買って来たのか安易に想像することが出来た
「……つ、つい…可愛かったから…」
怒っている理由を聞いてるのに、言い訳し始めた大好きなハルくんを冷たい目で見下ろし
「僕、3日前にも言ったよね…?」
部屋の一角には紙袋や段ボールが山のように積み上げられており、片付けても片付けても、終わらない事を示している
「先週はお義父さんからもベビー服が10着も届いたから、当分は辞めてって言ったよね!
しかも、DIOR!!あんな高級なの汚したらって思うと怖くてなかなか使えないって嘆いてた僕のこと忘れたの!!」
つい大きな声を出してしまい、隣の部屋で眠る我が子が起きないか不安になってそちらの扉を見やる
泣き声が聞こえないことにホッとするも、ハルくんを許したわけではないので、頬を膨らませて
「乳児は成長が早いんだから、そんなに毎週毎週新しいの送って来られても困るから、お義父さんに言ってって僕言ったよね?
なのに、なんで張り合ってハルくんまで買ってくるの?」
出来るだけ小声で説教をするも、ハルくんはおもむろに紙袋から箱を取り出し
「ミツ、これとかひなにピッタリだと思うだろう?うちのお姫様はミツと一緒でめちゃくちゃ可愛いからな!こっちのピンクも絶対似合うと思うんだ!」
目を輝かせながら力説してくるハルくんに、徐々にイライラが募り
「だからって、そんなにいっぱいは今は要らないでしょ!
もう何着あるのかすら把握出来ないし、買うなら西松屋とか気軽に着替えさせれるのにしてよ!!」
僕の怒りが爆破してしまい、つい大声を出してしまうと同時に、隣の部屋から泣き声が聞こえ
「あぁ…やっちゃった…」
額に手を当てて、自分がやらかしてしまったことに溜息を漏らす
慌てて隣の部屋で寝かし付けていた愛娘のひなを抱き抱えてリビングに戻る
「ハルくんのバカっ!
次やったら、1週間ひなの抱っこもお風呂当番もご飯係も禁止だからね!」
「そ、それだけは!ミツの身体も心配だし、俺の数少ないひなとのスキンシップタイムが…」
キッとハルくんを睨み付け
「わかった?」
笑顔だけど、冷たくお仕置き内容を言い放つと、絶望的な顔をして項垂れるハルくん
「……はい…。善処します…」
ピンポーン
「すみませーん、くろねこ急便でーす」
玄関のチャイムが鳴り、何故か嫌な予感がする
「お、俺が取りに行ってくる」
ハルくんの笑顔が引き攣ったまま、そそくさと向かう様子にムッとし
「みんな、ひなに甘過ぎて将来が不安になるなぁ…」
はぁぁぁ~っと盛大な溜息を付いていると、キャッキャッと嬉しそうに笑っている娘のひなに笑みが溢れる
目元は僕に似ちゃってちょっとタレ目、髪色はハルくん同じ濃い茶色
僕たちの大切な我が子
「僕もひなのこと大好きだよ。お腹、空いたよね。すぐにミルクあげるからね」
ソファにゆったり座り、お乳をあげ始めると美味しそうに飲む我が子に自然と笑みが溢れる
「でも、周りの大人たちにはもうちょっと自重してもらわないと…ね…」
今ある荷物に溜息が出てしまう
ハルくんが宅配便の人から何やらまた段ボールを受け取って戻ってきた
「…こ、小林から…ひな用に大量のミルクとオムツが来たらしい…」
少し困った顔で話してくるハルくんを見て、また怒りが湧いてくる
「ひなが可愛いのはわかるけど、みんな量を抑えてよ!!
業者じゃないんだから、そんな量を送られても困るでしょ!!」
埋まっているのは、部屋の一角だけではなく、廊下や僕の仕事部屋を半分占拠している為、流石に怒りが爆破してしまう
ハルくんも流石に反省はしてくれたのか、その後お義父さんにも先生にも連絡をしてくれて、大量のプレゼント合戦は幕を閉じたように思えた…
娘の誕生日やクリスマスなどのイベントを除いては…
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